2023年8月27日日曜日

筑波高原キャンプ場から加波山へ

    桜川市岩瀬町の御嶽山から筑波山までつながる北筑波稜線縦走が出来たらいいな~と思っています。

道を迷うと困るので、岩瀬駅から加波山までの往復を2回チャレンジしました。逆方向の筑波山方面からのルート確認は、真壁町のつくし湖からキノコ山までの往復を一度行いましたが、キノコ山から加波山までのルート確認が残っていました。

そこで、8月25日(金)に筑波高原キャンプ場の第三駐車場に車を駐車し加波山までの往復を目指すことにしました。

キャンプ場には8時20分頃に到着し、キャンプ場からの仙郷林道を少し歩き県道150号月岡真壁線に下る沢沿いの「関東ふれあいの道」を通り湯袋峠へと向かいました。

筑波高原キャンプ場から県道150号線へ

沢沿いの山道から県道150号線月岡真壁線に出てしばらく歩き、北筑波稜線林道に入り上曽峠まで歩きました。

県道150号線(月岡真壁線)から上曽峠へ

上曽峠からキノコ山まで歩き頂上付近のパラグライダー飛行場などを見学しながら、足尾山のハングライダー飛行場まで順調に歩くことが出来ました。

ハングライダー飛行場は林道の左右両側に設置されていて、どちら側へも飛び立つことができるようです。

どちらも景観が開け、麓の集落が小さく綺麗に見えました。休日にはきっと賑わうことでしょう。

上曽峠からキノコ山を経てハングライダー飛行場へ

ハンググライダー飛行場から少し歩いた所に足尾山神社への登り口がありました。そこから北筑波稜線林道を2Km程さらに歩くと一本杉峠に到着しました。

一本杉峠から丸山林道に入りしばらく歩くと風力発電用の大きな風車がありました。

パラグライダー飛行場から足尾山、一本杉峠、風車まで

丸山林道をさらに歩くと杓文字を立てたような石碑があり、石碑前の椅子で休憩されている方がおられました。

挨拶をしながら、付近を確認することもなく丸山林道をドンドン進み石原石材所や普明神社の鳥居を過ぎると間もなく、加波山神社に登る小さな標識が道端の草むらにありました。

風力発電所から「自由の楷」を過ぎ普明神社などまで

神社まで500mと記載されていましたが、急坂で踏み跡がほとんどない状態なので、そのままさらに進みました。でも、かなり歩いても神社が間近にあるような雰囲気にならないので、復路に要する時間を考慮して12時少し前に引き返すことにしました。

引き返して杓文字のような石碑の前にある椅子に腰かけ少し休みましたが、良く見ると、この場所が加波山の本宮への登り道(関東ふれあいの道)への分岐点であることが分かりました。

杓文字のような石碑の側にある昭和57年設置とされる大きな石に、「自由の楷」として石碑設置の趣旨が刻まれていました。明治17年の「加波山事件」の碑として建立されたようです。不勉強で申し訳ない気分になりました。

加波山神社の本宮の前には「自由の魁」と刻まれた石碑があるようです。「楷」と「魁」は同じ意味で「漕ぎ出す」という思いを込めたのでしょうか。自由民権運動と深い関りがあったとのことで、加波山の印象が少し変わりました。

加波山神社本宮まで登るかどうか迷いましたが、暑い中をかなり歩き疲れ気味だったことから諦めました。

 筑波山から加波山までのルートの全様が不完全ながらも分かったので、元来た道を引き返し一本杉の休憩所で昼食を摂りました。

 一本杉峠は上曽峠より広く、今回は簡易トイレが二個設置されていました。

加波山神社登山口前の自由の楷石碑と一本杉峠

 8月27日(日)に石岡市が主催する「筑波連山 天空ロード&トレイルラン」が催されるとの掲示板が数か所ありました。その二日前に加波山まで歩いたことになります。

石岡市が主催する筑波連山 天空トレイルラン

 トレイルランは、78kmのロングコースとミドルコース48km、ショートコース25kmの3コースで行われるとのことでした。ネットで結果を検索したところ、1位のタイムがロングコースで7時間27分分22秒、ミドルコースで4時間28分29秒、ショートコースで1時間53分49秒でした(1)。

