トマトの毒成分は「トマチン」と呼ばれるグリコアルカロイドで、名前がとても分かりやすいです。トマチンもトマトの花に最も多く約0.1%含有されているとのことなので、ジャガイモのばあいと同じで、種子の形成を守っているのでしょう。茎葉のトマチン含有量は花よりやや少なめですが、トマト果実では熟すにつれて急激に減少し、花や茎葉の2000分の1程度になるようです1)。しかも毒性はソラニンやチャコニンより低いようなので、トマトによる食中毒などの事件は世界的に見ても報告されていないようです。ただし、茎葉の安全性については良く分かっていません。茎葉の半量程度のトマチンを含有する未熟トマトを、フライやピックルスとして長い間食べている米国では、トマチンの毒性を心配する人は少ないようです。また、葉はトマトの匂いが強いので、ヨーロッパではサラダやスープに香りづけとして利用しているようで、ジャガイモとは違って茎葉に対する警戒感が薄いようです。
でも、現時点でトマトハウスの芽かき葉を天ぷらにして、子供にも食べさせることには賛成できません。グリコアルカロイドに対する子供の感受性は高いようです。
参考
1)Friedman M. et al.: J. Agric. Food Chem., 50, 5751 (2002)
2)Michael C. Dyle et al. : JBC, 289(21), 14913 (2014)
3)Svandro F. Fang et al. : Scientific Reports 7, 46208 (2017)
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