2020年2月25日火曜日

薬王院コースで筑波山に登山しました


2月21日は快晴だったので筑波山に登山しました。今までは、筑波山神社やつつじヶ丘からの登山でしたが、今回は筑波山神社の裏側に当たる真壁町側から登山することにしました。

真壁町側にも複数の登山口があるようですが、とりあえず薬王院コースを選択し、つくし湖周辺を探索した後に薬王院に向かい、薬王院の第3駐車場(筑波山登山者用の駐車場)に車を駐車し登山を開始しました。

薬王院の庭(2月21日)
薬王院参道前にあるつくし湖は人造湖ですが、釣り禁止の立て札があり、湖の岸辺にはカモがたくさん陣取っていました。また、これまで見たことのない鳥がいたので写真をとりましたが、後で調べたところ「カワウ」のようです。結構たくさんいました。
薬王院登山口の途中にあるつくし湖のカワウ(2月21日)

今回は、登頂にどの程度の時間がかかるのかも調べてみました。薬王院の登山口から20分程歩くと舗装道路を横切りましたが、それ以降は階段が延々と続いていました。結構きつい登山でした。

薬王院登り口から21分で舗装道路を横切る
御幸ヶ原まで66分かかりました。登山道路の周りにはアオキが赤い実をつけ和ませてはくれますが、やはり冬の登山は殺風景だと思いました。


 
 御幸ヶ原の食堂でソバを食べた際に、おじいさんに声を掛けられたので、新緑が待ち遠しいと話したところ、「葉が落ちた冬のほうが景色がいいよ」と言われハッとしました。冬には冬の良さがあり、ゆっくり景色を見ながら登山するように諭されたように思いました。結構ガムシャラな登山でした。

御幸ヶ原から男体山頂上に登り、自然研究路を経て景色を見ながらゆっくりと薬王院の駐車場に戻りました。


今回はつくし湖の駐車場が混んでいたので、空いていた場所に急いで車を駐車したのですが、そこに朽ち果てたテーブルがあり、それを知らずにバックドアを思いっきりぶつけ、大きくへこませてしまいました。一か所だけ、スペースが空いていたのは、後ろにテーブルの残骸(支柱)があったからだった訳です。残念でした。登山を止めようかなとも思いましたが、気を取り直して無事登ることができました。



2020年2月24日月曜日

曖昧だったアズキ(小豆)の紫色素が解明された


昨年(2019年)は黒大豆とアズキ(小豆)を多めに栽培し、それぞれ約11.5㎏と6㎏収穫しました。両者とも抗酸化物質のポリフェノール色素に富むということで注目されていますが、黒大豆についてはその色素がシアニジン3-グルコシド(クリサンテミン、クロマニン)であることが既に分かっているものの、アズキ(小豆)の色素については曖昧でその解明が待たれていました。

実は幸いにも昨年(2019年)、アズキ種皮の色素に関する研究報告が出され、曖昧であった色素が新規物質であることが判明しました1)発見者らによって、その新規物質は「カテキノピラノシアニジン」と命名されました。
各種豆類種皮の色素成分
(アズキの色素が2019年に解明された)
名前から類推されるとおり、茶の苦味成分(抗酸化成分)として良く知られているカテキンとアントシアニンに属するシアニジンが1分子ずつ結合した物質のようです。カテキンには立体異性体が存在しますが、カテキノピラノシアニジンを構成するカテキンには、()-カテキンと(-)-エピカテキンの2種類が存在し、()-カテキンの場合はカテキノピラノシアニジンA(-)-エピカテキンの場合はカテキノピラノシアニジンBと命名されています。含有量は、Aの方がかなり多いことも分かっています1)

この化合物は、水に難溶性であるためアズキの漉し餡に残存し、漉し餡が紫色に染まる原因物質になっているとのことです。アズキの漉し餡の綺麗な紫色はカテキノピラノシアニジンA,Bによることが分かった訳です。一方、このカテキノピラノシアニジンは光酸化により容易に無色の物質に変化することも明らかになっていますので、餡の製造や保存方法についても重要な指針が得られたことになります。
アズキ漉し餡の紫色素カテキノピラノシアニジンの光酸化
  一方、アズキ種子の色は漉し餡の色と異なり赤味が強くなっていますが、これはアズキ種皮に存在する縮合型タンニンのプロアントシアニジンが少し酸化されることによって形成された赤褐色色素が影響しているためと思われます。多くの有色豆類の種皮にプロアントシアニジンが存在することは良く知られています2)
各種有色豆類のプロアントシアニジン含有量
有色豆類の表皮の色を決定する色素類