 トレイルランは無理ですが、私のタイムは筑波高原キャンプ場発8時20分~15時頃着(約6時間40分)で、携帯のソフトでは33.4kmの走行ということでした。

 今回は、加波山神社に到着できなかったものの、岩瀬町の御嶽山から筑波山までのルートを確認することが出来ました。

 復路最後の上り坂がある県道150号線月岡真壁線から筑波高原キャンプ場までの沢登りルートは疲れました。今回は、かなりきついハイキングでした。

 その途中、沢の水にタオルを浸して顔や首を吹きながら、8月2日に見つけ、岩の上に置いた「カメムシ茸」を探しましたが、見つけることはできませんでした。

カメムシ茸(8月2日)

 かなりの日数が立っているので、風や雨でどこかに行ってしまったのでしょうか。地面から持ち上げず、そのままにしておいたら成長経過を見ることができたのかも知れません。写真だけが残りました。

 気付いて見ると、野草や昆虫写真をほとんど撮っていませんでした。歩くのに一生けん命でした。

参考)

1)MYLAPS Sporthive Event Results

 

2023年8月26日土曜日

残暑厳しい中での小町の館から宝篋山への登山

   8月23日、土浦市の小町の館に10時45分頃駐車し、小町山頂上を経て宝篋山まで行ってきました。

小町の館から朝日峠展望公園への登山口に入り、おかめ岩からハート石分岐点を通り小町山頂上まで登りました。いつもは、朝日峠展望公園頂上を経由するのですが、今回は牛久に15時前に戻るため、短いルートで宝篋山に行くことにしました。

小町の館から「おかめ岩」を通りハート石まで

暑い日でしたので、小町山の「もぐもぐ所」や頂上付近には誰もいませんでした。

「もぐもぐ処」と小町山頂上からの眺望

小町山頂上から鬼越山を経て新設の宝篋山登山道を通りました。休憩所が2箇所設置されていました。

小町山頂上から宝篋山への登山道

登山道から林道に入り、無事宝篋山頂上にたどり着きました。頂上ではたくさんの登山グループが休んでおられました。

林道を通って小町山頂上へ

頂上から元来た林道を戻り、東城時へと下山しました。

暑い日が続いているので、昆虫と出会う機会が少なくなっていますが、林道ではツマグロヒョウモンの雄が飛んでいるのを見つけました。 

林道で見かけたツマグロヒョウモン(雄)

林道から林に入り、しばらくすると小川沿いの登山道になります。

小川沿いの道にはヌスビトハギの仲間が生えていました。葉が株元に集中しているのでケヤブハギのようです。種は「ひっつき虫」ですが、良く見るとかれんで綺麗な花です

小川沿いの登山道のケヤブハギ

小川には小さな滝があり水が結構ながれています。滝の前でしばらく休憩しました。空を見上げるととても綺麗に見えました。

東城寺に下る小川沿いの登山道

小川沿いの道から東城寺に向かう林道に出るとコミスジが数羽飛んでいました。

コミスジ

東城寺の後ろを通り、山道をしばらく歩いて小町山登山道の天の川コースに出ました。

東城寺

天の川コースの竹筒の樋から流れる水でタオルを浸し、小町の館まで戻りました。

小町山登山口から見た小町の館
  
 13時30分頃に駐車場に到着し、直ぐ牛久に戻りました。慌ただしいハイキング・登山ですが、それなりに気分転換になります。


2023年8月20日日曜日

郷里岩手でのお盆と十和田現代美術館、御所野縄文遺跡など

   8月12日から8月18日までお盆の墓参りのため岩手に行ってきました。岩手滞在中は台風7号の影響による悪天候が続き、登山はできませんでしたが、墓参りの合間に、二人の孫とともに四人であちらこちらへと出かけました。

14日は「十和田現代美術館」に出かけました。駐車場がほぼ満車になる程たくさんの人で賑わっていました。手の込んだ緻密な作品が多く感動しました。

十和田現代美術館の庭にある馬の像

美術館の周囲にもたくさんの展示物があり、作品を見ながら遊べる空間になっていました。夏休み期間なので、ほとんどが子供連れのようでしたが、雨模様のため近くまで行って見ることが出来ず残念でした。館内のレストランでリンゴカレーライスをみんなで食べました。美味しかったです。

15日は、世界遺産の「御所野縄文遺跡」に行きました。小学生の孫は手作り体験をしましたが、楽しかったようです。

世界遺産 御所野縄文遺跡

  帰りに奥中山高原にある「一戸町観光天文台」に行ってみました。

一戸町観光天文台

 台風7号接近のため休館でしたが、天文台一帯の「高森高原」は風が強い場所のため風車11基からなる風力発電所が設置され、公募の結果「星風の丘」と命名されたようです。景色の綺麗なところでした。

