9月10日には、早朝から草刈りを開始して早めに切り上げ八幡平に行ってきました。曇り空でしたが、幸い雨は降りませんでした。
ガマ沼の展望台から見える八幡沼・陵雲荘周辺の景色が綺麗でした。八幡平は草紅葉の季節のようです。八幡沼湖畔で少し休んだ後に湿原を通って源太森に向かいました。
八幡平展望台の駐車場から八幡沼へ(9月中旬) |
木道の両脇にはウメバチソウやリンドウ(エゾオヤマリンドウ)の花が咲いていました。八幡平にはエゾオヤマリンドウやエゾリンドウが多いとのことです。葉が茶色になっているものもありました。夜は相当冷えるのでしょう。
ウメバチソウとエゾオヤマリンドウ |
その後、源太森から黒谷地に向かいました。
源太森から黒谷地へ |
遊歩道にはエゾオヤマリンドウやミヤマアキノキリンソウの花が咲いていました。
エゾオヤマリンドウとミヤマアキノキリンソウ |
また、アザミの花は相変わらず昆虫に人気がありハエやアブなどが訪れていました。白い毛が目立つハチも吸蜜していたので写真を撮りましたが、後で調べたところヒメマルハナバチのようです。リンドウの花には、オオマルハナバチが潜り込んでいました。
ヒメマルハナバチとオオマルハナバチ |
黒谷地は、一面が黄色に色づいていて数人が展望台から眺めていました。
黒谷地から茶臼岳に向かう頃にやや雲行きがあやしくなり、雨が降りそうな気配だったので急いで茶臼山荘まで登りましたが、その後頂上にたどり着く頃には天気が回復し、無事に黒谷地、源太森を経由し八幡平展望台駐車場に戻ることができました。
黒谷地から茶臼山荘、茶臼岳頂上へ |
茶臼岳から黒谷地までの遊歩道は丁度リンドウの見ごろでした。
また、ガマズミ属のオオカメノキとナナカマド属のナナカマドには赤い実がたくさん付いていました。どちらも食用として利用可能のようですが、オオカメノキの実には黒くなっているものもあり、アントシアニン色素がたくさん含有されているものと思われます。
オオカメノキ ナナカマド |
オオカメノキと同属のガマズミ果実に関する論文1)によると、シアニジン3-サンブビオシドが圧倒的に多く、次いでシアニジン3-グルコシド(クロマニン)が主要色素成分として含有されているとのことです。このシアニジン配糖体は、果実が黒くなると急激に増加するのかどうか興味があります。
ガマズミ果実のアントシアニン |
ガマズミやナナカマドの実は赤味が特徴なので、イチゴ2)と同様にアントシアニンのペラルゴニジン配糖体が主体なのかと想像していました。ナナカマドの果実のアントシアニンに関する論文はまだ見つけていません。やはりシアニジン配糖体なのでしょうか。
黒谷地から源太森に戻る途中で、2匹のクジャクチョウに会いました。綺麗でした。朱色の濃い個体でした。今年は、どういう訳かクジャクチョウをたくさん見ることができました。
クジャクチョウ(八幡平) |
茶臼岳に登ることができて良かったです。今回の帰省では、別の日に畚岳(もっこだけ)にも登ることができました。
参考)
1)Mi-Yeon Kim et
al.: Identification and antiradical properties of anthocyanins in fruits of
Viburnum dilatatum thunb. J Agr Food Chem, 51(21), 6173-6177(2003)
2)枳穀 豊ら:イチゴアントシアニン色素の同定と高速液体クロマトグラフィーによる分析、日本食品科学工学会誌、42(2)、118-123(1995)
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