2020年12月7日月曜日

都道府県別の新型コロナとインフルエンザ感染率比較

   新型コロナウイルスの新規陽性者数が、ここ数日最高記録を更新しています。125日には2,508人が新たに陽性者と判定されたようです。欧米のように1日の新規陽性者数が数万人も増加する規模にはなっていませんが、重症者数が増加しているので、医療の現場は緊迫した状況になっているようです。感染しないように気を付けたいと思っています。

一方このコロナ禍で、インフルエンザなど各種伝染性疾病がこれまでより減少していると言われているようです。そこで、インフルエンザについて少し調べて見ようと思いました。

インフルエンザについて日本では、新型コロナのような感染者の実数把握は行っておらず、各県の保健所がインフルエンザ定点医療機関(全国5,000)を受診した患者数を週ごとに把握し、過去の基準に照らしインフルエンザ流行に関する注意報や警報を知らせる仕組みになっているとのことです。


昨シーズン(2019年秋から2020年夏までの52週間)の動きを国立感染研究所の公開データで確認したところ、流行は2020年の3週~5週(113日~22日)がピークとなり、幸い日本ではまだ新型コロナ感染者がいない時期でした。この3週間に各県の保健所が出した流行警報数は全国で142/週になっていました。過去10年間のインフルエンザ流行ピーク3週間の警報数を計算したところ378/週だったので、昨シーズンの値はかなり少なかったということになります。

今年の秋から来年にかけて、今シーズンのインフルエンザの流行はどのようになるのか心配ですが、新型コロナ予防が徹底されているので、昨シーズンよりさらに低レベルで終了するのでしょうか。そうなって欲しいです。

インフルエンザが流行しやすい地域は新型コロナにも感染しやすいのではないかと想像し、各都道府県における過去のインフルエンザ感染状況と現在の新型コロナ陽性者数とを比較することにしました。

人口千人当たりのグラフを作成したところ、北海道や沖縄などの観光地、そして埼玉や千葉、神奈川などの東京圏、大阪や兵庫、奈良などの大阪圏、そして名古屋市や福岡市など大都市を抱える愛知県や福岡県において、インフルエンザに比べ新型コロナウイルスへの感染者が多くなっているように推察されました。

新型コロナウイルスは、インフルエンザとは異なり大都市に流行する特性を持っているようです。大きな繁華街の存在がその原因なのでしょうか。

もっとも、「都市部は検査率を高くできる環境にあるために陽性者率が高い」ということもあり得るので、この比較自体が成立しない可能性もあります。簡単に入手できるデータでは正確な比較は無理かもしれません。専門家にお願いしたいと思います。

 ただ、人々が集まり賑わう場所での感染拡大はインフルエンザも新型コロナも同じようなものだと思いますが、やはり無症状者の率が圧倒的に新型コロナで高いことが大きな要因なのかなと思います。

 医療の立場からすれば、無症状者も拾ってしまう検査は無駄で混乱を招く原因を作るだけということになりますが、今回の新型コロナは患者だけに目を配る対策だけでは済まないように感じています。

 

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