2024年7月22日月曜日

七月の小町の館から千代田アルプスのハイキング

   7月21日(日)の9時から公民館でお祭りの実行委員会がありましたが、天気が良かったので午後から土浦市の小町の館に出かけ、千代田アルプスのハイキングをしました。

小町の館に1330分頃に到着し、「もみじ谷」や「水源の森」などを通り朝日峠展望公園まで歩きました。

小町の館からもみじ谷を経て朝日峠展望公園へ

朝日峠展望公園付近の日陰の枝には、アオバハゴロモやベッコウハゴロモが止まっていました。暑い日でしたので蝶々は見当たりませんでした。

ベッコウハゴロモ

朝日峠展望公園から表筑波スカイライン道路に出て、電波塔の管理道路を通り「剣ヶ峰」まで行きました。

朝日峠展望公園から剣ヶ峰へ(7月21日)

途中で、黒い大きなチョウが林の中から道路に飛び出し、幸い近くに止まりました。クロヒカゲのようです。翅の端が茶色ですが、ヤマユリの花の花粉でしょうか。

剣ヶ峰のクロアゲハ(ヤマユリの花粉まみれ?)

参考)ナガサキアゲハ(牛久市自宅:6月29日)

モンキアゲハも数匹見かけましたが、近くに止まってくれませんでした。

道路脇にはヤマユリの花がたくさん咲いていました。丁度満開の時期のようです。

ヤマユリの花

アオキなどの木々の葉が日光に照らされていましたが、以前牛久沼を散歩した際に見つけた、シロダモハコブフシが数個着いたシロダモの葉を見つけました。

シロダモの葉と虫こぶ(シロダモハコブフシ)

小町山にもありましたので、虫こぶを形成するシロダモタマバエが結構いるようです。

一方、シロダモと同じクスノキ科に属するヤブニッケイやクスノキの葉には、フシダニによる虫こぶが出来るようですが、クスノキの葉には葉脈の分岐点に2mm程の「ダニ室」があり、主にフシダニを住まわせ、肉食性のダニを呼び込み虫こぶを作るフシダニや他の有害なダニ類を食べてもらっているようです1,2)。他に、フシダニ類をダニ室に閉じ込めて落葉によって排除する機能も持つと言われていて、ヤブニッケイよりもフシダニによる虫こぶは出来にくいようです。ダニと樹木の関係に興味を持ちました。

 剣ヶ峰から雪入山を通り千代田アルプスを三ツ石森林公園まで歩きました。

雪入山から三ツ石森林公園へ

三ツ石森林公園には1510分頃に到着しましたが、山歩きには少し遅い時間だったので浅間山には登りませんでした。

 その後、三ツ石森林公園の自販機でドリンクを購入し「雪入山ふれあいの里公園」まで歩きました。

三石森林公園から雪入山ふれあいの里公園へ

 ふれあいの里公園には1540分頃に到着しました。

 17時前に小町の里に戻りたいとの思いから、直ぐに茨城県立中央青年の家方面に向けて歩きだし「いやしの里」から筑波山フルーツライン道路に出て、朝日峠展望公園に戻りました。

雪入山ふれあいの里公園から林道を通りいやしの里へ

 朝日峠展望公園には、1630分に着き、なんとか17時前に小町の里に到着することができました。

表筑波スカイラインから小町の館へ

 かなり暑い日で、しかも午後の遅い時刻までのハイキングでしたので、すれ違うハイキングの方はおられませんでした。

 しばらく運動をしておらず、しかも急ぎましたのでたくさん汗をかきましたが爽快なハイキングでした。

 

参考)

1)西田 佐知子:葉上の小器官「ダニ室」、Bunrui 4(2), 137-150 (2004)

2)笠井敦:クスノキのダニ室内外で観察されるダニ類の相互作用に関する研究.  hdl:2433/144106  

2024年7月20日土曜日

七月の牛久沼散歩とハゴロモ類

   7月19日に牛久沼まで散歩しました。

牛久城跡に10時頃到着し、牛久城跡の中を通って牛久沼まで歩きました。薄曇りの日でしたが、かなり暑く大分汗をかきました。

牛久城跡から牛久沼へ(7月19日)

