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2026年2月5日木曜日

令和八年2月初旬の朝日峠展望公園と小町山登山

 2月4日(水)に土浦市小町の館から朝日峠展望公園と小町山に登りました。駐車場にはたくさんの車がありました。

小町の館から朝日峠展望公園登山口へ(2月4日)

朝日峠展望公園の登山口付近のアオキに赤い実がたくさんついていました。アオキの実の赤い色にはアントシアニンのペラルゴニジン配糖体とシアニジン配糖体、カロテノイドのクロロキサンチンが関与しているとのことです1,2。ペラルゴニジン配糖体はナナカマドの実等の赤色色素として良く知られているようです。

朝日峠展望公園登山口のアオキの実と果皮の赤色色素

 登山口には杖がたくさん置いてあります。おかめ岩からもみじ谷まで歩きました。

朝日峠展望公園登山口からもみじ谷へ(2月4日)

 もみじ谷から道祖神前を通り、水源の森に向かいました。

もみじ谷から水源の森へ(2月4日)

 朝日峠展望公園の「藤棚」の椅子に座って少し休憩し、頂上に登りました。

朝日峠展望公園の藤棚から頂上へ(2月4日)

 頂上には1組の登山グループがおられました。まぶしい程の晴天でしたが霞ヶ浦には少し靄がかかっています。

朝日峠展望公園頂上から駐車場へ(2月4日)

 頂上から駐車場に降り、そこから小町山に向かい、万葉の森を歩きました。

展望公園駐車場から万葉の森へ(2月4日)

 フィトンチッドのヒノキチオールが漂うヒノキ林を通り過ぎ、ハート石分岐点からよろこぶ坂を登り、もぐもぐ処で景色を眺めてから頂上に登りました。頂上にはたくさんの登山グループが休んでおられました。

ヒノキ林を通り小町山頂上へ(2月4日)

 頂上から富士山は見えませんでしたが、朝日峠展望公園方面の景色が綺麗でした。

小町山頂上から朝日峠展望公園の眺望(2月4日)

 展望岩まで下り、尾根コースで小町の館に向かいました。

小町山登山道の展望所から尾根コースで下山

 小町山の登山口から出ると菜の花が綺麗に咲いていました。菜の花の黄色色素は、カロテノイドのゼアキサンチンとルテインのようです。両化合物とも眼の網膜に蓄積して光による害作用を防いでいるとのことです。有難いです。

小町山登山口付近の菜の花と花弁のカロテノイド


 茎葉にもゼアキサンチンやルテインがあるそうですが、なばなの花の辛し和えが美味しそうです。

参考)

1)Ishikura N.: Pelargonidin glycosides in fruits., Experientia 27, 1006(1971)

2)青木 唯ら:アオキ果実の成熟に伴う果皮の色素および色素体微細構造の変化、Science Journal of Kanagawa University 22, 63-70(2011)

 

2022年11月8日火曜日

牛久沼への散歩とセイタカアワダチソウ

   11月2日に牛久沼まで散歩しました。

国道6号牛久土浦バイパスの歩道を歩きながら、歩道脇の野草の写真を撮りました。

国道6号線の牛久土浦バイパスの歩道を歩き牛久沼へ

カナムグラやコセンダングサ、オヒシバなど、それぞれの野草の種子が目立ち始め秋の深まりを感じます。

オヒシバの上にはベニシジミが止まっていました。

オヒシバに止まったベニシジミ

ツバメシジミはコセンダングサの花の蜜を吸っていました。

コセンダングサの花の蜜を吸うツバメシジミ

天気が良かったので牛久沼のほとりの景色も綺麗でした。

牛久沼の散歩では、アヤメ苑に設置されたトイレの上の展望台からいつも写真を撮っています。今回は1030分頃の写真ですが、放射冷却で気温が下がり沼にはモヤがかかっていました。

アヤメ苑展望台から牛久沼を望む(11月2日)

 沼のほとりではセイタカアワダチソウの花の写真を撮りました。

セイタカアワダチソウの花

セイタカアワダチソウは帰化植物で在来のススキなどと競合することなどから日本では駆除の対象になっていますが、繁殖力・成長力ともに旺盛なので利用できるといいなと感じます。

でも、岩手に帰ると以前よりセイタカアワダチソウが目立たなくなったように思いますので、ススキやイタドリ、ヨモギなど在来の路地野草も挽回しているのでしょうか。

 セイタカアワダチソウはキク科アキノキリンソウ属(Solidago)に分類され、世界的には様々な類似種があるようですが、日本に生育している種類は北米原産のSolidago Canadensis と記されている場合が多いようです。

