2021年5月12日水曜日

センチコガネやマイマイカブリなどの甲虫類の活動

   5月になり散歩中に甲虫と出会う機会が増えました。

県立中央青年の家に向かう道路でセンチコガネを見つけました。小さな体ですが、素早く道路を横切っていきました。かわいい綺麗な虫だったので、掴んでみたくなりましたが邪魔しないことにしました。センチコガネは結構人気があるようです。名前のセンチはセッチン(雪隠)に由来するとのことで、糞虫に属するようです。

一方、対照的に少し不気味で青味を帯びたマイマイカブリも発見しました。道端の枯れ葉に潜ろうとしていました。いまだに触れませんし、少し退いてしまいますが、刺激性の強いメタクリル酸とエタクリル酸を主成分とする液体を尾部から噴射するそうなので、侮ってはいけません。


昨年、「牛久自然観察の森」の外側の道路で幼虫に出会っています。2齢幼虫から成虫になるとのことですが、1齢で1匹、2齢で1匹、合計2匹のカタツムリを食べるだけで成虫になれるとのことです。

ゴミムシも道路に出ていました。ゴミムシは種類が多くて形態が似ているので同定は難しいです。ゴミムシなので、ゴミを食べているものと思っていましたが、様々な昆虫の幼虫などを食べるとのことで、農業の面からは動物食の種類は益虫で、植物食の種類は害虫になるようです。テントウムシも動物食(ナナホシテントウなど)は益虫、植物食(ニジュウヤホシテントウ)は害虫なので同じような評価になっています。

5月8日にはハルジオンの花の花粉を食べているコアオハナムグリを見つけました。

また、ギシギシの葉には大量のコガタルリハムシがいました。周囲のギシギシはほとんど茶色に変色していました。コガタルリハムシに食べられたのでしょう。牧草畑では、コガタルリハムシはギシギシ類を退治してくれるので益虫あるいは生物農薬として評価する場合もあるようです。

ギシギシ類はこの時期に良く見かけるベニシジミの幼虫の食草です。ベニシジミはコガタルリハムシが活動するだいぶ前から飛びまわるので、春の幼虫はコガタルリハムシの影響を受けないのでしょう。でも、産卵の際に影響を受けることになります。ギシギシ類をめぐるコガタルリハムシとベニシジミの関係はどうなっているのか、かなり気になります。

生態系は多様な生物によって形作られ、微生物やウイルスも関与し複雑です。コンピュータの時代になり、膨大なデータを蓄積できるようになったので、やがてその全容が分かる時が来るのでしょう。そう期待したいです。

 

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