2020年6月29日月曜日

令和2年6月の畑の様子

620に他県への訪問も含め自粛が大きく緩和されたことから、21日から26日まで岩手の畑に行ってきました。 朝830分頃に牛久インターから常磐高速道路に乗り仙台南高速道路を経て大衡インターチェンジで東北自動車道路に入りました。途中、中郷サービスエリアなど数か所のサービスエリアで休憩をとりましたが、前沢サービスエリアの散歩コースではアゲハチョウとイチモンジチョウが飛んでいました。 夫婦二人で約7時間のドライブです。

アゲハチョウ(前沢サービスエリア)

 5月末にトマトやパプリカの市販苗を植え、さらに昨年収穫したジャガイモの定植と豆類の播種を行いましたが、雨が少なかったにも関わらず、皆なんとか無事に育っていました。

豆畑の様子

今回は草刈りや草取り、さらに蔓性の豆類への網掛けなどを行いました。

ジャガイモや豆類の生育状況

20年以上前にビックリグミ2本を植え育ててきましたが、今までほとんど果実が実りませんでした。2本とも木の枝がだいぶ茂ってしまったので、昨年夏に思い切ってかなりの枝を切り落としたところ、今年は赤い実がそれぞれたくさん付いていました。丁度完熟の時期で、甘くて渋いなつかしい味でした。

 小さいころかなり美味しいと思っていましたが、舌に残る渋が気になりました。家内は食べませんでした。

生食以外の加工法が分からなかったので、そのままにして帰ってきましたが、収穫してジュースにすれば良かったと反省しています。

 次回は梅の収穫を楽しみにしています。

6月28日(日)の全国の新型コロナへの感染者が113人となり、100人を超えたようです。油断するとまちがいなく増加するようです。

 


2020年6月20日土曜日

新型コロナウイルスに対する抗体産生の状況


日本でも新型コロナの抗体検査が行われるようになりました。6月16日の厚生労働省の発表によると東京都(被験者:1971人)と大阪府(2970人)、宮城県(3009人)での検査結果は、東京都は0.1%、大阪府が0.17%、宮城県が0.03%になったとのことです。本日、620日の岩手県の発表によると、医療関係者を含む1000人の検査を行ったところ、陽性は0人とのことでした。

各都府県が公表している数値と照らし合わせると、東京都は2倍以上、大阪府と宮城県は10倍前後感染経験者が存在するということになります。

「日本での感染者は本当に少ない」ということが良く分かりました。「検査数が少ないから少なく見えるだけ」ということではないようです。

欧米に比べで何故少ないのかの理由がまだ分からないので、感染者が少ないと二次感染が心配だとする意見も多くみられます。「日本では、3蜜をしっかり守っている」ことが、やはり主要な要因なのでしょう。

 でもやはり、一度感染したら感染しにくくなるのかなどヒトと新型コロナウイルスの戦いの仕組みが分からないと心配です。

Trend in immunologyにコロナウイルスのヒト細胞への侵入と増幅機構に関する図が掲載されていましたので自分のためにできるだけ日本語にしてみました。感染から複製まで全くDNAが関与していないことに驚かされました。セントラルドグマに従っていませんでした。
コロナウイルスの感染と増殖スキーム
新型コロナウイルスの感染に伴い、RNAの情報を基にして数種の主要なタンパク質が感染細胞内で合成されますが、それらはヒトにとっての異種タンパク質であるため抗原になると思われます。しかも一つのタンパク質が複数の抗体認識部位(エピトープ)を持つそうなので、ウイルス感染に伴いヒトが生産するIgG抗体の種類はかなりの数に上るものと予想されます。こうした抗体混合物はポリクローナル抗体と呼ばれるようです。

このポリクローナル抗体の中に、新型コロナウイルスの感染や病原性を阻害できる中和抗体存在するとのことなので、それらに関する最近の研究を調べたところ、スパイクタンパク質のヒト細胞ACE2結合部位に存在する3種の抗原認識部位(エピトープ)A,B,Cの内のAが最も優れた中和活性を示したとする報告がScience誌の6月版(最新)に報告されていました。
新型コロナウイルスの疾病予防作用を持つ抗体の探索


ワクチン開発は、国家間あるいは企業間の競争になっている様子なので公表されていない成果がたくさんある可能性もあり、WHOへの期待が高まります。

 PubMedSars-CoV2Antibodyを検索したところ643件がフィットしました。SarsCov2AntibodyJapanを検索すると11件になります。日本も頑張っていますが、さらに研究が進むような環境の改善を願っています。

