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2020年7月27日月曜日

岩手の畑にクジャクチョウがやってきました


7月19日から25日まで岩手に行ってきました。7月23日に日本全国の新型コロナ感染者数がこれまでの最高値の981名になったとのニュースを見て驚きました。岩手県の感染者数はまだ0名です。幸い、今回は他の人と話す機会はありませんでした。皆0名を誇りにしつつもかなり気にしているようです。
7月19日の夕方から激しい雨が降りましたが、翌日20日には時々晴れの状況で助かりました。畑仕事ができました。
20日の朝から畑の草刈り等をして10時頃に休憩していたところ、ラベンダーの花に一匹のクジャクチョウが飛んできました。クジャクチョウには、岩手山焼走りキャンプ場で昨年遭遇しましたが、遠くからの観察だったのでもう一度しっかりと見たいと思っていました。山間部に生息し、里にはいないだろうと思っていましたので、感激しました。幼虫はイラクサ等を食草にしているようです。5分ほどあちこち飛び回りやがて姿を消しましたが、至近距離で写真を撮ることができました。
ラベンダーの花の蜜を吸うクジャクチョウ
畑に訪れたクジャクチョウの様子

ラベンダーの花は蝶々に好かれるようで、モンシロチョウやモンキチョウはもちろんのこと、ヒョウモンチョウやイチモンジセセリなども花の蜜をすっていました。
ラベンダーに飛んできたヒョウモンチョウ

マリーゴールドの花には、ヒメアカタテハやベニシジミが止まっていました。
畑は草ぼうぼうでしたが、トマトやナス、パプリカ、カボチャ、メロンなどは枯れることもなく育っていました。特にトマトは伸び放題で地面を這っていたので調整が大変でした。
マリーゴールドの花とヒメアカタテハ

今年も豆類をたくさん植えましたが、特に紅花豆に焦点を当てたいと思っています。紅花豆は元気に花を咲かせていましたが、大きな豆を育てるのが難しいので、これからが大変です。もう少ししたら、芽を摘んでみようと思っています。
7月の紅花豆の様子

他の豆類やジャガイモ等も、雑草とともに元気に育っていたのですが、今回は作業時間が短かったので、最終的に、豆畑の草取りはできませんでした。お盆前にまた岩手に行く予定なので、その際に草取りをしたいと思っています。
ジャガイモと黒豆の様子

 なお、これまではジャガイモの葉を食害するオオニジュウヤホシテントウの斑紋の融合等について興味を持ち眺めていましたが、今回はトウモロコシを植えてみたところ、トウモロコシの葉や花にアブラムシがたくさん付くことから、ナミテントウやナナホシテントウが集まっていることに気付きました。どのような種類構成になっているのか興味が湧きました。
トウモロコシのアブラムシを捕食するテントウムシ

オオニジュウヤホシテントウと異なり、ナミテントウやナナホシテントウは益虫なので、採集するかどうか迷ってしまいますが、もし、次回もたくさん集まっているようであれば、採集調査をしてみたいと思っています。
 今回は、クジャクチョウの訪問に感激しました。次は、雌雄で訪問してくれることを期待しています。

2020年6月29日月曜日

令和2年6月の畑の様子

6月20に他県への訪問も含め自粛が大きく緩和されたことから、21日から26日まで岩手の畑に行ってきました。 朝8時30分頃に牛久インターから常磐高速道路に乗り仙台南高速道路を経て大衡インターチェンジで東北自動車道路に入りました。途中、中郷サービスエリアなど数か所のサービスエリアで休憩をとりましたが、前沢サービスエリアの散歩コースではアゲハチョウとイチモンジチョウが飛んでいました。 夫婦二人で約7時間のドライブです。

アゲハチョウ(前沢サービスエリア)

 5月末にトマトやパプリカの市販苗を植え、さらに昨年収穫したジャガイモの定植と豆類の播種を行いましたが、雨が少なかったにも関わらず、皆なんとか無事に育っていました。

