2019年10月9日水曜日

牛久沼周辺のナガサキアゲハ

 107日に牛久沼周辺を散歩しました。「牛久沼かっぱの小径コース」と「三日月橋さくら散策コース」です。
牛久沼周辺の散歩コース
 いつもどおり牛久駅からアヤメ園まで歩き、さらに牛久沼湖畔を通って雲魚亭に向かい、そこからアヤメ園を経て三日月橋を渡り、さくら散策コースの桜並木を歩き刈谷団地を経て牛久駅に戻るコースです。10km程になります。

今回は、雲魚亭からアヤメ園に行く途中の田んぼ道でナガサキアゲハに遭遇しました。
ナガサキアゲハ(10月 7日)
田んぼの畔にヒガンバナが綺麗に揃って咲いていたので、写真を撮り通り過ぎたところ、大きな黒い蝶が飛んできてそのヒガンバナに止まりました。慌てて戻ったところ全部で3匹いました。大きな翅で羽ばたきながら花から花に飛び移る様子は本当に優雅で豪快で感激しました。写真を撮りながらしばらく観察しましたが5分ほどで高く舞い上がり、揃って林の方に飛んで行きました。
ヒガンバナに飛んできたナガサキアゲハ
ナガサキアゲハ

そこからアヤメ園に向かう途中では、ウラギンシジミが一匹飛んでいたので写真を撮りましたが、すぐその後もう一匹が何故かカメラの方に飛んできて、最初私の手に止まり次にカメラに止まりました。とっさに捕まえ良く見たところ翅に傷のある老蝶でした。勢いよく胸のあたりを捕まえてしまったので、放しても飛び立てないようでした。すまないと思いましたが後の祭りです。心に残ってしまいました。
3頭のウラギンシジミ
(中央は手に止まった老蝶)
  でもその後、桜並木の道で元気なウラギンシジミが足元に止まってくれました。残念ながら翅を広げることなく飛んで行きましたが、なんだかホットした気分になりました。

107日は、今年のノーベル賞発表の初日でした。

2019年のノーベル医学・生理学賞は「細胞の低酸素応答の解明」を行った3名に与えられました。素晴らしい研究ですが、残念ながら日本人研究者は該当しませんでした。でもこの細胞の低酸素応答によって増加する鍵物質の「エリスロポエチン」は、1977年に当時熊本大学医学部におられた宮家隆次先生によって世界で初めて精製され、その後研究が大きく進展したようです。

  宮家先生は再生不良性貧血患者の協力を得て約2.5トンの尿を採取し、日本で粗精製品を調製した後、設備の整ったシカゴ大学での精製にほとんど休日を取らずに18ヵ月チャレンジし、8mgのエリスロポエチンの取得に成功されたとのことです1)。
  研究を指導されたシカゴ大学のゴールドワッサー(Eugene Goldwasser)教授は2010年に逝去されていますが、エリスロポエチン研究に25年携わられたとのことです。
  この精製品を用いてエリスロポエチンの部分的一次構造が解明され、それを手掛かりに遺伝子用のプローブが作製され1985年にエリスロポエチン遺伝子が吊り上げられたとのことです。これによって現在のような研究の発展が可能になった訳です2、3)。

宮家先生やEugene Goldwasser先生のように、信じて黙々と働く生き方に人間としての魅力を強く感じました。

参考)
1)Takaji Miyake et al. : Purification of Human Erythropoietin, JBC, 252(15), 5558-5564 (1977)
2)JBC Centennial 1905-2005, The purification of Erythropoietin by Eugene Goldwasser., JBC, 286(6), e2-e3(2011)
3)Wojchowski D. : Eugene Goldwasser (1922-2010), Nature, 470(7323), 40(2011)


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