2019年6月24日月曜日

七時雨の田代山と駒木立への登山

   6月11日に七時雨(ななしぐれ)に出かけました。七時雨には七時雨山(1065m)とそれに対峙する田代山(たしろさん:945m)や駒木立(こまきだち:987m)などがあり、それらの山に囲まれた広大な草原は、古くから牛の放牧地として利用され地域の人たちからは田代平高原と呼ばれ親しまれてきた所です。田代平高原には七時雨山荘があるので食事や宿泊が可能になっており、湧水を使ったコーヒーが人気です。

    今回は、七時雨山に対峙している田代山と駒木立に登ることにしました。
 登山者用の駐車場から1030分に出発し1120分頃に稜線の草原に到着し一休みしました。登山は牧草地から始まりました、牧草地の道端にはタニウツギやミヤマキンポウゲ等の花が咲いていました。七時雨のタニウツギはふくよかで綺麗です。ミヤマキンポウゲも八幡平のシナノキンバイに劣らないほどの大きさで、周りを数匹のベニシジミが飛び交っていました。タニウツギには緑色のアオハムシダマシのツガイが首を突っ込んでいます。
タニウツギ

ミヤマキンポウゲ



ミヤマキンポウゲ(七時雨) シナノキンバイ(八幡平)

アオハムシダマシ類


牧草地周辺にはカンボクの花もたくさん咲いていました。これは八幡平のオオカメノキの花と瓜二つですが、葉を比べると全く違うことが分かります。これにもベニシジミが数羽取り付いていました。
カンボク(肝木)

カンボク(七時雨)   オオカメノキ(八幡平)

 山道に入りしばらく登ったところにホタルカズラがありました。また、ヤマオダマキとササギンランが所々に生えていて、ササギンランはもうすぐ満開を迎える時期になっているようでした。稜線に近づくと山ツツジが群生し、真っ赤な花を咲かせていて見応えがありました。
ホタルカズラ

ヤマオダマキ       ササギンラン

ヤマツツジ

七時雨には昆虫もたくさんいる様子で、始終ヤマキマダラヒカゲが足元を飛び回っていました。ヒゲナガカミキリにも出会いました。注意して見て歩いたらもっとたくさんの種類と出会えたかも知れません。
ヤマキマダラヒカゲ    ヒゲナガカミキリ類

稜線の草原での休憩を終え、峰沿いに駒木立に向かい1145分頃に頂上に到着しました。頂上からは七時雨山山頂の左側に岩手山がうっすらと見え、また七時雨山麓の様子が手に取るように見え爽快でした。山頂にはアゲハチョウが数羽飛んでおり、またカラスアゲハと思われるチョウも時折すごいスピードで飛び交っていました。
アゲハ        エゾハルゼミ

駒木立から稜線沿いに歩き田代山に向かう途中ではエゾゼミがにぎやかに鳴いていました。鳴き声をたよりに灌木に近づくとヒグラシとほぼ同じ程度の大きさのセミが見つかり簡単に捕まえることができましたが、すぐに離してあげました。

田代山頂上には125分頃に到着。山頂にはやはりチョウが数羽飛んでいました。そのうちの一羽が、これまで見たことのない特徴的な姿でしたので、しばらく追いかけて写真を撮りました。なんと、それは羽がボロボロになったアゲハチョウでした。普通のアゲハよりも白くかつ優雅に飛んでいるように見えたので、珍しい種類に違いないと思いましたが、ボロボロになりながらも縄張りを主張し頑張っている老蝶でした。自然の中で生き抜く強い力を感じました。ありがとう。
羽がボロボロになったアゲハ

 その後、頂上で少し休みし、一路駐車場に向け下山しまた。駐車場には13時頃に到着しましたので、下山には約1時間を要したことになります。登山開始から約2時間半の工程でした。せわしない登山になってしまいましたが、結構満足できました。

次は、もっとゆっくりと休憩をとりながら登ろうと思っています。様々な野草や虫との出会いが楽しめる七時雨でした。

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