7月22日から一週間、岩手の畑に行ってきました。7月は雑草の成長が早いので2回目の作業になります。
大豆類は、発芽当初に葉虫による食害が多かったので、成長とともにさらに被害が激しくなるかも知れないと思っていましたが、意外にも順調に成長し、黒大豆、黄大豆、茶豆、鞍掛豆ともそれぞれ花が咲き始めていました。今後は鳥による食害も予想されますが、とりあえず今回はその件については何もせずに帰ってきました。8月に対策します。
大豆類の生育状況 |
紅花豆や白花豆、虎豆などの蔓性の豆については、前回、花が咲いているものの結実率が悪いのではないかと心配しましたが、今回はハナバチ類も飛んできているようで、それぞれ莢が出来始めていました。このまま順調に育って欲しいと思っています。
白花豆の結実状況 |
紅花豆と虎豆の生育状況 |
実は前回、少し遅かったのも知れませんが小豆の種を蒔きました。それから一週間後の訪問でしたが、きれいに発芽していました。今後は、ほったらかしになりますが順調な成長を期待しているところです。
ジャガイモは栽培が簡単なので今年も植えています。男爵とキタアカリ、ホッカイコガネ等を植えました。ホッカイコガネは花が多く咲きジャガイモの果実がたくさんついていました。良くみると小さな青いトマトのようです。でも赤く熟することはないようです。育種をされる方々は、この果実の種子を播いて良い品種を見つけ出すのでしょう。
ジャガイモの実と種子(ホッカイコガネ) |
前回の訪問時にはジャガイモ畑にオオニジュウヤホシテントウはそれなりに見つかったものの、被害はありま目立ちませんでした。でも、今回はかなり食害が激しくなっていたので、オオニジュウヤホシテントウがそこらじゅうにいるだろうと予想しましたが、あまり見つかりませんでした。代わりに、見たことのない虫がジャガイモ畑の所々にまとまって群れていました。中にはジャガイモの葉を噛んでいる虫もいました。後で調べたところ、マメハンミョウの黒化形であることが分かりました。マメハンミョウの成虫は肉食でもあるので、オオニジュウヤホシテントウの卵と幼虫を食べたのではないかと予想しています。
マメハンミョウ |
マメハンミョウはカンタリジンと呼ばれる猛毒を持っていて、体液に触れるだけで皮膚に水膨れができるとのことです。実は、ジャガイモ畑の2か所に5-6匹のマメハンミョウが群れていたので、2~3匹ほどを手でつぶしました。残りはサッと逃げてしまいましたが、手袋には毒物質が着いていたことになります。その後、この毒による被害は受けていませんが、手でつぶすのはかなり危険な行為でした。
マメハンミョウの毒物質のカンタリジン |
日本では、古来より「ハンミョウ」に毒があると言われていましたが、ハンミョウはオサムシ科に属し毒はなく、実はツチハンミョウ科(ゴミムシダマシ上科)に属するマメハンミョウやツチハンミョウに毒があるとのことです。忍者が暗殺に使ったなど、小さい頃に恐いと思っていたハンミョウには実は毒がなかったようです。「ハンミョウには毒がある」と多くの日本人が思っている(私もそう思っていました)のは、「本草綱目」を訳したときの間違いによるものだというから驚きました。
マメハンミョウに遭遇できて良かったです。でも、今回のマメハンミョウはマメに誘引されて飛んできたものの、オオニジュウヤホシテントウの卵や幼虫など餌の多い隣のジャガイモ畑に魅力を感じ移動したものとと思われます。でも、今後はやはり豆の被害が心配になります。マメハンミョウの幼虫はイナゴを食べて成長するとのことですが、田んぼのイナゴはめっきり少なくなっているので、もう来ないことを期待しています。
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