有色豆類との類似例として有色玄米について調べてみたところ、赤米糠層にはプロアントシアニジンが多く含有され3)アントシアニンは極めて微量存在する程度のようで、長期保存等のようなプロアントシアニジンが酸化され易い条件で赤味が増すことも確認されています。また、紫黒米には黒大豆と同じようにアントシアニンのシアニジン3-グルコシドが多く含有されプロアントシアニジンはほとんど無いことも分かっています。
有色玄米の色素形成要因の品種別含有量
(赤米にはアントシアニンがほとんど無い)
(紫黒米のプロアントシアニジン含量は極微量)
有色玄米の表皮色素の組成

 赤味を呈するプロアントシアニジン酸化物は、たぶん多成分でありかつ重合反応が生じているため単離と構造決定はかなり困難であると予想されます。

色が重要な紅茶に例えれば、カテキノピラノシアニジンはテアフラビンで、タンニン色素は水溶性赤色色素のテアルビジンに相当することになるのかも知れません。



参考)
1)Kumi Yoshida et al.: Structure of two purple pigment catechinopyranocyanidins A and B from the seed-coat of the small bean , Vigna angularis., Sci. Rep., 9:1484(2019)

2)沖 智之ら:DMAC法による豆類中の総プロアントシアニジンの定量法、日食科工誌、60(6)3013092013

3)Kenji Hosoda et al.: Anthocyanin and proanthocyanin contents, antioxidant activity, and in situ degradability of black and red rice grains. Asian-Australasian J. Anim.Sci., 31(8), 1213-1220 (2018)

2020年2月21日金曜日

手抜き菜園における豆類の収穫量


2月13日から2月15日(土)まで岩手に行ってきました。数日前から気温が上がり岩手では雨が2日間降りました。岩手山は雪化粧でしたが、田畑の雪はいつもより少ないようです。
冬の岩手山(2月15日)
昨年栽培・収穫した豆類を整理した結果、紅花豆は1.6㎏ありましたが、白花豆は僅か400g程度でした。白花豆の栽培本数は紅花豆の半分でしたので、収量率は紅花豆の半分程度ということになります。
紅花豆や白花豆など昨年の収穫物(kg)
123日に函館に行った際、市場で販売されている紅花豆と白花豆を見ましたが、粒の大きさはほぼ同じ程度でしたので少し安心しました。今年もこれら花豆類の栽培に挑戦しようと思いました。

そのほかに、小豆が6㎏、大豆2㎏、黒豆11.5kg、茶豆4.2㎏、鞍掛豆2.6㎏、さらにつる性の虎豆が1.8㎏収穫できました。

無農薬栽培なので、どの豆にも虫による食害粒があるので、その選別作業が大変でしたが薪ストーブで暖をとりながら、年末から年始まで一人で楽しく作業することができました。


黒豆と小豆は正月に調理し家族で食べましたが、その他の豆は機会を見てこれから調理してみたいと思っています。

昨年は豆類のほかに、ジャガイモやトマト、カボチャも栽培しましたが、カボチャが結構たくさん収穫できたので、10月末から2月まで岩手にほったらかしにしておいた所、半分以上が腐っていました。1月の始めまでは大丈夫だったのに残念です。長期保存は難しいようです。

 その内、「すくなカボチャ」のような細長い形をしたカボチャには斑点がたくさんできていました。斑点を良く見ると、様々な色が円状に重なっていて「きれい」とは言いにくいのですが、興味のある模様になっていました。
腐敗したカボチャ(2月13日)
 健全なカボチャは、一口大に切断して冷凍することにしました。

 まだまだ岩手での農作業はできないのですが、牛久は梅も咲き始めたので、そろそろ来年の計画を考えたいと思っています。


2020年2月11日火曜日

牛久沼周辺で越冬中のウラギンシジミに会いました


2月8日に牛久駅経由で牛久沼から三日月橋を渡り桜の小径を周るコースを散歩しました。約13㎞、3時間かかりました。

雲魚亭から河童の碑を経て牛久沼に向かい歩いていたところ、蝶々が飛んでいるのを目撃しました。2月7日には牛久市で-6℃を記録しているので、越冬中の蝶々が飛ぶことはないだろうと思っていましたが、天気が良かったせいなのでしょう。でも意外でした。道端の木の葉に止まったので写真を撮ることができました。ウラギンシジミの雌でした。もっと近くで見たかったのですが、数回頭上を飛び回り林の中に消えてしまいました。

