2022年7月31日日曜日

岩手山の七滝へのハイキング

    7月20日安比高原を散策した後に岩手山の七滝登山口から七滝まで行ってきました。登山口から七滝までの距離は1.8km程で滝の高さは20mとのことです。

七滝登山口は県民の森の散歩コース上にあり、登山路を少し歩くと「鳥観察舎」がありました。そこからしばらく広い道が続き、谷止工用の林道を通るコースと登山路を通るコースに分かれていました。

七滝登山口から七滝までの登山路の様子

今回は往路は登山路で、復路は林道コースにしました。

滝まで2㎞足らずの距離で急坂もないことからのんびり歩くことができました。標準タイムは40分のようですが、それより少し早く到着できたように思います。

七滝展望広場まで

展望広場からの七滝は綺麗でした。天然のそのままの滝のようです。

岩手山の七滝展望広場からの七滝の眺望

滝下の川まで下ることができたので、滑らないように注意しながら水に触ってみました。飲みたかったのですが止めました。

しばらく滝を眺めてから広場に戻りましたが、途中に滝の上に進む踏み後があったので、それに沿って歩き滝の上流まで登りました。

滝の上流には深い滝つぼのようなところがありました。釣り人が来るのでしょうか。

七滝の上流と下流の様子

岩手山に登りたいと思っているので、今回はその下見のような感じです。七滝から岩手山までは7.7㎞あるようなので、このコースで日帰り登山をするためには、早朝に登山を開始する必要があるように思いました。

草花や昆虫にも気を配りながら歩きましたが、鳥観察舎の手前の登山路でタマゴタケを見つけました。手の平よりもっと大きくて綺麗でした。

七滝登山路のタマゴタケ

七滝の展望広場付近にはトチバニンジンが実を付けていました。熟すと赤色になるそうです。

トチバニンジン

広場で大きな緑の穂状花を付けた草花を一本見つけました。気になったので調べていますがまだ分かりません。

珍しい山野草

帰りの林道脇にはクルマユリが綺麗に咲いていました。

クルマユリ

   無事に県民の森に戻りました。

県民の森

 次は、岩手山の焼け走り登山コース等の様子を見たいと思っています。

 

2022年7月30日土曜日

安比高原の「ブナの駅」の黄色いバッタやまん丸のギンリョウソウ

     7月19日(火)から岩手の畑に行ってきました。

前回の訪問から一カ月以上経ちましたので、やはり全面が草に覆われていました。取りあえず、草刈り機で草に埋もれた大豆とカボチャを救い出しました。

今回は8日程畑仕事ができるので、草刈り作業は1日に3~4時間程度とし、残りの時間は山野の散策・ハイキング・登山に当てました。

7月20日(水)は、草刈り後に安比高原のブナの駅に行き、中の牧場から奥の牧場までを散策・往復しました。

「ブナの駅」のある中の牧場から奥の牧場へ

奥の牧場からの帰りは林道を歩きましたが、その途中で「ハートの小路」を見つけ、初めて探索しました。

奥の牧場から林道を通り「ハートの小路」へ

中の牧場から奥の牧場までは草原とブナの林を通りますが、その草原にはアザミやウツボグサ、ヤナギラン、ヨツバヒヨドリ等の草花が咲いていました。

奥の牧場には小さな綺麗な沼が点在していますが、沼の周りにはタチギボウシの花や日当たりの良い湿原に生えると言われているキク科のオグルマと思われる花が密集していました。

草原に咲いていた草花類

オグルマはカセンソウと良く似ているそうですが、蕾の総苞片がカセンソウより細く密生しているとのことです。

あいにく雨が降ってきそうな曇り空でしたので昆虫の姿は少なかったように思いますが、中の牧場の河原沿いの樹木の葉にたくさんのバッタ類が止まっていました。

中の牧場の川沿いにいたバッタ類

その中に肌が黄色のバッタがいました。初めて見ました。ツマグロバッタのようです。でも、目の脇にクロスジがあるのでもう少し調べて見たいと思っています。

焦げ茶色のバッタはたくさん見かけました。クルマバッタモドキのようですが、これについてももう少し調べて見ます。

奥の牧場に向かう際に通る草原には、数種類のヒョウモンチョウやセセリチョウが飛んでいました。

ウラギンヒョウモンの裏翅の模様が銀色に輝いていたのがとても印象的でした。

ウラギンヒョウモン

「ハートの小路」にはブナやその他の木々の大木の間をぬって小川が流れていました。散策路沿いの太いケヤキの幹にたくさんのセミの抜け殻がついていたので、周りを探したところ、羽化直後のセミを一匹みつけました。

