2019年6月28日金曜日

常願寺コースでの宝篋山登山             ーこならと桜の合体木ー


628日に筑波連山の宝篋山(461m)に登りました。前回は極楽寺コースを選択しましたので、今回は常願寺コースにしようと思い、1030分に駐車場からスタートしました。

15分程度で田んぼ道を通り抜け山道に入りました。山道は木が覆い茂っていて僅かに木漏れ日がある程度で少し薄暗い印象でした。登山道ではイトトンボ等が飛んでいましたが写真は撮れませんでした。このコースにも極楽寺コースと同様に沢があり、沢沿いの山道は結構涼しかったのですが、沢を抜けると急な坂道になっていて汗だくになりました。尖浅間(とがりせんげん)の頂上(315m)には1130分頃に到着しました。丁度1時間です。
常願寺コースの状況と尖浅間
沢道にはサワアジサイが咲いていました。またオオバギボウシ(山菜のウルイ)もそろそろ花を咲かせそうな気配でした。尖浅間の山頂付近にはキイチゴの実が赤く色づいていました。
サワアジサイ

オオバギボウシとキイチゴ

また、山頂の滑らかな木肌の樹木にはモジゴケが、岩にはヘリトリゴケが張り付いていました。
地衣類のモジゴケとヘリトリゴケ

尖浅間からの登山道が極楽寺コースと交差する地点までは約30分かかりました。尖浅間を出て少し歩いたところに2種類の樹木が合体したような形で伸びている「合体木」がありました。「こなら」と「さくら」の木がどういうわけかくっつきねじれた姿でそれぞれ対等に成長した樹木のようです。初めて見ました。どちらも元気なのでとても不思議です。夫婦円満のシンボルにようです。
こならと桜の合体木

合体木からしばらく歩くと草を刈りはらった広い林地がありました。山桜の森と呼ばれているようです。簡易なテーブルと椅子が設置されていたので休憩していたところヒカゲチョウが飛んできました。ここまで、ほとんど昆虫を見かけることはありませんでしたので、すこしほっとした瞬間でした。当たりを見渡すと大きな石がありました。その石には、ウメノキゴケがぽつんと付いているだけでした。
ヒカゲチョウと山桜の森

岩に着いたウメノキゴケ

その後、極楽寺コースにたどり着き、宝篋山の頂上には1210分頃に到着しました。1時間40分で登頂できたことになります。頂上では3~4組の登山者が休憩をとっていました。結構女性の登山者が多いように感じました。健康維持のためのウォーキングコースとして人気なのかも知れません。頂上では、ツマグロヒョウモンとイチモンジチョウが飛んでいましたので写真を撮りました。
ツマグロヒョウモンとイチモンジチョウ

頂上からは小田城コースで下山しましたが、車を小田駐車場に止めていたため、途中から純平歩道を経て極楽寺コースに戻りました。この間、ホタルガに2度遭遇しました。また、純平歩道ではイボテングダケが道の真ん中にポツンと頭を出していました。キノコといえば秋が旬ですが何故こんなにも早く生えているのか少し不思議でした。
小田城コースの山道と見晴らし台

ホタルガ

イボテングダケ

その後、順調に下山し、田んぼ道に出たところでたくさんのシジミチョウに出会いました。道端に雑草がたくさん繁茂しているからのようです。下山では横道にそれたりしましたが、正味3時間の登山でした。
シジミチョウ類

宝篋山は下草がきちんと刈られており登山者にはとても良い環境になっており、健康のためのハイキングコースとしては手頃な山のように感じました。

次回は、北条の池からの登山コースにチャレンジしたいと思っています。

2019年6月27日木曜日

牛久沼と桜の小径の散歩


626日午前9時ころから牛久駅を経て牛久沼に出かけました。少し足を延ばして河童の小径コースを通って河童の碑で休んだ後、三日月橋を渡り桜散策コースも歩いてみました。三日月橋の近くに2羽のハクチョウがいました。
牛久沼と白鳥

今回、特に目立ったのは小さな日本アマガエルです。ヤブガラシなどの葉にチョコンと座っている姿が印象的でした。足元にも相当数いたようで、歩くたびに草が揺れました。
日本アマガエルの子供

 小径にはアカツメクサとヒメジョオンの他にカタバミやアカバナユウゲショウがたくさん咲いていました。
カタバミ
アカバナユウゲショウ

  アカツメクサにはトラマルハナバチが止まりせわしなく蜜を吸っていました。
トラマルハナバチ

     ヒメジョオンにはあちこちで蝶々が止まっていました。今回は特にベニシジミとツバメシジミが目立ちました。花の周りで雄が雌を追いかけまわしていました。
ベニシジミとツバメシジミ