 セイタカアワダチソウは名称の由来のとおり泡立ったように見える黄色の花が目立ちますので、その黄色色素について調べて見ました。


 黄色い色はカロテノイドのキサントフィル属の一員のルテインが主体のようです。でも、ほうれん草やマリーゴールドの花に多く存在するオールトランス型のルテインと異なり、主要成分はその立体異性体の9シス, 9’-シス型のようです1)

ルテインの立体異性体の比較

  網膜に蓄積し眼を光から保護するルテインはオールトランス型のようなので2)、少し期待外れでした。

   でも人における消化吸収系ではシス型の方が体内吸収率が高いとのことで、むしろシス型への変換工程に関する研究も行われており3)、体内でのシス・トランスの変換機構について興味を持ちました。ロドプシンのレチナールは光によりシス体からトランス体になった後にシス体に変換されることも分かっているようなので、調べて見たいです。

 その他の機能性成分としてセイタカアワダチソウの葉には、クロロゲン酸とルチン、ケンフェロール配糖体が比較的多く存在するようです4)

   海外では観賞用としての改良のため、花にアントシアニン合成遺伝子を導入した組換え体の作成も行っているようです5)

 セイタカアワダチソウやアキノキリンソウは食用にもなるとのことで、日本でもネット上の話題では、春先のロゼット葉や若芽、若い花穂などを食べた例があるようです。 

 私はまだ試していませんけれど。

 

参考)

1)Gyorgyi Horbath et al.: Separation and Identification of Carotenoids in Flowers of Chelidonium majus L. and Inflorescences of Solidago canadensis L., Chromatographia 71, 103-108(2010)

2)Frederick Khachik et al.: Transformations of Selected Carotenoids in Plasma, Liver, and Ocular Tissues of Humans and in Nonprimate Animal Models., IOVS, 43(11), 3383-3392(2002)

3)本田真己:シス異性化による物性変化を利用したカロテノイド加工の効率化、日本食品工学会誌、21(1),1 -10(2020)

4)Iman M. El-Sayed et al.: Molecular Characterization and Positive Impact of Brassinosteroids and Chitosan on Solidago canadensis cv. Tara Characteristics., Horticulturae 2020, 6, 100.

5)Oded Skaliter et al.: Ectopic Expression of PAP1 Leads to Anthocyanin Accumulation and Novel Floral Color in Genetically Engineered Goldenrod (Solidago canadensis L.)., Frontiers in Plant Science, 2019, 10, 156.

2017年5月22日月曜日

ジャガイモのコンパニオンプラント

  ジャガイモと相性のいい植物、コンパニオンプラントはマリーゴールドのようです。雑草をあまり管理せずに育て収穫しようとする「ずぼら栽培」をせざるを得ない状況なので、利用したいと思うのですが、マリーゴールドは雑草に負けてしまうのとのことで残念です。

ジャガイモの強力な敵はシスト線虫のようです。線虫・ネマトーダと言われても正体がわかりません。線虫の汚染は深刻で、一度汚染されると20年以上も生息するそうです。線虫抵抗性品種はすでに開発されているようですが、抵抗性を持たない品種の「男爵」や「メークイン」を消費者が、あいかわらず購入するので生産地では抵抗性品種に変えたいと思いつつも、それらの固定品種を植えながら線虫とたたかう日々が続いているとのことです。北あかりやトウヤなどが抵抗性品種ということなので、次はそれらにもトライしたいと思います。

線虫の増加を防ぐにはマリーゴールドが有効なようで、主要な薬効物質も解明されています。硫黄1個と4個の炭素が5角形を形成した骨格が3個つながった規則的な構造を持つターチオフェン1)いう化合物で目に焼き付きました。三浦大根の里ではマリーゴールドを畑地にすきこんで、大根の表面にでこぼこを作る線虫の密度を減らしているそうです。


 今回マリーゴールを利用することは無理ですが、ついでに、マリーゴールドについて調べて見たところ、その抽出物は医薬品や食品添加物として使用されているようです。医薬品としては「網膜色素変性症における一時的な視野・暗順応の改善」とされ、バイエル薬品株式会社が「アダプチノール」として第二次大戦時の1946年頃から製造・提供しているとのことです。花びらの黄色い色素であるルテインの脂肪酸エステルを主成分とする錠剤で、日本では1956年に販売が開始されていま2)。一方、食品添加物もやはり同様に花びらの黄色色素のルテイン脂肪酸エステルを主成分とするもので、「着色料」として「既存添加物名簿収載品目リスト」に掲載されていました。

コンパニオンプランツなどと呼び、ジャガイモを守ってくれる護衛のような扱いをしましたが、マリーゴールドもなかなか存在感のある植物であることが分かりました。

参考
1)畑田 清隆ら:日本線虫研究会誌、15, 111985
2)平沢 美瑠子:関西医大誌、10(3)3101958