豆畑の様子

今回は草刈りや草取り、さらに蔓性の豆類への網掛けなどを行いました。

ジャガイモや豆類の生育状況

20年以上前にビックリグミ2本を植え育ててきましたが、今までほとんど果実が実りませんでした。2本とも木の枝がだいぶ茂ってしまったので、昨年夏に思い切ってかなりの枝を切り落としたところ、今年は赤い実がそれぞれたくさん付いていました。丁度完熟の時期で、甘くて渋いなつかしい味でした。

 小さいころかなり美味しいと思っていましたが、舌に残る渋が気になりました。家内は食べませんでした。

生食以外の加工法が分からなかったので、そのままにして帰ってきましたが、収穫してジュースにすれば良かったと反省しています。

 次回は梅の収穫を楽しみにしています。

6月28日(日)の全国の新型コロナへの感染者が113人となり、100人を超えたようです。油断するとまちがいなく増加するようです。

 


2020年6月9日火曜日

岩手の畑に苗や種を植えました


5月28日からの岩手の家の周りや畑の除草を行いました。時々山登りをするなどの息抜きをしながらですが、草刈り機で3日ほど作業を行いました。
草刈りをした畑の様子(5月30日)

伸び放題だった雑草を刈り取った後、トラクターで畑を耕してもらいました。

その後、畝づくりをしてキタアカリや男爵等のジャガイモを植え、さらにトマトやパプリカ等の市販の苗を植えました。

今年は新型コロナ予防のため、畑に通う回数が少なくなる可能性もありますが、とりあえず昨年度同様に豆類を栽培することにして、紅花豆、トラ豆、黒大豆、小豆を播種しました。数本のブルーベリーも元気に花を咲かせていました。
畑に植えた苗とブルベリーの様子

合わせて正味7日間の作業でしたが、その間に田代山(標高945m)と七時雨山(標高1,063m)に登山しました。

 畑では、作業をしながら目に留まった昆虫類の写真を撮りました。最初に目にとまったのはやはり蝶々ですが、モンシロチョウの他にベニシジミが飛んでいました。
ベニシジミ

 また、牛久城址で4月29日に今年初めて見たコアオハナムグリが(5月8日ブログ参照)、岩手の畑のハルシオン(春紫苑)の花に数匹いました。タンポポの綿毛の中で交尾しているブチヒゲカメムシにも遭遇しました。畑仕事が忙しかったので、たくさんの虫がいたものと思いますが、今回畑で写真を撮ったのはこの程度でした。
岩手の畑にいたコアオハナムグリ
ブチヒゲカメムシ
 できれば、6月末にも畑にまた来たいと思っています。




2020年5月25日月曜日

緊急事態宣言が解除されたのでささやかな手抜き菜園に行きます


本日5月25日に日本全体の緊急事態宣言の解除を政府が決定しました。解除の条件は、「10万人当たりの一週間の感染者が0.5人以下」とのことです。残念ながら、北海道と神奈川はこの条件を満たしていないようですが、全国一律解除に踏み切ったようです。

 近隣のアジア諸国の状況をWorldometerが提供しているデータで確認したところ、逸早く収束に向かったのは韓国で、次いで台湾、タイと続き、日本もほぼ終息に近い状況になっています。一方、フィリピンやインドネシアはまだ感染が継続しています。

 5月21日現在、日本の致死率(死亡者数/感染者数)は4.7%ですが、タイは1.8%、台湾は1.6%で韓国の2.4%より低い数値になっています。検査数の違いもありますので、単純に比較しても意味がないのかも知れませんが、爆発的な感染が生じた欧米に比べ、極めて低い値になっていることが不思議です。オーストラリアとニュージーランドの感染もほぼ終息を迎えており、致死率はそれぞれ1.4%と1.8%と低いので、人種によって感染しやすさや致死率に差異があるようには見えません。

門外漢ですが、なぜこのように感染状況が各国で異なるのか興味がありますので、これからも感染データに注目したいと思っています。

全国の緊急事態宣言は解除されましたが、観光などのために他県へ移動することについては自粛するようにとのことのようです。私の「ささやかな手抜き菜園」は岩手県にあることから、農作業をするためには茨城県から福島県、宮城県を通過して岩手県に移動しなければなりません。3月末以来岩手には出かけておりませんでしたが、そろそろ農産物の種まきや草刈り等がタイムリミットに近づいているので、明日から岩手に出かけようと思っています。草ぼうぼうなんだろうか。心配です。