高森高原の「星風の丘」風力発電所

 その日の夕方から「八幡平市花火大会」に出かけました。4年振りの開催とのことで盛大でした。芝生の上に寝ころび皆で花火を見上げました。一歳三カ月の孫も大きな音に驚き泣くこともなく、大喜びでした。

令和5年八幡平市花火大会(8月15日)

花火大会が開催される少し前には、広場で14人の子供達による地域伝承の和太鼓演奏がありました。率いていたのは2年先輩の方のようでした。

小さい頃にどこかで聞いたことのあるような懐かしいリズムで、心に沁みました。シチュエーションは違いますが、「ふるさとの 訛りなつかし 停車場の 人ごみの中に そを聴きにゆく(啄木)」。

16日は13日から始まったお盆の最終日ですが、お墓参りの後で七時雨山方面に出かけました。

七時雨山麓にある北上川北限の湧水地付近には、ゲンノショウコやシロヨメナなどの花がたくさん咲いていました。

 シロヨメナ            ゲンノショウコ

また、冷泉として親しまれている七時雨温泉の池には睡蓮の花が咲いていました。

七時雨温泉の睡蓮の花

でも、少し驚きましたが道端には帰化植物で特定外来生物(植物19種)に指定されてるオオハンゴンソウ(Rudbeckia laciniata)の群落がたくさんありました。以前はほとんどなかったように思います。急速に増え始めているのでしょうか。

オオハンゴンソウ

セイタカアワダチソウやオオキンケイギクと同様、観賞用植物として導入された経緯があり、それなりに綺麗なので退治されにくにのかも知れません。

 茨城県では特定外来生物のオオキンケイギクを良く見かけますが、オオキンケイギクよりも林地に近い環境を好む性質があるようです,2
 お盆の帰省も慌ただしく過ぎました。

参考)

1)横山 潤:平成26年度外来生物分布調査報告書(山形大学理学部生物学科)p5(平成26年3月)

2)渋谷 晃太郎:外来生物オオハンゴンソウを発見駆除する(市民参加による外来生物オオハンゴンソウの分布調査・駆除に関する研究)、平成27

2023年8月10日木曜日

8月初旬の朝日峠展望公園と小町山登山

  8月8日に土浦市の小町の館駐車場に車を駐め、朝日峠展望公園と小町山に行ってきました。

おかめ岩を見学してからもみじ谷を通り朝日峠展望公園頂上に登りました。

小町の館から朝日峠展望公園頂上へ

曇り空でしたが、霞ヶ浦方面が綺麗に見えました。

朝日峠展望公園頂上からの眺め

頂上の東屋付近をツマグロヒョウモンの雄が数匹飛び回っていました。縄張り争いでしょうか。

ツマグロヒョウモン(雄)

ヤマトシジミも足元からたくさん飛び立ちました。

ヤマトシジミ
 笹の葉に止まった小さな蜘蛛を見つけました。8本の足に棘のような毛がたくさん付いていました。初めて見ました。後で調べたところ「ササグモ」と呼ばれているようです。ササグモ科に属するとのことです。

ササグモ

 ササグモは歩行性の蜘蛛で小さな昆虫を餌としていることから、1950年代後半から農林業の害虫の天敵としての利用研究が行われ、スギタマバエの防除に効果があったとする報告があるようです1)

 ササグモはスギ幼苗害虫の天敵として有望で、その繁殖方法も確立されていたとのことで、大変興味を持ちました。

 蜘蛛は人工的に繁殖させることが難しい場合が多いとのことで、一般的には農場や水田などの耕地での分布密度を向上させる方法が検討され、水田でもかなり詳しい解析が行われていることが分かりました2)

 その後、朝日峠展望公園からヒノキ林・ハート石の分岐路を通って小町山頂上まで登りました。

朝日峠展望公園から小町山頂上へ

 小町山のもぐもぐ処では10人程度のグループが賑やかに昼食を食べていました。

 小町山頂上は標高361mのようですが、ハート石分岐路からの登りは結構キツイので、いつも途中で一度休憩をすることにしています。

小町山頂上

 頂上のパラグライダー飛行場では、ツマグロヒョウモンの雌が数匹飛んでいました。朝日峠展望公園頂上では雄が多かったのですが、小町山頂上には雌がたくさんいました。幼虫の食草であるスミレがたくさんあるので、産卵場所になっているのかも知れません。

