農薬の使用量低減は世界的な課題で、病害虫の総合的管理技術(IPM:Integrated Pest Management)の確立が期待されています。これを支える技術として生物農薬(天敵など)が注目されている訳ですが、ハーレクインテントウ(Harlequin ladybird)の導入は、生態系の攪乱をもたらす恐れのある事例として監視されることになりました。例えば、2004年にハーレクインテントウが確認されたイギリスでは「Ladybird Survey」を、またニュージ―ランドでは「Ladybird watch」の取り組みを行っており、住民の協力を得ることによって、国内のテントウムシの種類別分布やその増減に関するデータ収集が行われています。
茨城県から仙台市に移り郷里の岩手の家庭菜園程度の畑に時々通い、その合間に雑草や昆虫等の写真を撮っていたところ、写真撮影も楽しくなり、畑仕事に加えあちこち散歩しながら動植物の写真を撮っていました。 その後仙台を離れ、茨城県に戻った直後に新型コロナパンデミックが始まり、一段落後に二人の孫の誕生に恵まれ、共働き両親を支える孫世話役補佐(主査は妻)に就任しました。今はますます岩手が遠くなり、農作業は年数回になり、時をかいくぐり登山・ハイキング等で出会う風景や草花・昆虫の写真を撮っています。。。
2017年6月15日木曜日
生物農薬としてのテントウムシ
ハーレクインテントウ(ナミテントウ)は越冬が可能で繁殖力が強く、世界各国で優占種になりそうだということで恐れられていますが、テントウムシの天敵農薬としての導入は、ヨーロッパでは1875年頃から行われていたようで、かなり長い歴史があります。当時はオーストラリアからコナカイガラムシに対する天敵として導入し、グリーンハウスで利用したのですが、導入した種類は16℃から33℃で活動し、寒さに弱く越冬できなかったため、問題にならなかったようです。このような穏やかな性質のため、このテントウムシはまだ販売が継続されています。
ニュージーランドに生息するテントウムシの写真を示しましたが、警戒されているテントウムシは赤枠で囲ったハーレクインテントウです。面白いことにニュージーランドにはテントウムシダマシ類として日本と同じ28ホシテントウがいるようで、イギリスやアイルランドの24ホシテントウではありませんでした。
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