WHOは8月16日のSituation
report-209を最後に、各国の毎日の感染者数や死者数等に関する情報提供方法を中止変更したようなので、今はWorldometer1)等を拠り所にしています。
追記)9月17日 WHOは様式を変えDashboardのData tableで各国の毎日の感染者数や死者数の公開を継続していました。(https://covid19.who.int/table)
本当は数の大小に惑わされて右往左往してはいけないのかも知れませんが、それでも、新型コロナウイルスを知る手がかりになる可能性があるとの思いがあり、ついつい覗いてしまいますし、これらのデータが次の新たな感染症への有効な対策を生み出すことになるのではないかとも思っているので、是非各国の正確かつ緻密なデータを次世代につないで欲しいと願っています。
最近、日本を始め2月~3月に感染が拡大した各国で、小康状態にあった感染が再び拡大する傾向にあることから、9月14日のWorldometerの情報を基にして、3月以降に感染が急拡大したヨーロッパ諸国等のこれまでの感染者数と死者数の推移に関する全体像を比較してみました。
各国のCOVID-19感染者数と死者数の推移 |
その結果、スペインとフランスでは8月以降に陽性者数が再び増加する事態に陥っているものの、死者数は4月や5月よりかなり少ない状況にあることが分かります。また、感染者数の増加はスペインやフランス程ではないものの、イタリアやドイツ、イギリスでも同様に、最近の死者数は少ない傾向になっているようです。
ヨーロッパの中では、ロックダウンせずに独自の路線をとったスウェーデンでも、新型コロナウイルス感染による最近の死者数は少ないレベルになっているようなので、このまま推移し、さらに第二波が来なければ、スウェーデンは新型コロナウイルスと共存状態(with Corona)にあり、政府の対策はむしろ成功したということになるのかも知れません。でも、それほど甘くないかな?
2月から9月までの感染者数と死者数の全体像から、各国の8月以降の感染者の死亡率(致死率)が低くなっていると推測されたので、8月30日から9月12日までの2週間における新型コロナウイルス感染に伴う各国の死亡率(新型コロナウイルス感染による致死率)を計算してみました。スウェーデンは、最近のデータが欠落しているので除きました。
その結果、ヨーロッパ諸国では致死率が1%を下回っていることが分かりました。
なお、WHOも2月から現在までの各国のデータを公開していましたので9月17日にスウェーデンも加え、そのデータを基にして致死率等を計算したところ、ほぼ同様の結果が得られました。
新型コロナウイルスによる死者の定義、例えば二次感染による死者の取り扱い等、様々なデータの基準が統一されていない等の問題があるようですが、スペイン風邪に比べたら、その情報量は格段に多くかつ正確なように思います。
ヨーロッパで致死率が低下しているのに、日本では陽性者数は少ないものの、何故致死率が低くならないのかなど、様々な思いが頭を駆け巡ります。第一波の感染によるダメージの大きさの影響、あるいは高齢化、生活習慣等の各国の社会的特性によるものなのだろうか。
有名になっているスパイクタンパク質の変異S-D614G後のウイルスの変異の傾向なども気になります。GISAID clade情報2)は私のような素人には難しい、勉強してみたいと思いました。
参考)
2)
GISAID epidemiology of h-CoV-19: https://www.gisaid.org/epiflu-applications/hcov-19-genomic-epidemiology/
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