2022年10月27日木曜日

晩秋の静寂に包まれた八幡平御在所湿原

    10月19日は午前・午後とも畑等の草刈り作業を行い、10月20日は朝から八幡平に出かけました。

最初、八幡平山頂上の少し手前にある御在所バス停留所の駐車場に車を止めて御在所園地(御在所湿原)を散策しました。

2011年に閉鎖・整地された八幡平ユースホステル跡地に隣接する赤沼神社の大きな赤い鳥居をくぐり10分ほど歩き赤沼に着きました。

赤沼は16℃前後の湧き水が湖底から湧き出ているため不凍湖で五色沼とも呼ばれるようです。

水は冷たい4℃の時に最も重く比重が1になり、寒い時期には湧き水の方が暖かく軽いので湖面に上昇することから、湖面と湖底での水の循環が生じ、湧き水に含まれる青色の2価鉄イオンが湖面で空気に触れ酸化されて赤褐色の3価鉄イオンに変わるとのことです。

赤く濁った晩秋の赤沼(10月20日)

そのため湖面の水の温度が湧き水より低い、春・秋・冬は赤色の沼になり、一方暖かい夏には湖面の方が湧き水より温度が高く維持され、水は循環せず2価鉄イオンは酸化されず青色に保たれ、青沼になるとのことのようです。面白いです。

赤沼(五色沼)の秘密

赤沼の隣には御在所沼があり、湖面に空が写っていました。

御在所沼

赤沼と御在所沼の間には木造の東屋があり、その手すりに緑色のカメムシが一匹動き回っていました。カメムシを気にしながらしばらく景色を眺め休憩しました。

御在所園地の東屋

御在所園地の東屋にいたカメムシ(10月20日)

御在所沼を通り過ぎると湿原が広がり、湿原に生えた草は薄茶色に枯れ遠くまで広がっていました。紅葉が終わり少し寂しげな景色ですが、自然に心が落ち着いていくような感じがしました。誰もいない広い静寂の空間でした。

晩秋の静寂に包まれた御在所湿原(10月20日)

紅葉を探すと、わずかな赤色の林が見つかりました。

僅かに残った紅葉

これもそろそろ消え厳しい冬がやってくるのでしょう。

適期を過ぎた遅い2回目の訪問でしたが、相性がいいように感じています。

幼いころそう遠くない所に住んでいたのですが、老いてその良さを聞いてからの訪問になり、少し複雑な思いがこみ上げました。

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