参考)
1)Shibo Jiang et al.:Neutralizing Antibodies against SARS-CおV-2 and Other Human Coronavirused, Trend Immunology 41(5), 355-359(2020)
2)Thomas F. Rogers et al.: Isolation of potent SARS-CoV-2 neutralizing antibodyies and protection from disease in a small animal model. Science 15 June (2020)

2020年6月13日土曜日

人面カミキリ(ラミーカミキリ)に出会いました


612日に東京アラートが解除され休業要請などの緩和が「ステップ3」になりました。油断すると感染者がまた増え始めるかもしれませんので、気の抜けない生活が続くことになります。終息に向けた展望が欲しいです。

牛久市は曇り空で雨が心配でしたが、久しぶりに市がヘルスロードとして推奨している「鎌倉権五郎景政物語コース」を散歩しました。

奥野障害学習センター駐車場を出て再びそこに戻るコースで、広々とした畑の中を通過し、中間地点には「鎌倉権五郎景政」の墓があります。

今回は、そのお墓の少し前の田んぼ脇の道端で見慣れないカミキリムシに出会いました。調べてみたところ「ラミーカミキリ(Paraglenea fortunei)」のようです。ラミーカミキリの胸部には黒い丸印が二つあることから、人間の顔にも見えるとのことで人面カミキリとも呼ばれているようです。東京都以西ではよく見かける外来種とのことのようで、温暖化に伴い北上していると言われているようです。
ラミーカミキリ(Paraglenea fortunei
国立環境研究所の侵入生物データベースでは茨城県はまだ外来分布域になっていませんが、5年ほど前に土浦市でも既にラミーカミキリが捕獲されているようなので、茨城県南部にはもう定着し始めたのでしょうか。

 久しぶりにツバメシジミにも出会いました。
ツバメシジミ(雌)
 実は、511日にもこのコースを散歩しました。その際には畑の小麦はまだ青々としていましたが、今回はもう刈り取り時期のようでした。大根も収穫されているようでした。
5月11日          6月12日
(小麦の生育の様子)
 511にはたくさんの昆虫に出会いました。特にヒメウラジャノメは、林沿いの散歩道でたくさん見かけました。今回の散歩では見かけませんでしたので、ヒメウラジャノメは春早く出現する特性があるのでしょう。また、キバネセセリもハルジオンの花にとまっていました。
ヒメウラジャノメ 5月11日撮影
チャバネセセリ 5月11日撮影
 そのほか、ホソハリカメムシやアカサシガメ、ツヤマルカメムシ等のカメムシ類やウリハムシ、コアオハナムグリ、ナナホシテントウ、シマハナアブなどがいました。
ホソハリカメムシ、アカサシガメ、ツヤマルカメムシ、ウリハムシ
(5月11日撮影)
 これからも時々このコースを散歩したいと思っています。

2020年6月11日木曜日

6月初旬の七時雨山への登山


 6月2日でほぼ畑作業に切りが着いたので、3日の朝から七時雨山に登りました。

七時雨駐車場に955分に到着し、登山者用のゲートを開けて1合目を目指して歩き始めました。1合目から3合目までは牧草地や民有地の畑の淵を通るルートです。1合目と2合目の間には4本の大木からなる天然のゲートがあります。何度か通過した覚えはあるのですが、改めて木々の雄大さに感心させられました。爽快でした。
七時雨駐車場から望む七時雨山


七時雨山3合目までの様子
4合目からは林が続き結構きつい登り坂でしたが、道端にはタチツボスミレとともにマイヅルソウがたくさん生えていて目を楽しませてくれます。6合目と7合目の間にはシラネアオイが咲いていました。花は終わりの状況でした。
マイヅルソウ
六合目とその先にあったシラネアオイ
8合目から北峰までは平たんなコースになっており、林の中で新鮮な空気を吸いながらのハイキングになりました。
北峰頂上から南峰を望む
 まもなく北峰頂上(1,060m)にたどり着き、南峰を目指し歩いていたところ谷間の笹を切り開いた登山道の両側にキクザキイチゲの小さな群落がありました。エンレイソウもキクザキイチゲに交じって咲いていました。
キクザキイチゲ
 南峰(1,063m)には1120分頃に到着しました。今回登山途中には誰にも会いませんでしたが、南峰頂上の草原に一人の若者が座り景色を眺めていました。6月上旬にはこれまで七時雨山山開きが開催され、地元の方々が大勢登山されていたようですが、今年(2020年)は中止になったようです。地元の七時雨山愛好者の方々が登山を楽しみにしていたことでしょう。少し申し訳ないような気持ちですが、たぶん今後数人ずつ登山されることになるのでしょう。ありがたいことに、登山道はきちんと整備されていました。
七時雨山南峰頂上からの眺望
 頂上で少し休憩し下山しました。下山途中の6合目付近で、一本のシラネアオイに出会いました。登るときには気づかなかったのですが、たぶん一生懸命登っていたので、目にはいらなかったのでしょう。綺麗でした。実は花に小さな蟻が群れていたので、花を揺らしアリが逃げていなくなった空きに写真を撮りました。
七時雨山のシラネアオイ