2020年2月24日月曜日

曖昧だったアズキ(小豆)の紫色素が解明された


昨年(2019年)は黒大豆とアズキ(小豆)を多めに栽培し、それぞれ約11.5㎏と6㎏収穫しました。両者とも抗酸化物質のポリフェノール色素に富むということで注目されていますが、黒大豆についてはその色素がシアニジン3-グルコシド(クリサンテミン、クロマニン)であることが既に分かっているものの、アズキ(小豆)の色素については曖昧でその解明が待たれていました。

実は幸いにも昨年(2019年)、アズキ種皮の色素に関する研究報告が出され、曖昧であった色素が新規物質であることが判明しました1)。発見者らによって、その新規物質は「カテキノピラノシアニジン」と命名されました。
各種豆類種皮の色素成分
(アズキの色素が2019年に解明された)
名前から類推されるとおり、茶の苦味成分(抗酸化成分)として良く知られているカテキンとアントシアニンに属するシアニジンが1分子ずつ結合した物質のようです。カテキンには立体異性体が存在しますが、カテキノピラノシアニジンを構成するカテキンには、(+)-カテキンと(-)-エピカテキンの2種類が存在し、(+)-カテキンの場合はカテキノピラノシアニジンA、(-)-エピカテキンの場合はカテキノピラノシアニジンBと命名されています。含有量は、Aの方がかなり多いことも分かっています1)。

この化合物は、水に難溶性であるためアズキの漉し餡に残存し、漉し餡が紫色に染まる原因物質になっているとのことです。アズキの漉し餡の綺麗な紫色はカテキノピラノシアニジンA,Bによることが分かった訳です。一方、このカテキノピラノシアニジンは光酸化により容易に無色の物質に変化することも明らかになっていますので、餡の製造や保存方法についても重要な指針が得られたことになります。
アズキ漉し餡の紫色素カテキノピラノシアニジンの光酸化
  一方、アズキ種子の色は漉し餡の色と異なり赤味が強くなっていますが、これはアズキ種皮に存在する縮合型タンニンのプロアントシアニジンが少し酸化されることによって形成された赤褐色色素が影響しているためと思われます。多くの有色豆類の種皮にプロアントシアニジンが存在することは良く知られています2)。
各種有色豆類のプロアントシアニジン含有量
有色豆類の表皮の色を決定する色素類

有色豆類との類似例として有色玄米について調べてみたところ、赤米糠層にはプロアントシアニジンが多く含有され3)アントシアニンは極めて微量存在する程度のようで、長期保存等のようなプロアントシアニジンが酸化され易い条件で赤味が増すことも確認されています。また、紫黒米には黒大豆と同じようにアントシアニンのシアニジン3-グルコシドが多く含有されプロアントシアニジンはほとんど無いことも分かっています。
有色玄米の色素形成要因の品種別含有量
(赤米にはアントシアニンがほとんど無い)
(紫黒米のプロアントシアニジン含量は極微量)
有色玄米の表皮色素の組成

 赤味を呈するプロアントシアニジン酸化物は、たぶん多成分でありかつ重合反応が生じているため単離と構造決定はかなり困難であると予想されます。

色が重要な紅茶に例えれば、カテキノピラノシアニジンはテアフラビンで、タンニン色素は水溶性赤色色素のテアルビジンに相当することになるのかも知れません。



参考)
1)Kumi Yoshida et al.: Structure of two purple pigment catechinopyranocyanidins A and B from the seed-coat of the small bean , Vigna angularis., Sci. Rep., 9:1484(2019)

2)沖 智之ら:DMAC法による豆類中の総プロアントシアニジンの定量法、日食科工誌、60(6)301-309(2013)

3)Kenji Hosoda et al.: Anthocyanin and proanthocyanin contents, antioxidant activity, and in situ degradability of black and red rice grains. Asian-Australasian J. Anim.Sci., 31(8), 1213-1220 (2018)