牛久城跡ではベッコウハゴロモを見つけました。近くに幼虫もいました。お尻に白い毛がたくさん生えています。

ベッコウハゴロモの成虫

ベッコウハゴロモの幼虫

牛久沼の木道から林沿いの道を歩き湖岸で少し休憩しました。

牛久沼の遊歩道(7月19日)

林沿いの道ではヒメウラナミジャノメがヒラヒラと飛んでいました。良く見かけるジャノメチョウです。

ヒメウラナミジャノメ

沼のほとりでは、スケバハゴロモと幼虫を見つけました。

スケバハゴロモの成虫と幼虫

ヒメジャノメも飛んでいました。

ヒメジャノメ

牛久沼からアヤメ苑へと移動し、トイレの屋上の展望台からアヤメ苑などを眺めました。

牛久沼のアヤメ苑(7月19日)

アヤメ苑のトイレ屋上展望台からの眺めは綺麗です。

その後、林沿いの舗装道路を通って小川芋銭の河童の碑まで歩きましたが、途中の林のアオキの枝にアオバハゴロモの成虫がたくさんいました。

アオバハゴロモ

ハゴロモ類は農業害虫1)なので、農家の方からは駆除の対象にされますが、7月中頃からの暑い季節は、蝶々などの昆虫が少なくなるので、散歩の際には観察の対象になってしまいます。

河童の碑を見てから雲魚亭を通り、牛久駅方面に戻りました。

小川芋銭の雲魚亭(7月19日)

ハゴロモ類には、もっとも普通に見られるアオバハゴロモに加えて、ベッコウハゴロモやスケバハゴロモ、アミガサハゴロモなどがいるようです。

今年は、7月13日につくば市洞峰公園でアミガサハゴロモの写真を撮っていましたので、全種類を確認することができました。

アミガサハゴロモ(つくば市洞峰公園にて)

幼虫から成虫へと変わる際の様子を確認していないので、とても気になります。

参考)

1)酒寄 健修:スケバハゴロモの生態と防除(1)、茨城県病害虫研究会報、18、31-34(1979


2024年7月18日木曜日

七月の牛久自然観察の森のビートルズトレイルで会った蝶々など

   7月10日に岩手から牛久市に戻りました。

牛久市は10日まで大分暑かったようですが、11日は雨模様で30℃以下の過ごしやすい一日だったので10時頃から「牛久自然観察の森」に出かけました。

牛久自然観察の森

自然観察の森のネイチャーセンターには「木育広場」があり、2歳の孫がお気に入りなので、孫と妻が木育広場で遊んでいる間、私は園外のビートルズトレイルを歩き、小野川まで往復しました。

河童の沼から園外に出て、道路を横切り小川の淵を小野川方面に歩いていると見慣れない奇妙な蛾が目に止まりました。

トビイロトラガ(Sarbanissa subflava)

近づくと飛び立ち翅を広げて止まってくれました。後で調べたところ、幼虫がブドウやツタの葉を食べる害虫のトビイロトラガ(Sarbanissa subflava)のようです。

羽を広げたトビイロトラガ

次に出会った蝶々はキタキチョウでした。綺麗なイヌゴマの花などの周りを数匹が飛び回っていました。

イヌゴマの花の蜜を吸うキタキチョウ

小川から離れ林沿いを歩いているとイチモンジチョウが2匹飛んでいました。牛久沼周辺でもイチモンジチョウに会いましたが、食草はスイカズラやヤブウツギとのことで、今年は暑い日が多かったので、それらの生育が良かったのでしょうか。

イチモンジチョウ

最近、林沿いを散策する際にはカメムシ目のハゴロ類の様子を観察していますが、今年初めてアオバハゴロモの成虫を見つけました。そろそろ、飛び出す時期のようです。

アオバハゴロモ

木々に絡みつくカナムグラやイラクサなどを食草にするウラギンシジミも飛び回っていましたが、俊敏なのでなかなか良い写真が撮れません。草の中に隠れてしまいました。

ウラギンシジミ

足元を見ると、ツバメシジミの雌がパタパタと飛んでいました。

ツバメシジミ(雌)