ツマグロヒョウモン(雌)

 今回は11時頃に駐車場から出発し、13時少し前に駐車場に戻りました。

かなり暑い中でのハイキングでしたので、下山途中の小川にある竹筒の樋から流れ出る水で手ぬぐいを濡らし顔を洗いました。冷たくて気持ち良かったです。雨が少なくてかなり暑い日が続いているので、森の松が枯れて赤くなっているようです。

  小町山からの下山
赤く枯れた松       水が流れ出る樋

熱中症アラートが出ているので、駐車場にはほとんど車がありませんでしたが、水分補給を心がけながらの楽しいハイキングでした。

参考)

1)萱嶋 泉:スギタマバエの天敵としてのササグモの研究(第5報)、九州病害虫研究会報、655-57(1960)

2)村田 浩平:水稲害虫の天敵としてのクモ、農業及び園芸、94(6),486-493(2019)

2023年8月3日木曜日

真壁町筑紫湖から「きのこ山」までのハイキングとカメムシ茸

  8月2日(水)につくし湖の駐車場に車を駐め820分頃につくし湖の駐車場に着きました。晴天でしたが「熱中症アラート」が出そうな暑さだったこともあり、駐車場は空いていました。

駐車場から「ふるさとの森」を通り薬王院まで行き、薬王院から登山道を通り鬼ヶ作林道出会いまで登り、そこから鬼ヶ作林道を通って筑波高原キャンプ場まで歩きました。

つくし湖駐車場から筑波高原キャンプ場へ

キャンプ場までの林道にはコバギボウシの花が咲いていました。

コバギボウシ

オニヤンマも飛んでいました。

オニヤンマ

筑波高原キャンプ場から仙郷林道を通り、湯袋峠への沢沿いの下山道入り口まで歩きました。

下山道のスギ林やヒノキ林を経て沢道に出ると、前日の大雨の影響で小川の水量がかなり多くなっていました。

筑波高原キャンプ場から湯袋峠への下山コース

下山道から県道150号線月岡真壁線に出て、湯袋峠の方向に少し登ると北筑波稜線林道の入り口を示す標識があり、そこから北筑波稜線林道に入りました。

北筑波稜線林道を40分程ひたすら歩き、県道7号石岡筑西線の「上曽(うわそ)峠)」に出ました。

湯袋峠への下山道出口から湯袋峠を経て上曽峠まで

上曽峠で県道7号線を横切り、さらに北筑波稜線林道を進み「きのこ山」に到着しました。

北筑波稜線林道の上曽峠付近の看板等

キノコ山にあるパラグライダー飛行場には数人のライダーと関係者が飛行の準備をしていました。

きのこ山のパラグライダー飛行場と休憩場の東屋

林道をアオオサムシとゴミムシの仲間が歩いていました。

北筑波稜線林道の甲虫(ゴミムシ類、アオオサムシ)

時刻が11時半頃だったので、きのこ山頂上休憩所の東屋で昼食を摂りました。北筑波稜線林道をさらに進み足尾山まで行きたいとの思いもあったのですが、無理せず16時には牛久に戻ることにしているので、あきらめ、元来た道を筑波高原キャンプ場まで戻りました。

戻る途中で「カメムシ茸」を見つけました。最初は、コケに赤い花が咲いているように見え、不思議だな~と思いながら近づいて見たところカメムシに生えた冬虫夏草でした。苔の中からカメムシを引き抜くと長い糸状の子実体が4本あり、そのうちの2本の子実体の先端は赤く膨らんでいました。初めてみました。後で調べて見たところ「カメムシ茸」と呼ばれているようです。

カメムシ茸

その後、旧ユースホステル跡地に登山口がある「深峰コース」で御幸ヶ原まで登り、薬王院コースで下山しました。

今回は、かなり暑かったので飛び回る蝶々はそれほどありませんでしたが、鬼ヶ作林道ではヤマキマダラヒカゲ、仙郷林道ではツマグロヒョウモン(雌)、湯袋峠への下山道ではカラスアゲハ、北筑波稜線林道ではイチモンジチョウなどを観察することができました。

ヤマキマダラヒカゲ   カラスアゲハ  
  イチモンジチョウ  ツマグロヒョウモン(雌)

 真壁町筑紫湖から「きのこ山」までハイキングした後の筑波山登山はかなりハードでした。

でもいつか岩瀬駅で下車し、もっときついコースの御嶽山から筑波山までの稜線縦走を達成したいと思ってます。