2022年6月28日火曜日

6月末の猛暑でしたが小町山に行ってきました。

    6月25日に朝日峠を経由して小町山に登りました。

小町の館から朝日峠へ

快晴で、930分頃の登山口の気温は既に約30℃でした。駐車場はいつもより空いていました。

木道桟橋のある「もみじ谷」に向かう途中でホタルガを見つけました。下山途中にも一羽飛んでいました。木々に覆われ日陰になっている山道を横切り、ヒラリヒラリと飛んでいきました。

朝日峠展望台への登山道路とホタルガ

もみじ谷はすっかり青葉に囲まれていて、木漏れ日が光る木道に登山靴の音が響きました。

朝日峠展望台登山道路のもみじ谷

水源の森も涼しい雰囲気でした。

水源の森

朝日峠の展望台に登る前に周囲を探索したところ、あちこちでスジグロシロチョウが飛んでいるのを目撃しました。

スジグロシロチョウ

また、見たことのない赤みがかったシジミチョウがいたので写真を撮り、あとで調べたところアカシジミであることが分かりました。アカシジミ成虫はクリの花蜜を好み、幼虫はクヌギやコナラなどブナ科の樹木を食草とし、雑木林を生活圏にしているとのことです。類似種はムモンアカシジミで、蟻との共生関係があるとのことで、興味を持ちました。

アカシジミ

日陰の草の葉に一羽の蛾が白黒の翅を広げて止まっていました。当初ウメエダシャク蛾としましたが、図鑑等で検索比較したところヒロオビトンボエダシャクのようです(茨城の昆虫生態図鑑参照)。類似種のトンボエダシャクより翅の白帯部分が広いとのことです。暑いためなのか近くによっても逃げませんでした。

ヒロオビトンボエダシャク

朝日峠展望台には数名の先客がおられました。日差しはきつかったのですが、適度の風があり爽やかでした。

朝日峠から杉並木を通り「ハート石」の分岐点から小町山に登りました。もぐもぐ処には人影はありませんでしたが、頂上には2グループが休んでおられました。

もぐもぐ処と小町山頂上からの展望

頂上のパラグライダー飛行場の草原では、ツマグロヒョウモンの雄と雌がスミレの群落の上をぐるぐる飛び回っていました。黒い翅のメスはスミレの葉に良く止まっていましたので、産卵したのでしょうか。

小町山頂上のツマグロヒョウモン

頂上で少し休み、天の川コースで小町の館駐車場まで下山しました。

三段岩などのある休憩場所で数組が休憩しておられました。

天の川コースの様子

 かなり暑い日でしたが、土曜日でしたので子供連れの家族や10人以上の団体なども登山・ハイキングを楽しんでおられました。

1130分に駐車場に到着できました。

 

2022年6月27日月曜日

筑波山梅林のアジサイの花と自然研究路のツクバネソウ

    6月17日に筑波山に登山しました。つくし湖の駐車場に車を止め、酒寄みかん狩りの道路から沼田新田酒寄林道を通って筑波山梅林まで行き、筑波山神社から御幸ヶ原コースで登り、男体山の自然研究路を周り、薬王院コースで下山しました。御幸ヶ原の土産売り場付近はまだ工事中でした。