2020年2月21日金曜日

手抜き菜園における豆類の収穫量


2月13日から2月15日(土)まで岩手に行ってきました。数日前から気温が上がり岩手では雨が2日間降りました。岩手山は雪化粧でしたが、田畑の雪はいつもより少ないようです。
冬の岩手山(2月15日)
昨年栽培・収穫した豆類を整理した結果、紅花豆は1.6㎏ありましたが、白花豆は僅か400g程度でした。白花豆の栽培本数は紅花豆の半分でしたので、収量率は紅花豆の半分程度ということになります。
紅花豆や白花豆など昨年の収穫物(kg)
1月23日に函館に行った際、市場で販売されている紅花豆と白花豆を見ましたが、粒の大きさはほぼ同じ程度でしたので少し安心しました。今年もこれら花豆類の栽培に挑戦しようと思いました。

そのほかに、小豆が6㎏、大豆2㎏、黒豆11.5kg、茶豆4.2㎏、鞍掛豆2.6㎏、さらにつる性の虎豆が1.8㎏収穫できました。

無農薬栽培なので、どの豆にも虫による食害粒があるので、その選別作業が大変でしたが薪ストーブで暖をとりながら、年末から年始まで一人で楽しく作業することができました。


黒豆と小豆は正月に調理し家族で食べましたが、その他の豆は機会を見てこれから調理してみたいと思っています。

昨年は豆類のほかに、ジャガイモやトマト、カボチャも栽培しましたが、カボチャが結構たくさん収穫できたので、10月末から2月まで岩手にほったらかしにしておいた所、半分以上が腐っていました。1月の始めまでは大丈夫だったのに残念です。長期保存は難しいようです。

 その内、「すくなカボチャ」のような細長い形をしたカボチャには斑点がたくさんできていました。斑点を良く見ると、様々な色が円状に重なっていて「きれい」とは言いにくいのですが、興味のある模様になっていました。
腐敗したカボチャ(2月13日)
 健全なカボチャは、一口大に切断して冷凍することにしました。

 まだまだ岩手での農作業はできないのですが、牛久は梅も咲き始めたので、そろそろ来年の計画を考えたいと思っています。


2019年11月2日土曜日

10月の豆畑の様子とモズの早贄(はやにえ)


10月26日に牛久から岩手に出かけ11月1日に戻りました。前回は、9月27日、28日と仙台で用事を済ませた後に岩手に一週間滞在し、10月4日に牛久に戻りましたので、今回は3週間ぶりの畑仕事でした。

10月初めに訪問した際には紅花豆の花が咲いていましたが、その3週間後の今回の訪問では、花は見当たらず葉も枯れた状態でした。既に霜が数回降りたようで、期待していたトマトの実は落下しピーマンやナスでは果実の一部が黒くなり障害が発生していました。
豆畑の様子(10月2日) → 10月30日には完全に枯れた状態に
 とりあえず大豆類は全て刈り取り、黄大豆や黒豆や茶豆などを莢から取り出しそれぞれ室内に広げて乾燥することにしました。畑で生育状況を観察していた際には、ほとんど虫などによる被害はないものと思っていましたが、収穫した豆の状況を見ると、かなり虫食いがあり選別が大変になりそうです。
大豆類の様子(10月2日)

大豆類の様子(10月30日)
   一方、紅花豆や白花豆、虎豆など莢がまだ乾燥していないものについては、莢を収穫して室内に広げましたが、紅花豆には未熟な莢がかなりありました。  

紅花豆や白花豆では、豆の大きさや品質の幅が他の豆類よりも大きいようです。これまで2年間栽培して見ましたが、たぶん播種時期や根切作業など栽培上のノウハウがあるようなので、花豆類の栽培には今後も挑戦してみたいと思っています。

 畑の淵に植えたコルチカムが綺麗に咲いていました。その花にキタテハが止まっていました。以前はノコンギクがたくさん咲きキタテハが群れていましたが、ノコンギクは雑草に占領されてしまいました。


コルチカムとキタテハ
 「モズの早贄(はやにえ)」を発見しました。ブルーベリーの枯れ枝にバッタが突き刺さっていました。青虫もブルーベリーの枝の間に挟まっていました。見つけた際にはスズメバチが食べていて、体の半分程がなくなっていました。
モズの早贄になったバッタ


