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2021年6月28日月曜日

牛久沼付近の散歩 ハグロトンボやアカタテハ

    6251450分頃1回目のワクチンを予定通り接種できました。接種作業がスムーズにどんどん流れて行き、注射後の「ありがとう」を言い忘れてしまいました。すみません。

良く聞く腕の痛みは全く無く自由に動かすことができます。倦怠感もありません。注射翌日は、注射した部位を手で押すと痛かったのですが、2日後にはそれも消えました。

でも、今日28日夜中の0時頃からしばらく息苦しくなりました。少しつらかったです。それが副反応かどうかは不明ですが、2回目の接種による副反応は1回目より強い例が多いとのことなので、用心したいと思っています。

ワクチンに副反応(1)が出るのは不思議です。今回は、スパイクタンパク質の一部分をコードするm-RNAを脂質膜で覆った微粒子が筋肉内に挿入された訳ですので、異物質への反応としてのアナフィラキシーについては少し理解できますが、その他についてはどのようなメカニズムで副反応が生じるのか気になりました。抗体の体内分布情報も知りたいと思いました。

27日(日)は曇りで雨が降りそうな雰囲気でしたが、久しぶりに牛久城跡を経由して牛久沼まで散歩しました。日曜日でしたがアヤメの花は終わっているのでアヤメ苑の訪問者は数名程度でした。釣り人は結構いましたが、牛久沼周辺を散歩している方もほとんどいませんでした。

牛久城跡広場では、2匹のカワトンボに遭遇しました。ハグロトンボのようです。飛び方が優雅です。

また、見慣れない蛾が数匹飛んでいたので写真を撮りました。タイワンキシタアツバのようです。クロキシタアツバが普通種のようですが、翅の黒い模様がタイワンキシタアツバに似ていました。幼虫はともにイラクサ科のカラムシを食べるとのことです。カラムシはたくさん生えています。

タイワンキシタアツバ

牛久沼のほとりではヒメアカタテハが一匹飛んでいました。綺麗でした。

オオチャバネセセリとヤマトシジミの写真も撮りました。


ノダイオウの花にマメコガネがたくさん止まっていました。小さなコガネムシ類でかわいいのですが、雑草のみならず農作物も食べるので駆除対象になっています。米国では300種もの植物を食害する日本からの侵入害虫「ジャパニーズビートル」として問題になっているとのことでした。マメコガネのライフサイクル等の紹介も行われていました(2)。

日本では、豆類やイチゴの葉を食害するものの、その他の野菜の食害は少ないと言われてるようです(3)。岩手の畑ではジャガイモや豆よりも、手抜き栽培のために良く目立つ雑草のイヌタデやイタドリに集まり、作物の被害はほとんどありませんでした。

牛久沼からの帰り、牛久土浦バイパスの道端の草の葉に5mmから1cm程度の小さなカタツムリが2匹それぞれ乗っかっていました。

街路樹の葉の綿毛に包まれた2匹のキイロテントウも見つけました。良いことがあるのかな。今日は16時頃から孫の舞台発表会です。

 

参考)

(1)予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会:ワクチンの副反応に対する考え方及び評価について、第51回厚生科学審議会資料、2021年2月15日

(2)University of Florida IFAS: Japanese beetle, Featured Creatures, Japanese beetle - Popillia japonica (ufl.edu)

(3)マメコガネ | 農業害虫や病害の防除・農薬情報|病害虫・雑草の情報基地|全国農村教育協会 (boujo.net)

2021年5月13日木曜日

筑波山渓流のニホンカワトンボのハート形成とその色について

    コロナ禍の中、街中に出かけにくいので筑波山を始め宝篋山や小町山、剣ヶ峰、雪入山、浅間山など千代田アルプスの登山ハイキングコースに良く出かけるようになりました。

以前、宝篋山からの下山の際に、東城寺を経由して小町の館駐車場に向かう沢沿いの山道で、緑色の綺麗なカワトンボに遭遇したので、その後、沢沿いの山道を歩く際には注意を払うようにしていました。

その甲斐があって、最近5月10日に筑波山キャンプ場付近の渓流でたくさんのカワトンボと出会うことが出来ました。

偶然にも、カワトンボの雌雄によるハート形成(交尾)も目撃しました。


実は、イトトンボとカワトンボの区別が出来ないほどの素人なのですが、翅の色が茶色のカワトンボを見つけた時は、しばらく追いかけてしまいました。でも、結局近づくことが出来ずピンボケの写真しか撮れませんでした。

緑色の成熟雄はなかなか綺麗です。


カワトンボ体表の鮮やかな緑色に興味を持ったので、その色を形成する色素について調べて見ました。

 良く見かける多くの甲虫類やクロアゲハの体表の黒色は ①メラニン色素のようです。人間の髪の毛の黒色物質と同じで、アミノ酸のチロシンが出発物質になっているようです。

 一方、蝶々などの色は、アミノ酸のトリプトファンを出発物質とする②オモクローム(Ommocrome)系色素と、RNAの構成物質でもあるグアノシン三リン酸(GTP)を出発物質とする③プテリン(Pterin)あるいはプテリジン(Pteridine)系色素によって形成されているようです。

