2020年8月28日金曜日

自然観察の森からビートルズトレイルの散歩 アオバハゴロモとベッコウハゴロモ


8月18日に牛久自然観察の森を出て、ビートルズトレイルコースを散歩しました。
 少し遅い羽化だったのかも知れませんが、アオバハゴロモとベッコウハゴロモが一緒に桑の枝に止まっている様子を観察することができました。
牛久市自然観察の森のビートルズトレイルで撮影

 良く散歩する牛久沼周辺では、6月中旬頃から桑の小枝やヤブガラシ、アケビ、フジなどの蔓にアオバハゴロモやベッコウハゴロモの幼虫によると思われる白い綿毛が付いてるのを見かけます。羽化後には、スケバハゴロモも一緒にいる場合があるとのことですが、残念ながら私はまだスケバハゴロモには出会っていません。頻繁に出会うのは、属名が芸者(geisha)で「ハトポッポ」などと呼ばれることもあるアオバハゴロモです。
 養蚕が盛んな頃は、ハゴロモ類は蚕への病気の伝搬があるために、駆除されていたようです1)
 自然観察の森を出て右に曲がると小川がありますが、そこではアカボシゴマダラが飛んでいました。アカボシゴマダラは国立環境研究所の侵入生物データベースによると1995年に埼玉で初めて発見され、以後関東を中心に生息数を増やしている外来種とのことです。在来のゴマダラチョウには赤い斑点が無いようです。
アカボシゴマダラ

 林に面した散歩道ではムラサキシジミに会いました。ムラサキシジミは写真を撮りやすいのですが、なかなか翅を広げてくれません。今回数分待ちましたがやはりダメで、やがて林の中に飛んで行ってしまいました。
ムラサキシジミ 右側は7月27日に牛久沼周辺で撮影(参考)
 その他にキチョウも目立ちましたが、何といっても数が多いのはシオカラトンボです。周囲は田んぼなので特に多いようでした。シオカラトンボの雄は青色で雌は茶色なのは良く知られています。でも、未成熟の雄も雌と同様に茶色で、成熟するにつれ青色になるとのことです。雄と雌の判定には、しっぽの先端の2本の突起の形状を見るのが確実のようです。2本の突起がくっついて細いのが雄で、平行に伸びてその中心に小さな突起が見えるのが雌と判定できるそうです。
 今回写真に撮った雌の尻尾はやや青味がかっていましたが、もっと青くなっている場合もたまにあるそうです。
 小野川付近を周り自然観察の森に戻りましたが、その途中でマイマイカブリの幼虫に出会いました。逃げ足が速くピントが合いませんでした。
マイマイカブリの幼虫
 アスファルト道路にはセミの死骸も結構転がっていました。真夏の炎天下の散歩でしたが楽しかったです。

参考)
1)横井 直人ら:福島県の桑園におけるハゴロモ類の分布と越冬卵に対する殺虫剤の効果、東北農業研究、31303-3041982

2020年8月27日木曜日

牛久自然観察の森でジャコウアゲハに出会いました

818日に牛久市自然観察の森と自然観察の森から小野川方向に向かう散歩コースのビートルズトレイルを周ってきました。
 自然観察の森の駐車場に車を止め、梅林を通りカワセミの池を経て観察舎まで行きのんびりと休憩しました。観察舎前の草地では大きな蝶々が飛んでいました。ジャコウアゲハのようです。近づいてよく見ると小さな桑の木に絡まった野草(ウマノスズクサ)にジャコウアゲハの幼虫が数匹いました。
ジャコウアゲハの幼虫と成虫
 ジャコウアゲハの幼虫はウマノスズクサを食草にしているとのことです。ウマノスズクサにはアリストロキア酸という有毒物質が含有されているので、ジャコウアゲハの体内にはこの物質が蓄積し、不味い味でもあるらしく鳥などには食べられにくいと言われているようです。
 このジャコウアゲハに容姿を似せたアゲハモドキという蛾がいるそうですが、私はまだ会っていません。アゲハモドキは、蛾なので触覚が櫛状になっていて区別がつきやすいとのことです。
 アゲハチョウは、ミカン科やセリ科の植物を食草としてそれらに産卵することが良く知られていますが、進化の過程を追ってみるとジャコウアゲハやギフチョウのようにウマノスズクサ科を食草とする種類が最初に出現し、次いでモクレン科、クスノキ科、ミカン科、セリ科を食草とする種類が現れ、その生息範囲を広げて来たようです1)。かなり興味深いです。