筑波山梅林に向かう林道の沼田新田酒寄線の道端にはたくさんのギンリョウソウがありました。

ギンリョウソウ

林道では昆虫はあまりみかけませんでした。一羽のコミスジが近くまで飛んできました。

梅林では下草が刈りが行われていて、アジサイの花が見ごろを迎えていました。アジサイの花を眺めている観光客もおられました。

筑波山梅林のアジサイの花

梅林から筑波山神社に向かいましたが、途中の筑波山大御堂のアジサイの花が真っ赤に染まっていて、綺麗でした。一組の夫婦が写真を撮っおられました。

筑波山大御堂のアジサイの花

筑波山神社でお参りをし、御幸ヶ原コースで登山を開始しましたが、人々に踏まれ続けている木々の根が、しっかりと地面を捉えている様子に心を動かされました。

筑波山神社と御幸ヶ原登山コース

歴史のある登山道なので名所がたくさんあります。ピカピカに光る二股に分かれた杉の巨木がいつも気になりさわってしまいます。

御幸ヶ原登山コースの様子

御幸ヶ原コースではいつも最後の階段が結構きついように感じます。

階段が終わり、御幸ヶ原に到着すると一羽のテングチョウが飛んでいました。目の前にとまってくれたので写真を撮りましたが、綺麗なテングチョウでした。

筑波山御幸ヶ原のテングチョウ

御幸ヶ原にはたくさんの観光客が訪れていて、売店の外では小さな姉妹が仲良く椅子に座りソフトクリームを食べていました。

御幸ヶ原で少し休み、自然研究路の立身石を過ぎ、しばらく歩いたところにツクバネソウやコアジサイを見つけました。

自然研究路のツクバネソウとコアジサイ

ツクバネソウは初めて確認しましたが、クルマバツクバネソウより葉の枚数が少ないものの、両者の見分け方が難しい場合もあるそうです。綺麗な白い花が咲くキヌガサソウも仲間のようです。文献1)ではツクバネソウとクルマバツクバネソウの染色体数は共にn=10とのことでした。

自然研究路の東屋で少し遅い昼食を摂り、薬王院コースで下山し駐車場に戻りました。

自然研究路から薬王院コースで下山(立身石と薬王院)

結構長い距離を歩き疲れましたが、楽しい道行きでした。月2回の筑波山登山を目指していますが、なかなか達成できていません。

 

参考)

1)     宮本 旬子等:ツクバネソウと車ツクバネソウの染色体の蛍光染色. 鹿児島大学理学部紀要(地学・生物学)、No.27263-2721994

2022年6月26日日曜日

庭のブドウの害虫:ブドウスカシクロバとアカガネサルハムシ

   タキイ種苗(株)が昨年831日(ヤサイ)に実施した「2021年度 野菜と家庭菜園に関する調査」によると、家庭菜園で作ったことがある野菜の項目(n=280人)では、1位がトマト、2位がキュウリ、3位がナスだったとのことです。

岩手の「ささやかな手抜き菜園」でも、仙台在住の頃はそれらの生鮮野菜を毎年植えていましたが、茨城県の牛久に戻り、さらに新型コロナパンデミックの中では、月1回弱の訪問となりそれらの生鮮野菜類は栽培困難になってしまいました。

代わりに牛久の「猫の額」の庭に昨年からトマトを植え、暇さえあれば眺め、水やりをし、「水のかけ過ぎ」を注意されています。

お陰様でミニトマトが色づき始め、キュウリも3本収穫できました。

庭のトマトとキュウリ(6月24日)

でも、今年も昨年に続きブドウにブドウスカシクロバの幼虫が大発生してしまいました。毎日見つける度にガムテープで捕獲するのですが切りがありません。幼虫にはまばらに毛が生えているのですが、その毛が皮膚炎の原因になるのではないかと言われていることに気付きました。

ブドウスカシクロバ(6月24日)

文献を探していますが、まだ見つけていません。大阪健康安全基盤研究所が公表している資料などを参考にして、皮膚に炎症を引き起こす蛾の幼虫について調べて見ました。

ブドウスカシクロバが属するマダラガ科の中では、タケノホソクロバやウメスカシクロバの幼虫の毛に炎症作用が認められているようです。

でも、イラガなどと比べれば、その作用ははるかに弱いようなので少しほっとしているところです。実は無知のため、ガムテープを使用する前に、素手でかなり潰していたのですが幸い炎症はありません。

624日、ブドウの支柱に小さな甲虫が止まっていたので、写真を撮り後で調べたところ、アカガネサルハムシのようです。頭が緑色で体が虹色の綺麗な虫でしたが、ブドウの害虫とのことです。目を離している間に見えなくなり、その後は現れていません。

アカガネサルハムシ(6月24日)

登山やハイキング、散歩をしながら虫を見逃さないようにしているつもりですが、綺麗な虫として有名なタマムシにはまだ出会っていません。道路で死体を一匹確保しています。

ハンミョウには5月10日、アカクビナガハムシには6月2日、それぞれ朝日峠へのハイキングの際に出会いました。

ハンミョウ(朝日峠、5月10日)

アカクビナガハムシ(朝日峠、6月2日)

写真を撮っただけなので、またのチャンスを期待しながら散歩する日々を重ねています。

2022年6月18日土曜日

八幡平の茶臼岳登山とドラゴンアイの見学

    612日(日)八幡平頂上付近が濃霧のため、霧の少ない中腹の御在所湿原を散策していたところ、お昼少し前に霧が消え始めたので、頂上に向けて出発しました。

途中、黒谷地停留所の駐車場が空いていたので車を止め黒谷地も見学することにしました。駐車場から黒谷地に到着する頃には、少し青空も見え始めたので、さらに足をのばし茶臼岳にも登ることにしました。