「ハートの小路」のセミの抜け殻と羽化間もないセミ

きれいなセミでしたが右側の翅に水色の水滴のようなものが付いていました。翅が傷ついて出来たのでしょうか。不思議でしたがそのままにして通り過ぎました。

中の牧場に戻り付近を散策しましたところ、白い丸い頭をした不思議な植物を見つけました。後で調べたところギンリョウソウが受粉し子房が膨らんだものとのことです。初めてみました。

受粉により子房の膨らんだギンリョウソウ

良く見かけるギンリョウソウの形(筑波山麓)

このギンリョウソウの果実(液果)を食べて、種を運ぶ役割を担うゴキブリ類などの昆虫もいるとのことです。面白いです。

晴れの日を狙い、岩手滞在中にもう一度来たいと思いました。


2022年7月18日月曜日

筑波山麓のアサギマダラと人面のオオホシカメムシ

   7月17日(日)、桜川市のつくし湖の駐車場に車を止め、薬王院から林道酒寄線と鬼ヶ作林道、裏筑波観光道路を歩き、旧ユースホステル跡地からのコースで筑波山に登り、自然研究路を周って薬王院コースで下山しました。

数日雨模様の天気で、朝は雨が降っていましたが回復するとの予報でしたので、牛久から11時頃に出かけました。

今回は鬼ヶ作林道で3匹のアサギマダラに遭遇しました。それぞれヒヨドリバナの多い道端で花の上をヒラヒラ飛んでいました。筑波山に登ってから、再び同じ場所を歩きましたが、場所を変えることなくそれぞれ相変わらずヒヨドリバナの蜜を吸っていました。来てよかったと思いました。優雅でした。

筑波山麓のアサギマダラ(7月17日)その1

筑波山麓のアサギマダラ(その2)

筑波山麓のアサギマダラ(その3)

林道を歩いている間は日が照っていましたので、道端の野草の花に様々な昆虫が訪れていました。

ヒヨドリバナにはアサギマダラ、オカトラノオの花にはダイミョウセセリが止まっていました。

オカトラノオの蜜を吸うダイミョウセセリ

 ヒヨドリバナやオカトラノオより多くの昆虫が訪れていたのは、タカトウダイのようです。タカトウダイとノウルシの違いが良く分からないので、少し調べて見たいと思っていますが、林道脇に生えている野草なのでタカトウダイとして記載しました。トウダイグサ属の花は杯状花序と呼ばれるそうですが、林道のタカトウダイの杯状花序は様々でした。

 タカトウダイの花を訪れていた昆虫の中に、人面模様のカメムシがいました。

筑波山麓のオオホシカメムシ

良く見ると白髪のおじいさんに見えます(わたしかな?)。オオホシカメムシのようです。

おじいさん顔のオオホシカメムシ

アカハナカミキリもいました。

アカハナカミキリ

 その他、たくさんのハナアブとハナバチがタカトウダイの花を訪れていましたが、後日整理したいと思っています。

今回は、旧ユースホステルを通り登る登山道の通行止めが終了していましたので、久しぶりにそのコースで御幸ヶ原まで歩いてみました。

残念ながら、頂上付近は霧の中でしたので自然研究路を周り下山しました。

筑波山自然研究路入り口(7月17日)

筑波山麓はヤマユリが咲き始めていました。

筑波山麓のヤマユリの花(7月17日)

岩手の、ささやかな手抜き菜園は草ぼうぼうになっている頃なので、そろそろ帰省しなければならないことから、雨模様の中の登山でしたが、おもいがけずたくさんの昆虫と出会うことができました。幸運でした。

2022年7月15日金曜日

7月の千代田アルプスのハイキング

   7月9日(土)午後、土浦市の小町の館駐車場に車を止め、朝日峠を通り剣ヶ峰、雪入山、秋葉山、浅間山を結ぶ稜線を歩く千代田アルプスハイキングコースに行ってきました。

朝日峠から千代田アルプス(剣ヶ峰、雪入山、浅間山)へ

小町の館から朝日峠に向かう途中にある「もみじ谷」は緑に包まれていて、いつも心が和みます。

朝日峠登山道のもみじ谷(7月9日)