  イチモンジセセリとキマダラチョウもいました。
イチモンジセセリとキマダラチョウ
  
また、ツマグロヒョウモンにも会いました。
ツマグロヒョウモン

今回初めてアオスジアゲハの写真を撮ることができました。一生懸命水を飲んでいる様子でした。
アオスジアゲハ
  
    蛾の写真も撮りました。キハダカノコガは水辺の小径にいましたが、ホタルガとシロツバメエダシャクは木々の茂った山沿いの小径で見つけました。
キハダカノコガ

ホタルガとシロツバメエダシャク
 
     山沿いの小枝には、つくばの洞峰公園で初めて見た緑色の蜘蛛のサツマノミダマシがたくさん見つかりました。今まで気づかなかったのが不思議なくらい、あちこちで見かけました。
サツマノミダマシ
 
    細い枝にはハゴロモの幼虫の白い綿毛がたくさんついていました。成虫は見つかりませんでしたので、アオバハゴロモなのかベッコウハゴロモなのか分かりません。カマキリも卵から孵ったようです。よちよちですが、尻をもちあげていました。
カマキリとハゴロモの幼虫
  
    これまで、テントウムシやアブラムシについても興味をもって見てきましたが、今回初めて白くてデッカイアブラムシに出会いました。なんという大きさでしょう。最初は蜘蛛の子かなと思ったほどです。でも、明らかにアブラムシの恰好をしていて、キスゲフクレアブラムシと言うそうです。このアブラムシ食べるテントウムシはいるのだろうか。
ノカンゾウとキスゲフクレアブラムシ
 興味がつきません。

2019年6月24日月曜日

七時雨の田代山と駒木立への登山

   6月11日に七時雨(ななしぐれ)に出かけました。七時雨には七時雨山(1065m)とそれに対峙する田代山(たしろさん:945m)や駒木立(こまきだち:987m)などがあり、それらの山に囲まれた広大な草原は、古くから牛の放牧地として利用され地域の人たちからは田代平高原と呼ばれ親しまれてきた所です。田代平高原には七時雨山荘があるので食事や宿泊が可能になっており、湧水を使ったコーヒーが人気です。

    今回は、七時雨山に対峙している田代山と駒木立に登ることにしました。
 登山者用の駐車場から1030分に出発し1120分頃に稜線の草原に到着し一休みしました。登山は牧草地から始まりました、牧草地の道端にはタニウツギやミヤマキンポウゲ等の花が咲いていました。七時雨のタニウツギはふくよかで綺麗です。ミヤマキンポウゲも八幡平のシナノキンバイに劣らないほどの大きさで、周りを数匹のベニシジミが飛び交っていました。タニウツギには緑色のアオハムシダマシのツガイが首を突っ込んでいます。
タニウツギ

ミヤマキンポウゲ



ミヤマキンポウゲ(七時雨) シナノキンバイ(八幡平)

アオハムシダマシ類


牧草地周辺にはカンボクの花もたくさん咲いていました。これは八幡平のオオカメノキの花と瓜二つですが、葉を比べると全く違うことが分かります。これにもベニシジミが数羽取り付いていました。
カンボク(肝木)

カンボク(七時雨)   オオカメノキ(八幡平)

 山道に入りしばらく登ったところにホタルカズラがありました。また、ヤマオダマキとササギンランが所々に生えていて、ササギンランはもうすぐ満開を迎える時期になっているようでした。稜線に近づくと山ツツジが群生し、真っ赤な花を咲かせていて見応えがありました。
ホタルカズラ

ヤマオダマキ       ササギンラン

ヤマツツジ

七時雨には昆虫もたくさんいる様子で、始終ヤマキマダラヒカゲが足元を飛び回っていました。ヒゲナガカミキリにも出会いました。注意して見て歩いたらもっとたくさんの種類と出会えたかも知れません。
ヤマキマダラヒカゲ    ヒゲナガカミキリ類

稜線の草原での休憩を終え、峰沿いに駒木立に向かい1145分頃に頂上に到着しました。頂上からは七時雨山山頂の左側に岩手山がうっすらと見え、また七時雨山麓の様子が手に取るように見え爽快でした。山頂にはアゲハチョウが数羽飛んでおり、またカラスアゲハと思われるチョウも時折すごいスピードで飛び交っていました。
アゲハ        エゾハルゼミ

駒木立から稜線沿いに歩き田代山に向かう途中ではエゾゼミがにぎやかに鳴いていました。鳴き声をたよりに灌木に近づくとヒグラシとほぼ同じ程度の大きさのセミが見つかり簡単に捕まえることができましたが、すぐに離してあげました。