日曜日なので観光客がたくさんいるものと思っていましたが、天気予報が雨で、しかも頂上付近は雲に覆われていたので黒谷地に人影はありませんでした。

黒谷地停留所から黒谷地を散策(6月12日)

黒谷地から茶臼岳までの登山道の雪はほとんど消え去り、道の淵にショウジョバカマがたくさん咲いていました。

ショウジョバカマ

頂上付近にはミツバオウレンの群落もありました。

ミツバオウレン

頂上からの眺めは最高でした。

黒谷地から茶臼岳への登山

茶臼岳から畚岳方面の眺望(6月12日)

頂上の広場に座り少し遅い昼食をとりました。頂上でしばらく休憩した後、黒谷地に戻る際に一人の登山者とすれ違いました。

その後、黒谷地駐車場から八幡平頂上に向かいましたが、八幡平頂上駐車場には、もう少しで満車になる程たくさんの車が駐車していました。

 「ドラゴンアイ」で有名になった鏡沼を目指して、子供連れ家族など様々なグループがまだ雪の残った遊歩道を歩いていました。サンダル履きの子供もいました。

 ドラゴンアイの瞳の部分はまだ十分溶け切っていない様子でしたが、それでも充分きれいでした。しばらく眺めてから、頂上を経て八幡沼とガマ沼の展望台を通り駐車場に戻りました。

八幡平鏡沼のドラゴンアイ(6月12日)

 ガマ沼の付近ではタカネザクラ(ミネザクラ)の花が満開を迎えていました。青空が写った湖面も綺麗でした。

八幡平ガマ沼とタカネザクラ(6月12日)

八幡沼はまだ薄い氷に覆われている様子でした。

八幡沼の様子(6月12日)

 駐車場に向かう遊歩道の周りには、あまり光に当たっていない黄色のフキノトウがたくさんありました。また、ムラサキヤシオツツジが綺麗でした。

黄色いフキノトウとムラサキヤシオツツジ

 今回は、雨でもしょうがないかなと思いながら八幡平山まで来ましたが、思いがけず御在所沼遊歩道を散策し、さらに黒谷地から茶臼岳に登り、頂上でドラゴンアイまで見ることが出来幸運でした。

 7月にも岩手に帰省したいと思っています。孫の夏休み少し前に来れるといいな~と期待しています。

 畑はやっぱり草ぼうぼうになっていることでしょう。

2022年6月17日金曜日

6月の八幡平御在所湿原のハイキング、ゴマフトビケラと遭遇

   612日は、昨日同様雨との予報でしたが、早朝から雨は降っていませんでした。13日の早朝に電車で茨城県の牛久市に戻る予定なので、12日は10時ころに草刈りを終了しました。

草刈り終了後に八幡平山方面にでかけました。でも、御在所と地熱発電所を過ぎたあたりから霧が濃くなり、茶臼岳のかなり手前で引き返しました。

幸い御在所湿原付近には霧がなかったので、御在所沼遊歩道の駐車場に車を止め、終点の赤沼不動まで往復することにしました。初めての探索です。

御在所湿原は御在所沼と五色沼(赤沼)の周囲に広がる湿原のようで、御在所沼と五色沼の間には東屋がありました。散策コースには木道が設置されているので、快適に歩けました。駐車場から御所沼までは700m程度のようですが、丁度ツツジが満開で綺麗でした。

御在所湿原の遊歩道

また、ハクサンシャクナゲの花が咲きワタスゲも見ることができました。

ハクサンシャクナゲ

ワタスゲ

御在所沼と五色沼の景観は綺麗で心が落ち着きました。霧のためにこの場所に来ることができて本当に良かったです。

御在所沼の東屋

御在所沼

東屋付近でイワハゼ(アカモノ)を見つけました。

イワハゼ(アカモノ)

五色沼を通り過ぎ赤沼不動に向かう木道の周囲には、花の終わったミズバショウとこれから咲揃いそうなコバイケイソウの花がたくさんありました。ミズバショウもコバイケイソウもとても大きかったので驚きました。

コバイケイソウ

ミズバショウの群落は小川付近まで続いていましたが、小川を渡ると地層が変わり木道の周囲にはイタドリがたくさん生えていました。

小川を過ぎたところでツマトリソウを見つけました。

ツマトリソウ

赤沼不動は階段を登った丘の上にありました。階段の脇に大きなフキノトウの花が咲いていました。

フキノトウ

赤沼不動の傍には地熱発電所があり、地熱発電所はアスピーテラインの道路に面していて、岩手県北バスの御在所停留所と駐車場、トイレがありました。

赤沼不動と地熱発電所、バス停留所

赤沼不動の傍には、以前定員30人のユースホステルがあり、東日本大震災があった2011年に閉館になり、既に取り壊されたようです。ユースホステルに泊まった方々が御在所湿原を散策されたものと思われます。