朝日峠から表筑波スカイライン道路を少し歩き剣ヶ峰に向かいましたが、電波棟等の管理道路入り口を通り過ぎ、少し歩いた所でセセリチョウを見つけました。イチモンジセセリかなと思いましたが、白斑の列がジグザクなのでオオイチモンジの可能性が高いようです。大きな黒い目をしています。

オオイチモンジセセリ
 

ヒメウラナミジャノメもいました。

ヒメウラナミジャノメ

さらに歩くとヒヨドリバナの花が道沿いに咲いていて、数種のハナアブやハナバチ類が訪れていました。

ヒヨドリバナ

その中で、腹部の中央部分が黄色のハナバチがいたので写真を撮りましたが、後で調べたところキオビツチバチのようです。

キオビツチバチ

トウダイグサ科トウダイグサ属のタカトウダイもたくさんありました。タカトウダイやトウダイグサ等のトウダイグサ属植物にはテルペノイド系のユーホルニン(euphornin)やユーフォスコピン(euphoscopin)等の毒成分が含有され、それらの化学構造が明らかにされているようです1)

タカトウダイ

ノリウツギの花も満開になりそうな様子で、その周りを蝶々が飛び交っていましたが、近づくとすぐに林の中に飛び去ってしまいました。

ノリウツギ

午後からの登山でしたので剣ヶ峰頂上広場に人影はありませんでした。雪入山頂上からの眺めが綺麗でした。

雪入山頂上からの眺望

秋葉峠を通り過ぎ「黒文字平」で少し休憩しました。筑波山に女体山と男体山の二つの頂上があることが良く分かります。

黒文字平から見える筑波山

最後に檜に囲まれた浅間山の参道を登り、頂上から三ツ石森林公園側に下山し、元来た道を小町の館駐車場まで戻りました。

浅間山への参道

午後からの登山・ハイキングでしたが、出会った方々のほとんどは若いトレイルランニング姿の方々でした。

16時過ぎに駐車場に戻ることができました。

7月8日(金)に安倍元総理大臣が暴漢に襲われ他界されました。ご冥福をお祈り申し上げます。

 この平和な現在の日本で、銃によって要人が殺害される事件が起こるなどとは全く思ってもいませんでした。どのような理由あったにせよ、他人の命を奪ったり、脅かすことをしてはいけません。犯人の自白はせつなく、悲しすぎる出来事でした。


参考)

1)Seiji Kosemura et al. : Isolation and Structures of Euphohelins, New Toxic Diterpens from euphorbia Helioscopia L., Bull. Chem. Soc. Jpn, 58, 3112-3117(1985)

2022年7月10日日曜日

牛久城跡から牛久沼への散歩

      7月7日(木)、午後から牛久城跡を通り牛久沼まで散歩しました。

牛久城跡と牛久沼(7月7日)

牛久城跡ではトンボをたくさん見つけ、シオカラトンボと少し違う色のトンボがいたので写真を撮りました。

オオシオカラトンボのようです。メスは三匹確認しましたが、最初はコシアキトンボかなと思いました。


枯れた落ち葉の上を走り回るハラクロコモリグモも見つけました。葉の上にはイオウイロハシリグモが陣取り、獲物を待っているようです。大きな網を張っているジョロウグモもいました。

