2月23日(金:天皇誕生日)に茨城県近代美術館と水戸偕楽園の梅林に家族全員で行ってきました。
「おいしいボタニカル・アート 食を彩る植物のものがたり」の初日(2月23日~4月14日)の美術館見学でした。
会場入り口の係員に「撮影OKの作品」のブログでの紹介の可否をお聞きしたところ、出所(企画展)を明示するようにとのことでした。
デヴァンシャーカレンディンとリブストンピピン |
最初のコーナーはヨーロッパで最も親しまれている果物の一つである「リンゴ」で、作者は英国キュー王立植物園の初代専属植物画家として活躍されたウイリアム・フッカー(William Hooker)とのことです。
1818年に描かれた3点のリンゴの絵が展示されていましたが、いずれも繊細で確かに美味しそうに見えました。
リンゴの解説とファーンズ ピピン William Hooker画:茨城県近代美術館企画展より |
日本でもコックスオレンジ・ピピンを栽培されている方がおられるようです。
19世紀初頭のリンゴの絵を見て、現在の英国でのリンゴ生産に興味を持ち少し調べて見ました。
日本では「ふじ」の生産量が圧倒的に多いのですが、英国や米国ではガラ(Gala)の生産量がトップになっていました。英国では、今回紹介されているピピン(Pippin)系統のコックス(Cox’s Orange Pippin)は生産量が4位にランクされているようです。
次いで、梨の植物画はウォームズリー・ベルガモット(Wormasley Bergamot)、サン・ジェルマン
(The St. Germain Pear)、ショーモンテル( The
Chaumontel Pear)、コルマール(The Colmart Pear)の4種類でした。
ウォームズリーペルガモットとサンジェルマン William Hooker画:茨城県近代美術館企画展より |
ショーモンテルとコルマール William Hooker画:茨城県近代美術館企画展より |
現在ヨーロッパの梨生産は、ベルギーやオランダで盛んに行われているようです。英国で栽培されている品種は殆どがコンファレンス(Conference)とのことです。
日本で最も多く生産されている洋ナシはラ・フランスですが、この品種はフランス由来とされているものの、フランスでは現在生産されていないようです。
梨の次は、桃でした。ラ・ノブレス(La Noblesse)、グリムウッズ・ロイヤル・ジョージ(Grimwood’s Royal George)が展示されていました。
ラノブレスとグリムウッズロイヤル William Hooker画:茨城県近代美術館企画展より |
桃を調べると、Stone fruitsという単語が出てきました。そのまま訳すと「石果実」になりますが、日本語では「核果類」と呼ぶようです。バラ科の果実で桃やネクタリンが該当し、さらに「小粒核果類」としてあんず(アプリコット)、うめ、すもも(プラムやプルーン)、おうとう(サクランボ)が仲間のようです。
今回展示されている桃のEU諸国における生産はギリシャ、スペイン、イタリアが中心のようで、英国で栽培されている品種の情報は見つけることが出来ませんでした。
日本の桃は果物の中でも超高級品に相当しますが、EUや米国にはそのようなタイプがないようなので、農産物輸出の筆頭に上げられているようです。
まだまだたくさんの植物画の写真を撮りましたので、これを機会に勉強したいと思っています。
寒い日であいにくの霙模様でしたが、偕楽園の梅祭にもたくさんの観光客が来られていました。
梅祭りの偕楽園(2月23日) |
5~6年振りの訪問でしたが、線路の反対側にも梅林が出来ていて一層賑やかになったように感じました。
0 件のコメント:
コメントを投稿