  昆虫の体表色に関与する色素のプテリン(Pterin)の語源は、ギリシャ語のPteros(翅)に由来するとのことです。当時(1800年代)は蝶々の翅の色に関する研究が盛んに行われていたようです(1)。

 プテリンあるいはプテリジンに関して、現在はビタミンB2(リボフラビン)や葉酸などビタミンの基本骨格としても注目されているので、トンボの色素も、もしかしてヒトに対する生理的な機能性等があるのではないかと期待してしまいます。

 一方、オモクローム系色素の名称の由来は蛾(スジコマダラメイガ)の眼の色素とのことで、「複眼の色素(Ommochrome)」と名付けたそうです(2)。

 赤とんぼの雄が成熟すると黄色から赤に体表が変わるそうですが、この変化はオモクローム系色素が還元されることによって生じるとのことで、日本の研究者によってその詳細が最近解明されていました(3)。トンボは海外ではあまり興味を持たれることがないとのことなので、意外です。

筑波山周辺で見つけたカワトンボの雄はメタリックな緑色をしていましたが、論文を見ると、緑色の色素が存在するためではなく、体表のクチクラ層の影響や、その下の表皮に存在するプテリジン系色素やオモクローム系色素、メラニン色素などがそれぞれ固有の波長の光を吸収し、結果として体表から出る反射光が緑色になるようです(4,5)。

プテリジン色素やオモクローム系色素の中に、強力な緑色色素が存在するのかなと思っていましたが、違いました。表皮に存在する色素等の複合的な効果によって緑色が形成されるとのことです。

 蝶々やトンボ、甲虫など昆虫の体表の色には目を見張るような綺麗なものが多いのですが、まだ未解明の部分もあるとのことで、研究の今後の発展・トピックが楽しみです。

 

参考)

1)秋野 美樹:プテリンとその生理作用、化学と生物、16(12)762-768(1978)

2)二橋 美瑞子:昆虫のオモクローム系色素に関する知見―ショウジョウバエのパラダイムを超えて

3)Futahashi R. et al.: Redox alters yellow dragonflies into red. PNAS, 109(31), 12626-12631(2012)

4)G. Okude et al.: Pigmentation and color pattern diversity in Odonate., Current Opinion in Genetics and Development. 2021, 69:14-20.

5)MJ Henze et al.: Pterin-pigmented nanospheres create the colours of the polymorphic damselfly Ischnura elegans. J.R. Soc. Interface, 16:20180785

2021年4月26日月曜日

全身緑色のカワトンボとナルコユリに会いました

   423日に土浦市の小町山に登った後、鬼越山を通り東筑波スカイラインの宝篋山のゲートをくぐり、宝篋山方面を少し散策した後、東城寺経由で小町の舘駐車場に戻りました。木々の緑が濃くなり、山野草もぐんぐん伸びています。

小町の舘から宝篋山に登るルートとしては東城寺を経由する登山道が良く利用されているようなので、下山ルートとして初めて歩いてみました。

今回強く印象に残ったのは、翅が無色透明で全身緑色のカワトンボです。綺麗なトンボだったので追いかけて写真を撮りました。でもピンボケです。後で調べたところ、翅の縁紋(えんもん)が白色なので、ニホンカワトンボの未成熟メスらしいということが分かりました。成熟すると白色の縁紋が茶色に変わるとのことです。もう一度見たいと思っています。

今回は、小町の舘から朝日峠ハイキングコースを通って小町山に登ったのですが、おかめ岩を過ぎたところでほんの一瞬ですが、テングチョウに会いました。今年4回目の遭遇です。

テングチョウは、県立中央青年の家付近で今年初めて見たのですが、それ以来筑波山の鬼ヶ作林道や小町山への登山道の天の川沢コースでも確認できました。この時期に結構良く出現する蝶々だったようです。素人なので、これまでそれと気づかなかったのですが、見る目が備わったということでしょうか。

また、小町山から鬼越峠を経て宝篋山に向かう途中で、サトキマダラヒカゲにも遭遇しました。幼虫の食草になる竹林が多いので、たぶん相当いるだろうと思ってこれまで気を付けて見ていましたが、小町山では初めて確認しました。三石森林公園で昨年見かけています。

小町山から宝篋山に向かう途中の山道で、1枚の葉だけが顔を出している植物を良く見かけ、なんだろうとおもっていました。カタクリの葉が1枚だけ残ったのだろうか、などと勝手に想像していましたが、ナルコユリの実生のようです。

ナルコユリなどアマドコロ属の植物では花が終わると種子が出来、その種子は発芽・成長するようです。

でも、自家受粉では種ができないとのことで、園芸種として販売されているものはクローン体が多いので実生による増殖は難しいようです。

山形県での研究によると、種子から地上部が出てくるまでには2回冬を越す必要があるようです。一度目は発根のため、二度目は地上部の萌芽のためで、どちらも休眠打破のために低温が必要とのことです。研究では5℃以下にしていました。

このコロナ禍で、昨年から山歩きが増えたくさんの野草を見ていますが、皆それぞれ不思議な興味深い特徴を持っているのでしょう。自然にかつ逞しく生きていけるのは、その多様な個性によるのでしょうか。感心します。

 

参考)

1)高樹英明ら:アマドコロとオオナルコユリの種子発芽の促進、山形大学紀要、農学、151号、1-102006