10月8日(日)に自宅から牛久沼を経由してつくば市の高崎自然の森までハイキングしました。
牛久沼の散歩道の真ん中に白鳥が座っていたので、刺激しないようにそっとその脇を通りました。
牛久沼の白鳥(10月8日) |
牛久沼から稲荷川沿いの道を歩き、刈谷橋を通り過ぎ、野田牛久線を横切り堂免橋に到着しました。そこには高崎自然の森まで1.7㎞の表示がありました。
牛久沼から稲荷川沿いの散歩道(10月8日) |
さらに進むと右手に高崎自然の森が見えました。牛久沼からのハイキングは3回目ですが、高崎自然の森にはブルーベリー刈りを始め、時々訪れています。
稲荷川沿いの道には車の轍がありますが、不思議なことに人や車が通る部分にはオヒシバが生え、踏み荒らされることのない道路脇にはメヒシバが生えていました。かなり明瞭に分かれています。
稲荷川沿いの散歩道のオヒシバとメヒシバの棲み分け |
調べて見るとオヒシバは一年草ながら越年草のオオバコなどと共に踏み付けられる路上やグラウンド、駐車場などに成立する踏跡群落の構成植物のようです1)。メヒシバ・オヒシバ群落に踏み付けなどの外的要因が加わり、踏みつけられる頻度の高い轍内部はオヒシバが優占種になったのでしょう。
また、オヒシバについては除草剤のグリホサートへの抵抗性が報告され話題になっているようです。
グリホサート(商品名:ラウンドアップ)はベンゼン環を持つアミノ酸であるフェニルアラニンやチロシン、トリプトファンの生合成を阻害する作用を持つので、ほとんどの植物を枯死させることができるとのことですが、オヒシバやボウムギ、ネズミムギ、コヒメヒユなどに、抵抗性株が出現しているとのことです。
抵抗性獲得のメカニズムに関する研究もおこなわれていました2)。植物体内でベンゼン環を合成するシキミ酸経路の鍵酵素である、5-エノールシキミ酸 3-リン酸合成酵素(5-Enolpyruvylshikimate-3-phosphatesynthase)の106番目のプロリンがセリンやトレオニン、アラニンなどに変異し、グリホサートが結合できなくなるようです。新型コロナウイルスの変位株の発生事例と同じような仕組みです。
ウラギンシジミ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ、カマキリ |
高崎自然の森のコキアは色づき始めていました。
高崎自然の森のコキア(10月8日) |
森の木々の紅葉はまだまだのようですが、秋の気配を感じました。
高崎自然の森の様子(10月8日) |
「あそびの森」をとりまくヤマザクラの木には季節外れの花が少し付いていました。
ヤマザクラなどの季節外れの花(10月8日) |
日曜日なので、あちこちの椅子や芝生に子供連れの方々が休んでおられました。
睡蓮の池(10月8日)) |
睡蓮の池を通って牛久まで戻りました。
参考)
1)小林 剛ら:踏跡群落に生育するオオバコとオヒシバの踏みつけ耐性と光合成、水関係に基づく微小生育地の差異、雑草研究41,126-127(1999)
2)富永 達:雑草のグリホサート抵抗性の進化とその機構、膿瘍及び園芸、90(1)、126-133(2015)
0 件のコメント:
コメントを投稿