ハラクロコモリグモ   イオウイロハシリグモ 

木の葉にマメコガネが止まっていました。小ぶりで綺麗な甲虫です。日陰でノコギリカミキリも一匹見つけました。ジッとしていました。

  マメコガネ     ノコギリカミキリ

左の翅が少し欠けたアカタテハも飛んでいました。ヒメアカタテハは頻繁に見かけますが、アカタテハに遭遇したのは久しぶりです。

アカタテハ

暑い日でしたが、昆虫やクモはそれぞれの食べ物を探し回っているようです。

牛久沼のほとりの遊歩道ではシオヤアブの雄を数匹確認しました。炎天下にも関わらず素早く飛び回っていました。尻尾の丸い白い毛がユーモラスです。


シオヤアブ

林沿いの道ではハグロトンボとコミスジに会いました。

ハグロトンボ       コミスジ

ハグロトンボの前翅と後翅の動き方には規則性があるようですが、蝶々と同じなのでしょうか。翅はゆっくり動くのですが、その割に結構スピードが出ているように感じます。

台風が熱帯低気圧に変わり、茨城県は雨との予報もありましたが、待望の雨は降らず日が照り、牛久沼の太公望達は日傘をさしていました。

雲魚亭では、小川芋銭翁が好んだとして知られている「仙翁:センノウ」がボランティアグループによって育てられ、綺麗な花が咲いていました。

雲魚亭からの景色     センノウ  

クチナシは初夏の花とのことですが、そろそろ終わりのようです。早いです。

クチナシの花(雲魚亭)7月7日

19世紀のフランスの哲学者ポール・ジャネが発案したジャネの法則(Janet's law)によると、人が感じる時間の長さは、自らの年齢(X)の逆数(1/X)に比例するとのことなので、10才頃に感じた時間の長さに比べ、70才で感じる時間の長さは1/7程度になるようです。今年は特に春がサッと過ぎたように感じました。

2022年7月5日火曜日

朝日峠展望台から青空へ(パラグライダーの飛行見学)

    7月4日、とても暑い日で雨も降る可能性が高いとのことでしたが、午後から小町の館に車を止め、朝日峠から小町山、鬼越山まで行ってきました。

ほとんど登山客はいませんでした。でも、運よく朝日峠展望台ではパラグライダーの離陸を見ることができました。

朝日峠展望台からパラグライダーの離陸(7月4日)

青空を見上げると、郷里の啄木の「空に吸われし十五の心」の句が思い浮かびます。

パンデミックや戦争、異常気象など様々な災難に見舞われていますが、時には忘れて、素直な心で空に向かって飛び出せたらいいな~と思いました。

明治時代に生まれ、岩手の寒村で教師をしつつ句を詠み、女啄木とも言われた西塔 幸子の「憂きことも  束の間忘れすなほなる 心になりて山にものいふ」という句も心に浮かびました。

朝日峠へは、おかめ岩を経てもみじ谷、水源の森を通って登りました。おかめ岩の小町さんは相変わらず静かな表情で、「もみじ谷」は緑に包まれていて爽快でした。

小町の館からおかめ岩、もみじ谷を経て朝日峠へ

おかめ岩のだいぶ前から、ハンミョウが登山道の道案内人のように、先へ先へと飛んで止まるので、止まるたびにハンミョウを探して写真を撮る幸先のいい出だしになりました。

道案内のハンミョウ(7月4日)

朝日峠展望台手前の散策路にはホタルガがヒラヒラと飛んでいました。

朝日峠のホタルガ(7月4日)

また、メスのシオヤアブが刈りこまれた草道を俊敏に飛び回っていました。

朝日峠のシオヤアブ(雌)(7月4日)

オカトラノオの花もたくさん咲いていました。見ごろのようです。

朝日峠のオカトラノオ(7月4日)

朝日峠展望台に向かうと、パラグライダー飛行場から飛び立とうとしてるライダーが4~5名おられました。

朝日峠では初めて見ましたが、風をとらえ空に向かって飛び立つ姿がとても印象的でした。傍のネムノキの花も満開でした。

パラグライダーとネムノキの花(7月4日)

朝日峠展望台付近には、ヒョウモンチョウも飛んでいました。翅裏の文様を見たところウラギンヒョウモンのようです。良く見かけるミドリヒョウモンではないようです。

ウラギンヒョウモン   ヤマトシジミ   

朝日峠から、いつもの杉・ヒノキ林を通り小町山に登りました。途中、ハート石の分岐点で休憩しましたが、丸太で作った椅子に小さな23mmの綺麗なハエが止まってたので写真を撮りました。マダラアシナガバエのようです。

2~3mmのマダラアシナガバエ

小町山頂上では一組の登山グループが休憩していました。

小町山から鬼越山に向かい、頂上で休憩した後松の木休憩所まで下り、そこから天の川コースにトラバースし、巨石群のある天の川コースで下山しました。

小町山頂上、鬼越山頂上と天の川コースの三段岩

小町の館に戻る途中の道沿いにアガパンサスが咲いていました。

アガパンサス(7月4日)

 4時半頃に牛久に戻りました。汗だくでしたが楽しい登山・ハイキングでした。