6合目を過ぎたころから雨がぽつりぽつりと振り出しました。曇り空の下での登山でしたが、七時雨の名のとおり(1日に7回時雨れる)、雨に少し打たれて七時雨らしさを体験することができたように思いました。

いつもそうですが、今回も記憶に残る登山になったと思います。

七時雨山駐車場付近には、タニウツギがたくさんあり、ちらほら咲き始めていました。530日にはまだ蕾の状態でしたが、どんどん春が深まっている気配です。七時雨のタニウツギは本当に綺麗です。でも今年は、これが見納めです。
七時雨のタニウツギ

4日に牛久に帰りました。

2020年6月10日水曜日

春の七時雨の様子(田代山と駒木立などに登山しました)


528日から2日間草刈り機での除草作業が続いたので、ハンドルを握り支える右手中指の爪が痛み出したこともあり、息抜きとして30日の朝から七時雨に出かけ田代山や駒木立などに登山しました。

これまでは田代山に直登するコースで登山していましたが、今回は三曲山を経由する尾根沿いのコースを選択し、三曲山から三方沢山、田代山を縦走し駒木立に登頂し田代山コースで下山しました。910分に七時雨山駐車場に到着し、直ぐに登山口を目指して歩き始め1130分頃に駐車場に戻りました。
三曲山から駒木立までの尾根伝い登山コース
(三曲山登山口から駒木立を経て田代山登山口へ下山)

新型コロナウイルス予防による自粛のためかも知れませんが、他の登山者は下山の際にすれ違った1組だけでした。でも、さわやかな快晴下での登山でしたので、尾根からの景色にすっかり魅了されました。特に、駒木立からの眺望は最高でした。
駒木立からの眺望
三曲山の登山口に向かう途中の草原には小さなフデリンドウがあちこちに咲いていました。
フデリンドウ
また、細い登山道の両側にはたくさんのタチツボスミレが咲いていて、そのスミレにミヤマセセリが止まっていました。このミヤマセセリとは、しばらく一緒に登山することになりました。私が追いかけながら歩くことになり、ミヤマセセリには迷惑だったのでしょうが、楽しい道連れでした。
タチツボスミレの蜜を吸うミヤマセセリ
三方沢山を経て田代山頂上に着いたところで、キアゲハに出会いました。頂上の主のように飛び回っていました。速すぎて写真を撮れません。

田代山と駒木立の中間には芝生の原があり、そこでしばらく休憩しました。誰もいないので寝転んでもOKでした。目の前に、日本スミレが1本だけ凛とした佇まいで咲いていました。何だかハッとしました。
日本スミレ
一休み後、駒木立に登り頂上で山桜等の写真を撮り、田代山コースで下山しました。下山途中の登山道にはつつじが咲き、春ゼミが鳴いていました。以前春ゼミを捕まえたことがありますが、今回は無理でした。代わりに珍しい蝶々あるいは蛾が笹の葉に止まっているのを見つけました。後でインターネットで簡単に調べたところエダシャク蛾のようですが、同一の写真を見つけることができませんでした。ミヤマセセリと同じように登山道付近を飛び回っている様子でした。
エダシャク蛾(?)
 しばらく歩き麓付近まで下ったところにチゴユリの群落がありました。
チゴユリ
 駐車場には結構車が止まっていました。この時期は、登山よりもワラビ等の山菜採取が目的の方が多いようです。大きなリュックをかついで、数人が藪の中に分け入っていきました。今回、親戚からたくさんのワラビ頂きました。少し申し訳ないように感じています。
 でも、本当にさわやかで楽しい登山でした。自然に感謝です。
 岩手県は、唯一新型コロナ感染者0人を継続中です。
 

2020年6月9日火曜日

岩手の畑に苗や種を植えました


528日からの岩手の家の周りや畑の除草を行いました。時々山登りをするなどの息抜きをしながらですが、草刈り機で3日ほど作業を行いました。
草刈りをした畑の様子(5月30日)