スズメバチに食べられていた青虫の早贄

  モズの早贄については1930年代に岡山県の倉敷市をフィールドとした調査が行われていました。それによると早贄は10月~12月の間に良く見られ5月まで続くとのことです。1932年~1933年の調査で見つかった338件の解析では、餌としてはカエルが38%を占め次いでイナゴやバッタ類37%だったようです。また、完全体で枝に刺されたり挟まれたりした餌は67%で、他は頭や腹など餌の一部が早贄になっていたようです。餌の種類は60種以上で中にはカナヘビやネズミ、フナなども含まれていましたので、地域など環境の違いでかなり異なるものと思われます。
 早贄の習性には、餌の貯蔵説や縄張り主張説の他に最近では、早贄を食べるモズは声が良くなり雌とツガイになる確率が高いなどと言われているようです。シリアゲムシは、仕留めた餌を雌にプレゼントする「婚姻贈呈」を行うとのことでしたが、モズの早贄もそのような配偶行動なのだろうか。不思議です。



 八幡平のアスピーテラインは11月5日で閉鎖になるようです。そろそろ岩手は寒くなります。


2019年8月22日木曜日

切手に採用されるなど人気のアカスジカメムシ

 お盆のお墓参りのため8月12日から18日まで岩手に行って来ました。畑の作業も少し行いました。

8月13日に畑に出かけましたが、その際、イタリアンパセリの花に赤い筋のあるカメムシがたくさんいました。初めての遭遇でしたので調べたところ、アカスジカメムシと呼ぶようです。アカスジカメムシは、セリ科の植物を食草にしているとのことです。
アカスジカメムシ(Graphosoma rubrolineatum)
イタリアンパセリとアカスジカメムシ
7月にはスカイブルーのカメムシに出会いましたので、このところカメムシとの相性がいいようです。珍しいキンカメムシとの遭遇も期待してしまいます。

イタリアンパセリには、たくさんのアカスジカメムシとともに赤い色をしたブチヒゲカメムシも一匹いました。プチヒゲカメムシはマメ科やキク科の他に大根や稲、さらにはニンジンも食草とする広食性のようなので、イタリアンパセリの樹液も吸っていたものと思われます。
イタリアンパセリにいたブチヒゲカメムシ

アカスジカメムシは結構人気があるようで、ハンガリーとトルコの切手にその写真が採用されていました。

 そこで少し調べて見たところ、世界的にGraphosoma類は8グループに分類されていることが分かり1)、日本にはその内の1種のGraphosoma ruburolineatumのみが分布しているようです。
世界のアカスジカメムシ類8種(日本にはNo.4が分布)

No.1とNo.2およびNo.7とNo.8は同種の雄と雌
 日本での研究によるとアカスジカメムシは第5齢まで脱皮をするようで、その詳細が報告されていました2)。アカスジカメムシの欧州型(Graphosoma lineatum)の場合も第5齢まであり、越冬前は赤と黒の色が薄いままで過ごし、越冬後に赤と黒の色が際立つようになり繁殖活動をすることが分かっているようです3)。カメムシに関する研究は良く行われているようなので、後でさらに調べて見たいと思いました。
日本のアカスジカメムシ(G. rubrolineatum)の成長過程
ヨーロッパに分布するアカスジカメムシ(G. lineatum)のライフサイクル
    今回はお盆ということで畑仕事は少しおざなりになってしまいましたが、それでもジャガイモは全部収穫しました。ホッカイコガネを始めて植えて見ましたが、現状の硬い赤土の畑では男爵やキタアカリよりも収量が多かったです。でも、かなり硬い土でしたので中には芋がショウがのように多方向に成長したものもありました。メークインのように煮崩れしにくく加工に向いた品種だということですので、今後食べ比べをしてみたいと思っています。
収穫したホッカイコガネ
豆類は、どれもほぼ順調に生育していましたが、虎豆に比べて紅花豆と白花豆の結実状況が悪いようです。花はたくさん咲くのですが実が出来にくいのが欠点です。
虎豆の生育状況
紅花豆の生育状況

白花豆の生育状況
 大豆類は病気や虫による被害はまだほとんど見られず、順調に生育しているようですが、残念ながら枝豆として食べられるほどの熟度になっていませんでした。次回の訪問の際には、食べることができるかも知れません。