草の上には、コチャバネセセリがいました。

コチャバネセセリ

オオチャバネセセリも見つけました。セセリチョウ類は、近づいても飛び去ることは少ないので、至近距離から写真を撮ることが出来ます。

オオチャバネセセリ

小野川から自然観察の森に戻る途中、アカボシゴマダラが2匹飛んでいるのを見つけました。茨城県では2011年にアカボシゴマダラが確認されたとのことで、エノキの葉を食草とするゴマダラチョウや、テングチョウ、オオムラサキなどと競合するため、侵入生物データベースに掲載されているようです。

アカボシゴマダラ

1時間程度の散歩でしたが、たくさんの蝶々を眺めることができました。トンボもたくさんいました。

トレイル道路でランニングをされている方ともすれ違いました。

2024年7月17日水曜日

令和6年梅雨期の岩手山七滝と焼け走り溶岩流

   7月8日は、「ブナの駅」から県民の森の七滝登山口に行き、七滝を見てから岩手山焼け走りまで行ってきました。

県民の森の遊歩道には青色の濃いアジサイの花が咲いていました。七滝登山口の駐車場には一台の車が停まっていましたが、七滝までの道のりで登山者に出会いませんでしたので、岩手山まで登るグループだったのでしょうか。

岩手県県民の森から岩手山七滝へ

七滝登山口から七滝までは40分ほどで着きました。

岩手山七滝園地からの七滝

七滝園地から滝を眺め、滝の下に降りました。結構水の量も多く綺麗な滝をしばらく見学できました。

岩手山七滝

七滝からの帰りは林道を通りました。林道ではミドリヒョウモンなどの蝶々が飛んでいましたが、写真を撮れませんでした。

岩手山七滝ら登山口へ

県民の森から岩手山焼け走りに向かい、岩手山焼け走り登山口駐車場に車を停めました。

梅雨期でしたので、焼け走りの歩道からの見通しは悪かったのですが「宮沢賢治のの碑」まで歩きました。

岩手山焼け走り

賢治の詩碑の付近で、クジャクチョウが飛んでいるのを見つけました。クジャクチョウは、数年前にこの場所で初めて見た蝶々です。

岩手山焼け走りのクジャクチョウ

ルリタテハもいました。岩手でルリタテハを見たのは初めてです。

岩手山焼け走りのルリタテハ

賢治の詩に白く変色したモフモフのスギゴケのことが書かれていますが、今でもたくさんあります。

岩手山焼け走りの宮沢賢治の詩碑

岩手山焼け走りの岩に生えるスギゴケ

1,732年の岩手山噴火で焼け走りが出来、272年を経たいまでも植物の繁殖がほとんどないので、人の寿命の現実と、自然の悠久な時の流れの違いを思い知らされます。

焼け走りキャンプ場にはウバユリの蕾が数本ありました。

ウバユリの蕾

これから花穂が伸びて大きな花が咲きます。

 


七月梅雨期の安比高原「ブナの駅」

  7月8日は「手抜き菜園」での作業後に安比高原の「ブナの駅」などに行ってきました。

ブナの駅から「白いブナ林」に向かう草原の遊歩道をゆっくり歩き、大きなブナ林の中を進み、奥の牧場まで行きました。

ブナの駅からブナ林へ
 遊歩道の両脇にはヤナギランがたくさん咲いていました。

安比高原のヤナギラン

遊歩道の周りからヒョウモンチョウがときどき飛び立ちますが、なかなか近くに止まってくれません。小さなコチャバネセセリが草の葉の上にいました。

コチャバネセセリ

白いブナ林の森から林道に出て奥の牧場に着くと、5~6人のグループが休憩されていました。

安比高原の奥の牧場

ヤナギランはあちこちに咲いていましたが、お目当てのタニギキョウの花はまだこれからのようです。

奥の牧場から林道を歩き中の牧場に戻りましたが、中の牧場にはミヤマシシウドの花がたくさん咲いていて、その花に昆虫が集まりミドリヒョウモンも蜜を吸っていました。

ミドリヒョウモン

ミドリヒョウモン

遊歩道の枯れ草にはウラギンヒョウモンもいました。

ウラギンヒョウモン

中の牧場には馬の放牧場があり、子馬など数頭の馬が草を食べていました。

安比高原中の牧場の子馬

牧場の向こうに安比スキー場のある前森山が見えます。

安比高原中の牧場から前森山を望む

ブナの駅から安比高原スキー場のある前森山に登って見たいと思っていますが、まだ実現していません。