伸び放題だった雑草を刈り取った後、トラクターで畑を耕してもらいました。

その後、畝づくりをしてキタアカリや男爵等のジャガイモを植え、さらにトマトやパプリカ等の市販の苗を植えました。

今年は新型コロナ予防のため、畑に通う回数が少なくなる可能性もありますが、とりあえず昨年度同様に豆類を栽培することにして、紅花豆、トラ豆、黒大豆、小豆を播種しました。数本のブルーベリーも元気に花を咲かせていました。
畑に植えた苗とブルベリーの様子

合わせて正味7日間の作業でしたが、その間に田代山(標高945m)と七時雨山(標高1,063m)に登山しました。

 畑では、作業をしながら目に留まった昆虫類の写真を撮りました。最初に目にとまったのはやはり蝶々ですが、モンシロチョウの他にベニシジミが飛んでいました。
ベニシジミ

 また、牛久城址で429日に今年初めて見たコアオハナムグリが(58日ブログ参照)、岩手の畑のハルシオン(春紫苑)の花に数匹いました。タンポポの綿毛の中で交尾しているブチヒゲカメムシにも遭遇しました。畑仕事が忙しかったので、たくさんの虫がいたものと思いますが、今回畑で写真を撮ったのはこの程度でした。
岩手の畑にいたコアオハナムグリ
ブチヒゲカメムシ
 できれば、6月末にも畑にまた来たいと思っています。




2020年6月8日月曜日

緊急事態宣言解除後に通った高速道路サービスエリア内の昆虫など


 5月27日に緊急事態宣言が全国的に解除されたことから岩手に出かけ、64日まで滞在し「ささやかな手抜き菜園」で畑仕事をしてきました。

 牛久インターから高速道路に入り、サービスエリアで休憩する度に花や虫などの写真を撮りました。多くのサービスエリアでブタナ(タンポポモドキ:201866日ブログ参照)が咲いていました。

東北自動車道路の長者原サービスエリアでは、白花のアザレアが綺麗に咲きコマルハナバチが訪れていました。クサギカメムシもいました。以前青色の珍しいカメムシに出会ったので(2019715日ブログ参照)、しばらく探索しましたが見つかりませんでした。
東北高速自動車道で出会った草場や昆虫(5月27日撮影)
 クサギカメムシはスコットカメムシとともに越冬のため、よく家屋に侵入するようです。風呂桶で泳いでいるカメムシを見て驚いた経験がありますが、越冬カメムシの侵入防止にはヒバやスギ、アスナロなどのテルペン類が有効だとする報告が見つかりました1)

前沢サービスエリアではクロヒカゲに遭遇しました。なかなか素早いです。
下りの前沢サービスエリアにはウサギ小屋があり、一匹のモフモフした珍しい灰色ウサギがいたので、草をちぎってあげることを楽しみにしていましたが、昨年末から姿を見かけませんでした。今回、掃除などをしている方に伺ったところ、昨年末に足をかまれて死んでしまったとのことでした。狐の仕業なのでしょうか。残念です。自分のペットのように思っていました。
東北自動車道下り前沢サービスエリアのウサギ(2019年7月22日撮影)
(2019年の年末に死亡)
64日岩手からの帰り、上りの高速道路では中郷サービスエリアでサトキマダラヒカゲの写真を撮ることができました。サトキマダラヒカゲは上の写真で示したクロヒカゲと同様にジャノメチョウ亜科に属しているようですが、クロヒカゲより一回り大きなサイズで結構目立ちます。岩手の山では時々見かけていますが、高速道路のサービスエリア内では初めて見たように思います。
常磐高速道路中郷サービスエリアのサトキマダラヒカゲ(6月4日撮影)
垣根の葉には、小さいながらゴツゴツした感じのオジロアシナガゾウムシがいました。また、赤色の細いカメムシ様の昆虫もいました。後で調べたところ、アカサシガメのようです。ハムシなどの小型昆虫を捕食するとのことです。
中郷サービスエリアの昆虫(6月4日撮影)
どのサービスエリアでも雑草の刈り取りがしっかり行われているので、虫に出会う回数は少ないのですが、虫探しは、短い休憩時間の一つの楽しみになっています。



参考)

1)齋藤 嘉廣ら:家屋侵入性カメムシに対するテルペン製剤の侵入阻止事例(続報)、ペストロジー、20(1)37-39(2005)