参考)
1)Attilio Carapezza & Zdene K. Jindra : Naturalista sicil., S. Ⅵ、XXXⅡ、(3-4)、471-478(2008)
2)小林 尚:応動昆誌、9(1), 34-41(1965)
3)Aleksandra I. Johansen et al. : Ecological Entomology, 35, 602-610(2010)


2019年8月7日水曜日

7月の豆栽培の状況 ー毒虫マメハンミョウに遭遇ー


7月22日から一週間、岩手の畑に行ってきました。7月は雑草の成長が早いので2回目の作業になります。

大豆類は、発芽当初に葉虫による食害が多かったので、成長とともにさらに被害が激しくなるかも知れないと思っていましたが、意外にも順調に成長し、黒大豆、黄大豆、茶豆、鞍掛豆ともそれぞれ花が咲き始めていました。今後は鳥による食害も予想されますが、とりあえず今回はその件については何もせずに帰ってきました。8月に対策します。
大豆類の生育状況
紅花豆や白花豆、虎豆などの蔓性の豆については、前回、花が咲いているものの結実率が悪いのではないかと心配しましたが、今回はハナバチ類も飛んできているようで、それぞれ莢が出来始めていました。このまま順調に育って欲しいと思っています。
白花豆の結実状況

紅花豆と虎豆の生育状況
実は前回、少し遅かったのも知れませんが小豆の種を蒔きました。それから一週間後の訪問でしたが、きれいに発芽していました。今後は、ほったらかしになりますが順調な成長を期待しているところです。

ジャガイモは栽培が簡単なので今年も植えています。男爵とキタアカリ、ホッカイコガネ等を植えました。ホッカイコガネは花が多く咲きジャガイモの果実がたくさんついていました。良くみると小さな青いトマトのようです。でも赤く熟することはないようです。育種をされる方々は、この果実の種子を播いて良い品種を見つけ出すのでしょう。
ジャガイモの実と種子(ホッカイコガネ)
前回の訪問時にはジャガイモ畑にオオニジュウヤホシテントウはそれなりに見つかったものの、被害はありま目立ちませんでした。でも、今回はかなり食害が激しくなっていたので、オオニジュウヤホシテントウがそこらじゅうにいるだろうと予想しましたが、あまり見つかりませんでした。代わりに、見たことのない虫がジャガイモ畑の所々にまとまって群れていました。中にはジャガイモの葉を噛んでいる虫もいました。後で調べたところ、マメハンミョウの黒化形であることが分かりました。マメハンミョウの成虫は肉食でもあるので、オオニジュウヤホシテントウの卵と幼虫を食べたのではないかと予想しています。
マメハンミョウ
マメハンミョウはカンタリジンと呼ばれる猛毒を持っていて、体液に触れるだけで皮膚に水膨れができるとのことです。実は、ジャガイモ畑の2か所に5-6匹のマメハンミョウが群れていたので、2~3匹ほどを手でつぶしました。残りはサッと逃げてしまいましたが、手袋には毒物質が着いていたことになります。その後、この毒による被害は受けていませんが、手でつぶすのはかなり危険な行為でした。
マメハンミョウの毒物質のカンタリジン
日本では、古来より「ハンミョウ」に毒があると言われていましたが、ハンミョウはオサムシ科に属し毒はなく、実はツチハンミョウ科(ゴミムシダマシ上科)に属するマメハンミョウやツチハンミョウに毒があるとのことです。忍者が暗殺に使ったなど、小さい頃に恐いと思っていたハンミョウには実は毒がなかったようです。「ハンミョウには毒がある」と多くの日本人が思っている(私もそう思っていました)のは、「本草綱目」を訳したときの間違いによるものだというから驚きました。

 マメハンミョウに遭遇できて良かったです。でも、今回のマメハンミョウはマメに誘引されて飛んできたものの、オオニジュウヤホシテントウの卵や幼虫など餌の多い隣のジャガイモ畑に魅力を感じ移動したものとと思われます。でも、今後はやはり豆の被害が心配になります。マメハンミョウの幼虫はイナゴを食べて成長するとのことですが、田んぼのイナゴはめっきり少なくなっているので、もう来ないことを期待しています。