2025年9月23日火曜日

令和七年9月下旬の牛久沼のほとり

 9月21日(日)の午後に牛久沼まで散歩しました。

 牛久市田宮の薬師寺から城中・田宮線の歩道を歩き、国道6号牛久土浦バイパスの横の道を通り根古屋橋に出ました。

牛久市田宮から牛久土浦バイパス脇の道を通り牛久沼へ

 牛久土浦バイパス脇の農道の周りには葛やカナムグラが繁茂しています。葛は古来から葛布や葛粉の素材、漢方薬の葛根湯の原料等として利用されてきました。最近は、根茎や花に含まれるイソフラボンのプエラリン(puerarin)が大豆のダイゼイン等と同様に女性ホルモン作用を示す成分として注目され、さらにバイオマスアルコール原料としての研究なども行われているようです1)が、その利活用は多くないようです。

 葛は蔓性の植物で相手かまわず巻き付いていますが、よく見ると右巻きのようです。

葛の蔓は右巻き

 近くにあるヒルガオの蔓も右巻きで、フジの蔓は左巻きでした。

ヒルガオの蔓は右巻き、フジの蔓は左巻き

 蔓性植物の蔓の右巻き、左巻きの判定法は、歴史的経緯を経て様々論議があったようですが、最近は木原均先生が提唱した工業用ネジの右巻き、左巻きに準じて決定する方法が採用されているとのことです。

 右巻き、左巻きのどちらにもなり得るツルニンジン等の植物もあるようですが、基本的にはどちらか一方に決定されているようです。でもヤブガラシ等のマキヒゲは先端が支柱に絡まると、マキヒゲの中心を基軸としてその両側に左巻きと右巻き生じてがっしりと捕まる仕組みを持っているようです。

 根古屋橋から牛久沼の木道へと進みましたが、湖面にサップとウインドサーフィンを楽しむ姿がありました。15時過ぎでしたが、何となく秋の気配を感じました。

9月下旬の午後の牛久沼

 沼のほとりの林沿いにはヒメウラナミジャノメが飛んでいました。

牛久沼のほとりのヒメウラナミジャノメ

 田んぼのイネは刈り取られヒコバエの穂(再生イネ)が出ています。国立研究開発法人の「農研機構」では、再生二期作用品種として「にじのきらめき」を育種・開発し、輸出用米・飼料用米としての活用を期待しているとのことです2)

牛久沼のほとりの田んぼのヒコバエ(再生イネ)

 牛久沼のアヤメ苑には誰もいませんでした。昨日の猛暑から一転して涼しくなり、もうそろそろ秋かな~と思いました。

9月下旬の牛久アヤメ苑

 帰り道、林沿いの桑の枝にチュウゴクアミガサハゴロモの幼虫と成虫がいました。

牛久沼のほとりのチュウゴクアミガサハゴロモ

 今年二回目の羽化のようです。

増加するチュウゴクアミガサハゴロモ

 気候変動に合わせて、山野草や昆虫等の種類も変わっていくのでしょうか。

参考)

1)小川 喜八郎ら:公開特許公報(A_クズ属植物からのエタノール製造方法、2009

2)良食味多収水稲品種「にじのきらめき」を活用した再生二期作による画期的多収生産の実現、農研機構プレスリリース、202310月4日

 

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