田代山頂上には125分頃に到着。山頂にはやはりチョウが数羽飛んでいました。そのうちの一羽が、これまで見たことのない特徴的な姿でしたので、しばらく追いかけて写真を撮りました。なんと、それは羽がボロボロになったアゲハチョウでした。普通のアゲハよりも白くかつ優雅に飛んでいるように見えたので、珍しい種類に違いないと思いましたが、ボロボロになりながらも縄張りを主張し頑張っている老蝶でした。自然の中で生き抜く強い力を感じました。ありがとう。
羽がボロボロになったアゲハ

 その後、頂上で少し休みし、一路駐車場に向け下山しまた。駐車場には13時頃に到着しましたので、下山には約1時間を要したことになります。登山開始から約2時間半の工程でした。せわしない登山になってしまいましたが、結構満足できました。

次は、もっとゆっくりと休憩をとりながら登ろうと思っています。様々な野草や虫との出会いが楽しめる七時雨でした。

2019年6月22日土曜日

八幡平のドラゴンアイと6月の草花



611日と18日に八幡平に出かけました。最近、八幡平の鏡沼の雪解けあとが龍の目(ドラゴンアイ)に似ているとのことで話題になっているのでそれを見学し、草花等を見ながら散策することにしました。

11日の朝8時頃に八幡平アスピーテライン入り口に到着し、八幡平レストハウス駐車場を目指し坂道を車で登り始めました。登り坂から見える景色に興味を持ったので道端に車を止め写真を撮っていたところ、イタドリ(虎杖)の葉にたくさんの虫がいるのを発見しました。カメノコテントウに似ていますが、テントウムシと異なり細長い体形をしていて、初めて見る虫でした。後で調べたところイタドリハムシであることが分かりました。体は普通のテントウムシの2倍ぐらいあり、彩りもテントウムシに劣らない綺麗な虫でした。
レストハウスが開館する9時前に目的地に着いたので、近くの無料駐車場に車を止めさっそく鏡沼を目指しました。でも、残念ながら鏡沼は霧につつまれていて、ドラゴンアイは見えたものの霧の中でぼんやりしていました。

残念だったので天気の良かった18日に再び挑戦し、10時半ころに鏡沼に到着し写真を撮りました。11日と18日の2回ドラゴンアイの写真を撮りましたが、時期的に遅かったのかも知れません。八幡平市役所の「ドラゴンアイ情報」には直近の写真などが掲載されていますが、620日現在の情報によると、ドラゴンアイが消えるのはもうすぐでしょうとのことでした。


 八幡平からは岩手山とその山麓を見渡すことができ、山麓にはホテルやリゾート施設などが点在しています。実は、5月の連休に岩手へ来た際には八幡平山頂に続くアスピーテラインが混雑し、なかなか前に進まないので途中でUターンし、最終的にホテルの入浴券付き昼食に変更してしまいました。残念でした。
 今回は平日であったこともあり、2日とも駐車場の車はまばらで快適でした。611日には八幡沼周遊コースを、18日には山頂から黒谷地を往復するコース(片道3.3km)を散策しました。どちらも結構雪が残っていて、日当たりではフキノトウの花が綿毛にまでなっているにもかかわらず、雪解け直後の場所ではフキノトウが黄化し、生まれたてのような姿で生えていました。柔らかそうで「食べたい」と衝動的に思いましたが、もちろん盗掘禁止です。フキノトウの姿から山の春の多様性を感じることができました。
 八幡平山頂付近のミネザクラは満開でした。また、オオカメノキには見応えのある大きな白い花が咲いていて、その傍らには真っ赤なベニバナイチゴの花も咲いていました。黒谷地に向かうコースではムラサキヤシオツツジの花が遠くからでもそれと分かる程の濃いピンク色を誇示したように咲いていました。
 6月の八幡平で目立つ草花はショウジョウバカマ(猩々袴)やチングルマ(珍車)、ヒナザクラ(雛桜)だと思います。遊歩道付近で良く見かけました。また、オオバキスミレ(大葉黄菫)とシナノキンバイ(信濃金梅)は駐車場付近で群生していました。イワハゼ(アカモノ)、イワナシ(岩梨)は、八幡平山頂から八幡沼に至るコースで、またコミヤマカタバミは八幡沼周遊コースを歩いていた際に道端の笹の下で咲いているのを見つけました。
   その他、平地でも観察できるミズバショウやエンレイソウ(延齢草)を始め、紫色の生食可能な果実をつけるサンカヨウ(山荷葉)の花や、5枚の顎片が花びらのように見えるミツバオウレン(三葉黄連)なども見ることができました。
 さらに、ハクサンチドリやカラマツソウ、シラネアオイ、ツバメオモトの花も見ることができました。

 開花前の花や、まだ蕾も出来ていないような植物もたくさんありましたので、これからは、岩手での畑仕事の合間に時々八幡平に出かけようと思っています。