1月21日(日)は小雨でしたが霞ヶ浦の歩埼公園に車で行ってきました。公園には、かすみがうら市水族館があります。
かすみがうら市水族館(淡水魚水族館) |
歩埼公園は土浦駅から19㎞程あるようです。サイクリングで往復したかったのですが、小雨の天候でしたので諦めました。
霞ヶ浦の歩埼地区は帆引き船発祥の地のようでモニュメントがありました。7月から11月に観光帆引き船が運航されるとのことです。
霞ヶ浦歩埼公園のモニュメント等 |
公園の駐車場の側に「畔(ほとり)の駅(コハン」」があり、食事やお土産の販売、レンタルサイクル等を行っていました。
霞ヶ浦歩埼公園の「畔(ほとり)の駅」コハン |
土浦駅や高浜駅からのリンリンロードは湖畔にあり、標識には公園から潮来駅までは29㎞と記載されていました。
歩埼公園のリンリンロード |
かすみがうら市水族館は、淡水魚の水族館でウーパールーパーがたくさん泳ぎ回り、それを子供達が眺めていました。
かすみがうら市水族館のウーパールーパー |
レッドテールキャットフィッシュには餌を与えるコーナーもありました。
かすみがうら市水族館のレッドテイルキャットフィッシュ |
令和6年辰年に因み、海に棲むタツノオトシゴも展示されていました。タツノオトシゴの雌は雄のお腹に卵を産み付け、雄が稚魚を出産するようです。
タツノオトシゴ |
霞ヶ浦にすむ魚の写真一覧もあったので興味を持ちました。ウナギ、サケ、アユ、ワカサギ、コイ、ドジョウなどは分かりますが、過去に確認されたものも含めて100種以上に及ぶとのことで、ほとんどは名前さえ聞いたことのない淡水・汽水魚類でした。
貝類の写真もありました。
以前牛久沼で20㎝以上もある貝の殻を見てその大きさに驚き、何という貝なのかな~と気にかけていましたが、水族館の写真によるとドブガイのようです。30cmにもなるとのことです。
牛久沼のドブガイ(2020年9月27日) |
淡水魚や貝類について興味を持ったのでネットで少し調べたところ、淡水魚と貝類はそれぞれのライフサイクルで互いに必要不可欠な関係にあることが分かりました。
全く知らなかったのですが、イシガイ科の二枚貝の幼生(グロキュディウム)は淡水魚類のエラやオビレに寄生して成長した後、湖底での生活を始めるとのことです。
魚に幼生が付着し過ぎるとグロキュディウム病と呼ぶこともあるようなので驚きます。
一方、淡水魚類の中のタナゴ類はイシガイ科の二枚貝に卵を産みつけ素早く受精を完了させて托卵することが分かっているようです。
イシガイ科の二枚貝と淡水魚類の共存関係 |
イシガイ科のイシガイやマツカサガイ、カラスガイ、ドブガイのそれぞれの幼生(グロキュディウム)には宿主となる魚種に選択制も見出されているようです。
淡水二枚貝幼生の宿主魚類 |
最近、ブルーギルやブラックバスなどの外来魚種が湖沼で増えているとの報道を目にしますが、ブルーギルやブラックバスにもイシガイ科の幼生は寄生するようです。でもイシガイ科のイシガイの場合は、ブルーギルやブラックバスに寄生した幼生は死滅し、一方ドブガイの幼生は他の宿主魚類と遜色なく生存できるようです5)。
淡水魚とそこに棲む貝類がそれぞれ依存・共存する生態系を構築していることを知り感動しました。
参考)
1)Toshishige Itoh et
al.: Record of Four New Host Species for Glochidia of the Freshwater Unionoid
Mussel Nodularia douglasiae in Experimental Tanks., VENUS 79 (1-4),
29-33, 2021
2)伊藤 寿茂ら:マツカサガイのグロキディウム幼生の寄生生態、日本生態学会誌, 53; 187-196 (2003)
3)伊藤 寿茂ら:験飼育下で判明したカラスガイの幼生の宿主魚類、VENUS 74(3-4):79-88, 2016
4)伊藤 寿茂:秋に放出された琵琶湖産ドブガイ属幼生の宿主魚類、VENUS 77(1-4):27-35,2019
5)木邑 聡美: 外来魚のイシガイ科貝類グロキディウム幼生に対する影響、i-NET vol.21, February 2009