2023年6月8日木曜日

令和4年に帰省した際の岩手八幡平市の不動の滝の植物、ズダヤクシュなど

  郷里の岩手県八幡平市では、八幡平ドラゴンアイがそろそろ開眼しそうとのことです。

今年はしばらく帰郷できそうもないので、昨年6月9日から13日まで岩手に滞在した際に、手抜き菜園の農作業の合間、八幡平山や姫神山、安比高原などに出かけて撮ったたくさんの写真を眺めています。

昨年は運よく八幡平ドラゴンアイの開眼を見ることができました。

八幡平ドラゴンアイ(令和4年6月12日)

昨年の帰郷の際に八幡平市安代町の「不動の滝」で撮った写真をブログに掲載していなかったようなので、思い出しながら並べてみました。

不動の滝は「日本の滝百選」に登録されているそうです。

岩手県八幡平市の不動の滝入り口

駐車場付近は公園になっており、サワウツギが綺麗に咲いていました。七時雨山麓にも同じウツギがたくさんあり、以前に道路整備作業の刈り落とし枝を見つけて持ち帰り「手抜き菜園」に挿し木しましたが、根付きませんでした。

サワウツギ(令和4年6月10日)

不動の滝の駐車場から滝までの間に桜松神社と不動堂があり、四つの鳥居と二対の阿吽の狛犬があります。狛犬はそれぞれユニークな面構えです。

桜松神社の鳥居と狛犬

不動堂前の狛犬

不動の滝は高さ15m程のようです。

岩手八幡平市の不動の滝(令和4年6月10日)

滝から続く小川の淵は遊歩道になっており、その両脇にたくさんの植物が生えています。

その中でもひと際大きなセリ科の花が目につき写真をとりましたが、オオハナウドのようです。花の淵にある白い花びらが印象的です。

セリ科のオオハナウド(令和4年6月10日)

また、花穂の上から下に向け花の生育につれて舌ベラのような緑の萼片のようなものが伸びる小さな白い花を見つけました。ユキノシタ科ズダヤクシュ属のズダヤクシュ(喘息薬種)のようです。「ズダ」は長野県の方言で「喘息」を意味するそうで、喘息に効果があるとして利用されていたのでしょう。

ユキノシタ科ズダヤクシュ属のズダヤクシュ

文献を調べたところ、学名のTiarella polyphyllaに因み名付けられたトリテルペノイド類に属するTiarellic acidが有効成分の一つであるとの報告1)がありました。和名は見つかりませんでした。

ズダヤクシュの抗喘息成分 Tiarellic Acid

天然物のトリテルペノイドは、オレアナン型、ウルサン型、ルパン型に分類されていますが、Tiarellic Acidはルパン型に属するようです。これまでの研究で、オレアナン型ではオレアノール酸、ウルサン型ではウルソール酸、ルパン型ではべツリン酸のヒトに対する生理的な機能性研究が活発に行われ、様々な成果が得られているようです。


背の高い樹木に緑の棒状の花がたくさん付いていました。初めて見ましたがサワシバと呼ばれる樹木の花のようです。白樺の花のように長くはありませんが、それより太いように感じました。

サワシバの花(令和4年6月10日)

また、この時期岩手の山野で良く見かけるヤマオダマキもたくさん咲いていました。

ヤマオダマキ(令和4年6月10日)

同じような写真をたくさん撮っていたので無駄のように思っていましたが、後で眺めると、どれもそれなりに撮った時の感覚が蘇るようで楽しかったです。

参考)

1)Mee-Young Lee et al.: Tiarellic acid attenuates airway hyperresponsiveness and inflammation in a murine model of allergic asthma., Int. Immunopharmacol., 12(1), 117-124(2021).

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