 観察舎の周辺では、キバラヘリカメムシとヒメウラジャノメも見つけました。
 休憩後に散策路の「コブナの流れ」を歩きましたが、そこでは数匹のサトキマダラヒカゲを見かけました。素早く飛び去るのでなかなか良い写真が撮れませんでした。
 その後、自然観察の森を出てビートルズトレイルコースに沿って散歩し、再び自然観察の森に戻り、梅林から駐車場に戻る際にアオオサムシを見かけました。草道からすばやく林に逃げていきました。
牛久自然観察の森で出会った昆虫
自然観察の森には、いつも孫娘と一緒に来て、ネーチャーセンターにある木育広場で遊び、観察舎で一休みして帰るのですが、今回は、一人だったので侵入禁止場所を避けて森の中をほとんど歩き回り、たくさんの生物に出会い写真を撮りました。ゆっくりと見まわすことができるので、ありがたいです。

参考)
1)高知大学化学生態学研究室:アオスジアゲハの寄主選択(http://www.cc.kochi-u.ac.jp/~tebayasi/swallowtail.html

2020年8月26日水曜日

カブトムシの飼育 白いカブトムシ

  8月7日から14日まで岩手に帰省しました。岩手では813日から16日までがお盆のお墓参りなのですが、自粛中のため早めの帰宅になりました。これまでにない寂しいお盆でした。
 畑作業などもしましたが、豆類はほぼ順調に成長していました。今回はトウモロコシにナナホシテントウやナミテントウなど様々なテントウムシがいることを期待して探しましたが、ナナホシテントウの幼虫を数匹見つけた程度で探索は終わりました。
その代わりに、カブトムシの集団がメロン(プリンスメロン系統)を食べているのを発見しました。カブトムシが熟したメロンを見つけて食べつくしたのか、他の動物の食べ残しにカブトムシが群がったのかは良く分かりませんが、驚きました。未熟のメロンは無事でした。
畑のメロンを食べているカブトムシ
偶然ですが、実は今年、カブトムシの飼育に挑戦してました。
畑に毎年堆肥を運び使用していますが、その中にカブトムシの幼虫がたくさん見つかります。いつもは、ほったらかしにしていましたが、今年は飼育してみることにしました。
先ず、ためしに3月に数匹の幼虫を堆肥から掘り出し、堆肥とともに牛久に運び飼育してみたところ、結構簡単なようなので、6月に岩手に帰省した際に堆肥から10匹程度を掘り出し牛久に運びました。
堆肥を飼育用のマットとして使用しても大丈夫なのですが、部屋の中で長く飼育することになるので、ホームセンターで飼育マットを購入し、透明な昆虫飼育ケースを使用しました。100円ショップでも飼育マットを売っているようです。
カブトムシ幼虫の飼育の様子
飼育は結構簡単で、蛹室の形成もケースの底を覗くことでよく分かりました。蛹から朝に羽化したカブトムシの翅は白色でしたが、夕方には茶色になり、やがて自然な黒色に変わりました。
羽化したカブトムシの羽色の変化
羽化後に少し広い飼育ケースに移しましたが、数日は飼育マットに潜り出てきませんが、やがて市販の餌を食べるようになり、飛ぶ動作をするようになりました。
蛹になった幼虫、羽化した幼虫はそれぞれ孫達に配布しましたが、手元に残ったものは、野外に放し飼育終了になりました。
来年はどうするか思案中です。