御在所停留所から再び元来た道を駐車場まで引き返しました。

帰りは、周囲を見回して昆虫の写真を撮ることにしました。蛾やハナバチ、ハムシのような昆虫が飛んでいるのですが、木道付近に止まってくれませんでした。ようやく、2種類の昆虫の写真を撮りましたが、ネットでの検索では名称は分かりませんでした。

チュウブクロセンブリ  ゴマフトビケラ  
御在所湿原の昆虫(6月12日)


 図鑑などで探し、名前を見つけたいと思っています。

追記)7月1日

 その後の検索で右側の昆虫はゴマフトビゲラであることが分かりました。幼虫は水の中に営巣して生活するようです。

追記)8月10日

 都立大学動物生態学研究室が7月9日のブログに「北八ヶ岳で見た昆虫」として、ゴマフトビケラとチュウブクロセンブリを記載していましたが、本ブログのトビケラ2個体と同じようようです。北八ヶ岳と御在所湿原は似た環境なのでしょうか。

ゴマフトビケラ

めずらしい種のようです。

2022年6月16日木曜日

6月の姫神山登山で出会った草花と昆虫

   611日は雨との予報でしたが午前中は雨が降ることもなく、無事に草刈り作業を終えました。

午後は雨を覚悟して姫神山(標高1,124m)に登ることにしました。でも幸い頂上に着くころには青空が広がり、岩手山も眺めることができました。駐車場には30台程の車が止まっていました。夕方には盛岡地方に大雨警報が出たとのことでしたので、本当にラッキーでした。

姫神山頂上(6月11日)

いつもどおり一本杉登山口から往復ましたが、登山口前の草原を少し散策したところ、刈り込まれた草原のところどころにルリソウ(ホタルカズラ)が綺麗に咲いていました。また、林付近にはニリンソウの群落もありました。

     ニリンソウ    ルリソウ(ホタルカズラ) 

草の葉に小さなセグロヒメカメムシとジョウカイボンがいるのを見つけました。

セグロヒメカメムシ    ジョウカイボン 

また、シオカラトンボより少し大きめで尻尾の細いヤマサナエが勢いよく飛んでいました。木陰の草の上にはカノコガのような翅をした、今まで見たことのない模様の蛾が止まっていたので接近しようとしたところ、サーっと森の中に逃げていってしまいました。後で調べたところトラガのようです。残念でした。初めて見ました。

ヤマサナエ       トラガ  

登山道に入って少し歩いたところにオダマキの花が咲いていました。七時雨山麓で良く見かけるオダマキと異なり萼が白く花びらが黄色の花でした。二つとも花の距の部分(角の部分)が内側に巻き込んでいるので、オオヤマオダマキなのでしょうか。勉強不足で良く分からないのですが、オダマキには変異が多く、一般的にはどちらもヤマオダマキとしているようでした。

  ヤマオダマキ(姫神山)ヤマオダマキ(七時雨山麓)


さらに少し登ったところに、登山道の名称にもなっている一本杉がありました。他の杉も見本林になっている程なので立派ですが、それらの数倍の太さで迫力がありました。

姫神山の名所一本杉

一本杉から五合目まで急坂が続きますが、そこでウスタビガの繭やオオクルマムグラの花などを見つけました。

ウスタビガの繭    オククルマムグラ

頂上までの登山道にはヤマキマダラヒカゲがたくさん飛んでいました。登山道に止まっている蝶に近づき5個体程の写真を撮りました。

ヤマキマダラヒカゲ

8合目あたりから日が差し始めたので嬉しかったです。頂上には数人の登山者がおられました。

頂上は岩だらけですが、その隙間にミヤマアズマギクが咲き、すぐ下の林にはツツジの花が満開を迎えていました。

ミヤマアズマギク   姫神山頂上のツツジ 

 岩場にあるミヤマヤナギの綿に包まれた花穂が神秘的でした。

ミヤマヤナギ

種子(柳絮(りゅうじょ))は、この綿毛があるため遠くまで飛んで行くことができるようです。手で触ってみましたが、繊維というより柔らかい毛のような不思議な感触でした。

中国ではこの綿毛によるアレルギーが問題になっているようなので、成分組成に興味を持ちました。