牛久沼周辺のウラギンシジミの雌(2月8日)
以前、ウラギンシジミの雌の死体を拾い保存していますが、それよりも斑紋が明瞭でした。
道端で拾ったウラギンシジミの死体(1月17日ブログ掲載)
アヤメ苑には一匹のダイサギと渡り鳥のツグミがいました。また、相変わらず稲荷川周辺にはたくさんのスズメが集まりにぎやかに騒いでいました。
牛久沼のダイサギとツグミ、スズメ(2月8日)
三日月橋生涯学習センター付近で野良猫を見つけたのでカメラを向けたところ、素早く逃げていきました。なかなかユニークな顔をしていました。
三日月橋周辺にいた猫
農家の庭先にある梅の木にはもう花が咲いています。郷里の岩手は、たぶんまだまだ寒く雪に覆われていると思いますが、牛久はもう春の気配です。
牛久沼周辺の農家の梅の木(2月8日)
春を待つ桜の小径(2月8日)
 平凡な散歩ですが、いつも心に残るものがあり楽しみにしています。


2020年2月9日日曜日

筑波山御幸ヶ原の野良猫の写真


2月5日に筑波山に登りました。いつもは家族と一緒なのでつつじヶ丘の登山口から登るのですが、今回は一人登山だったので御幸ヶ原コースにしました。ケーブルカーの側を登る直登コースで所要時間は90分とのことですが、景色も気にせず老体に鞭打ってひたすら頑張って登ったところ60分弱(1046分~1141分)で御幸ヶ原に到着しました。きつかったです。

平日だったので御幸ヶ原にはあまり観光客はいませんでしたが、つつじヶ丘から登ってきたと思われる幼稚園の子供グループが、数人の先生を囲んで休んでいました。雲一つない快晴の下、爽やかな瞬間でした。

あたりを見渡したところ、一匹の猫が目に留まったので写真をとりました。800mを超える厳しい環境の中で生き抜いてきた経歴が顔に垣間見え、なかなかの風格です。食べ物を広げているおじさんの前で、前足を揃えて座っていました。
ジーと見つめると、この親分猫の手下にされそうな気がします。
筑波山御幸ヶ原の猫(名前はまだない)
晴天下の筑波山(2月5日)
筑波山の登山コース
これまでの筑波山登山では女体山を目指して登っていましたが、今回は男体山に登り、さらに春に向けて自然研究路を下見することにしました。自然研究路は男体山山頂を取巻く散歩コースですが、御幸ヶ原から少し歩いたところに間宮林蔵が青年の頃に良く登っていたといわれている立身石がありました。石の上は数人が座れる程度の狭い空間でしたが、さすがに眺めはすばらしく、果てしない関東平野が続いていました。眼下に故郷を眺め決意を固める青年の想いが伝わってきました。
間宮林蔵 立身石からの眺め

自然研究路には、筑波山に生えている樹木や、草花、鳥、昆虫などの紹介看板が設置されていました。子供から大人まで楽しめるように思いました。

これまで、筑波山や宝篋山に登山するたびに草花や昆虫の写真を撮っていましたが、図鑑などを見ても名前の分らないものが結構ありましたので、これからはこれらの紹介看板を見ながら、目当ての草花などを探してみたいと思いました。

蝶々を紹介した看板では、アサギマダラとミドリヒョウモンが掲載されていましたが、アサギマダラとは宝篋山で10月に遭遇しました。
筑波山自然研究路の看板のアサギマダラ
また、ヒョウモンチョウ類としては、8月に女体山山頂でツマグロヒョウモンの群れに会いました。ツマグロヒョウモンの雄が群れをなして頭上を飛び交う様は圧巻でした。ミドリヒョウモンには会っていませんので今後が楽しみです。
自然研究路看板のミドリヒョウモンと女体山頂のツマグロヒョウモン
宝篋山で名前の分らないフキバッタの写真を撮っていましたが、これはヤマトフキバッタかも知れません。写真の方は尾が短いので幼体なのでしょうか。また、探してみたいと思っています。
筑波山のヤマトフキバッタ
筑波山では215日から梅祭りが始まるようです。正月から世界を震撼させているコロナウイルスが一刻も早く制圧されることを願っています。